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日本学術振興会産学協力研究委員会
                     インターネット技術第163委員会
JSPS 163rd Committee on Internet Technology
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ITRC2期趣意書

インターネット技術研究委員会 (Internet Technology Research Committee:ITRC) は、1996 年に日本学術振興会産学協力研究委員会 の一つとして発足して以来、インターネット技術の研究に関与し応用を試みる 幅広い層の研究者・技術者に交流の場を提供し、わが 国の立ち後れた研究・開発環境を一新することを目指し、広汎な活動を行ってきました。 定例の合宿形式での研究会やシンポジウムにおいてインターネット技術全般にわたる分野横断的 な交流を行うとともに、分科会形式で専門的な分野を深く掘り下げて まいりました。

合宿では、インターネットにおける教育、地域ネットワーク、天文 とインターネットなどその時々に重要と思われる話題を取り上げ、会 員の方々と情報交換するとともに、さまざまな分野の専門家が悩みを ぶつけ合い、新たなコミュニティの創造に発展していきました。その 中で、次代を担う若者の育成にも同時に力を入れてまいりました。

この間、本研究会の中から未来開拓事業「高度マルチメディア応用 システム構築のための先進的ネットワークアーキテクチャの研究」が 採択され、まさに本研究会の活動を発展させたアプリケーションとイ ンフラから新たなインターネットアーキテクチャを探るという研究が 進行中です。その中で、大阪大学、京都大学、広島大学、九州工業大 学、九州大学などをつないだ高速ネットワークインフラを構築し、い ち早くラベルスイッチ技術やQoS技術の運用及び評価を行いました。 また、Internet2とも相互実験契約を結ぶなど、国際的な活動も行って きました。

一方、分科会では、以下のような活動を行ってまいりました。

  1. 高機能ネットワークインフラとしてADSLにも注目し,長野県上田市に おいて既存の電話線を利用したフィールドテストを行い,ISDNとの相互 干渉などの測定を行い,評価を行いました。
  2. ATMの提供するQoSなどの高度な機能を使うためのシグナリング機構と して既存のCell Switchの他に当研究グループでPLAZMAを開発したり、 さまざまなQoSに関する性能評価から実装にいたる研究を行ってきました。 また、現在の技術の共有および今後の展開に向けた議論を行う場を提供 するために、「インターネットにおけるQoS提供に関するワークショップ」 を行い、QoS提供技術及び性能計測技術の研究開発の活性化に貢献してき ました。
  3. 障害者のインターネット利用を促進する研究も本会の重要なテーマとし て取り組みました。Windowsを音声フィードバックを受けて利用するシステ ム Voiced Scripting Hostや、GNU EmacsをWindows及びLinux上で日米 2ヶ国語で音声利用できるシステム Bilingual Emacspeakを開発しており、 視覚障害者による試験利用を始めました。その他、高齢者や障害者の生活を 補助する技術としてインターネットを利用する研究も視野に入れています。
  4. 分散型マルチメディアデータ処理の基盤技術の研究として、ディジタル VODの標準化機関 であるDAVIC,IETFのWGなどの活動に参加し、IEEE1394 を インターネットに取り込む活動に取り組みました。また、インターネットや マルチメディアデータ処理の急激な普及を反映して、遠隔に講義状態を瞬時 に把握できる遠隔講義システム、インターネット上のあらゆるものを対象に 遠隔機器制御できるプロトコル、インターネット上でのマルチメディアデー タを統合した空間ハイパーシステムといったより高度で実用的な応用の研究 開発を行ないました。

さらに、遠隔教育、初等中等教育におけるインターネット利用や地域といった テーマにも取り組んでまいりました。

上記のように活発に活動を行う中、インターネットを巡る情勢は劇的に変化 しました。ITRC 発足時点で既にインターネットの可能性はあきらかでしたが、 今日では産業・行政・教育などを含む社会活動全般において基盤的な技術の ひとつとして考えられるにいたりました。その中で、インターネット技術研 究も、社会からよせられる強い要望に素早く答えていくことを求められてい ます。そこで必要とされる研究は、真に世界的な情報システムインフラスト ラクチャを生み出すために要求される機能・性能をもつネットワークを実現 させるための基盤技術の開発であり、さらに、その上で人々の豊かな活動を 開花させるために必要な応用技術及びその利用環境の研究に他なりません。 両者は、それぞれ固有の任務を担いつつも密接に関連をもつものであり、 インターネット技術研究の車の両輪として共に推進していくことが極めて重 要です。

ITRC は、発足後5年間を経過することを機会に、「今求められている研 究」により柔軟かつ迅速に対応できる研究グループとなるべく、自らを再編 成することを決定致しました。

第2期の ITRC においては、これまでの活動の最大の成果である広汎な 研究者層の密な交流を基盤に、学会とも業界団体とも異なった産学協力に よる具体的な研究実施主体として、新しいテーマ・重要なテーマに機動的に 注力していきたいと考えています。

研究テーマについては、上記のように必要なテーマにそのつど迅速にと りくむことを基本としますが、以下のテーマが現時点で予定されています。

研究テーマ
  セキュリティ・ネットワーク管理・QoSと性能計測
  情報サービス・DB・Web・モバイル・IPv6
  障害者・教育・地域、自治体
  医療・遠隔医療
  DMP・E-Business

研究活動のスタイルは、分野やテーマによって様々ですが、ITRC は産学 協力研究のメリットを最大限に生かすため、次のようなスタイルを取るこ とを目指します。

  1. 新しいビジネスやサービスの種を生む方向を目指す。
  2. 異分野交流を活発に行う。
  3. 研究者のプールを進め、新プロジェクトのインキュベーションを目論む。
  4. 学界と産業界の間的立場で、柔軟な対応体制を確立する。

電子情報通信学会や情報処理学会にもインターネット関連の分科会が発足して おり、今後ITRCはそれらに人材を供給するとともに連携して活動していきます。

第2期 ITRC は、5年間の活動を予定しています。今後5年間には、インター ネットはさらなる飛躍をとげ、社会的にも技術的にもその姿を一新することと 期待できます。インターネット技術に関心ある全ての企業の研究者の方々、 インターネットを利用する立場からインターネット技術の発展に関心を御持ち の企業の方々に、第2期 ITRC への参加を強くお願いする次第です。

ITRCの活動に関する詳細情報は以下のWeb pageにてご紹介いたしております。

    http://www.itrc.net/

以上

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