meet50プログラム詳細

タイムテーブル

1日目 (2021年11月22日(月)) ※ハイブリッド開催

10:00 〜 10:10(10) オープニング
10:10 〜 11:40(90) セッション1 NWGN分科会
11:40 ~ 13:00(80) 昼食 / ITRC 運営委員会
13:00 ~ 14:30(90) セッション2 MINX-UAT分科会
14:30 〜 14:40(10) 休憩
14:40 〜 15:10(30) 会員企業セッション
15:10 〜 16:40(90) セッション3 CIS分科会
16:40 〜 17:00(20) 休憩
17:00 〜 18:00(60) 一般発表セッション
19:30 ~ 22:00(120) オンライン交流会・BoF

2日目 (2021年11月24日(水)) ※ハイブリッド開催

9:30 ~ 11:00(90) セッション4 RICC分科会
11:00 ~ 11:10(10) 休憩・デモ展示
11:10 〜 12:40(90) セッション5 INI分科会
12:40 ~ 14:00(80) 昼食・デモ展示 / ITRC臨時総会
14:00 〜 15:30(90) セッション6 パネルディスカッション「ネットワークと標準化の過去現在未来」(仮)
15:30 〜 15:40(10) 休憩・デモ展示
15:40 〜 16:40(60) セッション7 PIOT分科会
16:40 〜 17:40(60) 調整中
17:10 〜 17:30(20) クロージング

1日目 (2021/11/22 (月))

オンサイト会場へお越しの方は、slack の meet50 チャンネルで送迎を召喚すると関係者がすみやかにお迎えにあがると思われます。

NWGN分科会セッション

  1. 容量制約付き最短経路ツアーとラグランジュ緩和を用いたNFVネットワークにおけるオンラインサービスチェイニング / 原 崇徳, 笹部 昌弘(奈良先端科学技術大学院大学)
    • 概要 ネットワーク機能仮想化 (Network function virtualization: NFV) は専用のネットワーク機器を汎用ハードウェア上の仮想ネットワーク機能(Virtual network function: VNF) に置き換えることで,迅速かつ柔軟にネットワークサービスを展開できる.あるネットワークサービスは複数のVNFの列からなるサービスチェインとして構成できる.NFVネットワークにおける資源割当問題の一つであるサービスチェイニングは,ノードやリンクにおける資源制約と中継ノード上でのVNFの所望の実行順を保証した上で,始点ノードから終点ノードへと至る経路(サービスパス)を構築する問題である.先行研究では,最短経路ツアー問題(Shortest path tour problem: SPTP)との類似性に着目し,サービスチェイニングを容量制約付きSPTP (Capacitated SPTP: CSPTP)に基づく整数線形計画問題として定式化している.本発表ではこの問題に対し,ラグランジュ緩和と既存の最短経路ツアー・アルゴリズムを組み合わせることで,最適性と計算量のバランスを考慮した解法を提案する.シミュレーション評価より,資源割当の最適性と計算量の観点から提案方式の基本特性を示す.
  2. ネットワークトポロジのスパース表現化 / 松尾 涼太郎、大崎 博之 (関西学院大学)
    • 概要 近年、スパースモデリングと呼ばれる、 モデルの特徴量が有するスパース性を利用することで、 少数の観測値からモデルの未知の特徴量を推定する統計的手法が注目を 浴びている。 信号処理や画像処理の分野を中心に研究が進んでいる スパースモデリングであるが、 情報ネットワーク分野における応用の検討も始まっている。 本稿では、スパースモデリングにおける辞書学習アルゴリズムによって 構築した辞書を用いることにより、 ネットワークトポロジのスパース表現化がどの程度可能かを調査する。 具体的には、スパースモデリングにおける代表的な辞書学習アルゴリズム K-SVD 法を用いて、 多数の学習用ネットワークトポロジから辞書を構築し、 入力となるネットワークトポロジと構築した辞書に対して l_0 ノルム 最小化問題を解くことにより、 ネットワークトポロジのスパース表現を求める。 さらに実験により、 ネットワークトポロジの構造や規模、 辞書の規模が、ネットワークトポロジのスパース表現化にどのような影響を 与えるかを調査する。 その結果、ツリーのような規則的な構造を持つグラフやクラスター構造を 有するようなネットワークがネットワークトポロジのスパース表現化に 適していることや、 現実の小規模な通信ネットワークトポロジのスパース表現化が 可能であることなどが分かった。
  3. エージェント移動の局所性を緩和したグラフ上のランダムウォーク / 北浦 敬太、松尾 涼太郎、大崎 博之 (関西学院大学)
    • 概要 グラフ上のランダムウォークは、直線上もしくは平面上のランダムウォークを、グラフ上に拡張した数理的な移動モデルである。近年、グラフ上の離散時間ランダムウォークの数理的な特性の解析や大規模ネットワーク探査への応用など、グラフ上のランダムウォークに関するさまざまな研究が活発に行なわれている。グラフ上のランダムウォークは、移動エージェントが短期間に同一のノードを複数回訪問する可能性が高いという局所性を有している。グラフ上のランダムウォークが有する局所性を緩和させることができれば、ランダムウォークの特性 (例: 初回到着時間や被覆時間) が改善できることが期待される。本稿では、移動エージェントに大量の記憶領域を持たせることなく、ランダムウォークの局所性を緩和することにより、ランダムウォークの特性を改善する手法である周辺回避ランダムウォークを提案する。さらに、周辺回避ランダムウォークを用いることにより単純ランダムウォークや不可逆ランダムウォークと比較して、ランダムウォークの代表的な特性である平均初回到着時間および平均被覆時間がどの程度削減されるのかをシミュレーション実験により調査する。また、コミュニティ構造を有するグラフにおいて、類似した手法である不可逆ランダムウォークと比較したときの周辺回避ランダムウォークの有効性を数理的に分析する。さらに、数値例により、グラフのコミュニティ構造がそれぞれのランダムウォークの特性に与える影響を分析するとともに、解析の妥当性を調査する。

昼食 / ITRC 運営委員会

  • ITRC運営委員会はITRC運営委員のみ参加することができます。

MINX-UAT分科会セッション

  1. 分科会の紹介
  2. MINXの歴史・立ち上げから今日まで / 水島 洋
  3. UATの歴史と音声、触覚つき、STEM / 釜江 常好
  4. NWベース医療とAI診断支援 / 藤野 雄一
  5. 周産期遠隔健診と昨今の遠隔診療の展開 / 新見 隆彦
  6. 新MINXに向けた総合討論

会員企業セッション

  • 株式会社シー・オー・コンヴ
  • アラクサラネットワークス株式会社
  • FXC株式会社

CIS分科会セッション

  1. CIS分科会のこれまでとこれから / 岡部寿男(京都大学)
    • 概要 meet50の節目を迎えるにあたり、キャンパス情報システム分科会のこれまでの活動を振り返るとともに、今後の展望を考える。
  2. SecureBoot 環境で Windows/Linux をネットブートさせるには / 丸山 伸(株式会社シー・オー・コンヴ)
    • 概要 Windows 11 の動作環境の要件として SecureBoot が必須とされたことが話題となっている。その一方でPC教室などで端末環境を統一する際に用いられる「ディスク配信」「ネットブート」などの製品は、現時点では「Secure Bootを無効化する」ことを動作要件としていることが多い。 本発表では Secure Boot を有効にした環境で Windows および Linux をネットブートするまでの過程について概説する。
  3. DV証明書の普及によるPKIの崩壊について考える / 大森 幹之(鳥取大学)
    • 概要 HTTPS化が進む一方で,DV証明書によるフィッシングといった攻撃も急増してきている. 以前は HTTPS であればそれなりに安全と言えたが,DV証明書の普及により難しくなってきた. 本発表では,DV 証明書の普及によって PKI はどうなったのかについて考える.

一般発表セッション

  1. Latency Performance of GTP-U and SRv6 Stateless Translation Functions on Software Router (VPP) / 李 忠翰
    • 概要 Hardware/Softwareの発展により高速なソフトウエアルータの開発が容易になっており、今後のモバイルネットワーク(beyond-5G)やSRv6などで適用されることが期待できる。しかし、ソフトウエアルータの遅延(Latency)の特徴やパケットのバッチ処理が遅延にどのような影響を与えるかについてはあまり知られていない。本発表では、今後のbeyond-5G、SRv6などに適用するためにDPDKベースのソフトウエアルータであるVPPでGTP-U/SRv6のStateless変換機能の実装を行い、その遅延評価について報告を行う。
  2. 情報屋なら猫でもわかる、量子誤り訂正の虚構 / 太田昌孝
    • 概要 量子超越性は、ある関数を計算する線形量子回路に多数の項の線形結合(量子重ね合わせ)を入力することで得られるが、重ねあわされた状態は各項より遥かに多い、つまりシンボル間距離が遥かに小さいので、雑音による誤りを考えればまともに計算できるわけがない。
       各項については、雑音は量子誤り訂正で除去できるが、これは古典誤り訂正と同様に、元の状態に一定数の(量子)ビットを付加した冗長符号化結果に雑音が加わったものからシンドロームを計算・観測し、誤りの様態を特定して訂正するものである。
       しかし、シンドロームビットは定数個しかない。多数項の重ねあわされた状態では、各項は一般に異なる誤りを生じるので、訂正が可能なのは定数個(1個とは限らない、実際ショーアの雑音モデルでは2個)の項だけで、量子誤り訂正では量子超越性は実現できない。
       量子誤り訂正の虚構は、重ねあわされた各項が全く同じ誤りを生じる(量子論的に言えば、各項に全く同じ誤り演算子が作用する)としている点にあり、これなら定数個のシンドロームビットで訂正できる。しかし、ショーアのモデル等では誤りは量子ビットとその周辺環境との相互作用で生じるとされており、項が違えば量子ビット状態も周辺環境状態も異なる(いわゆる量子もつれ)ので、発生する誤りも異なる。

2日目 (2021/11/24 (水))

オンサイト会場へお越しの方は、JR大阪駅からは2階デッキよりお越しいただくのが便利です。

RICC分科会セッション 「10周年だョ! 全員集合」

  1. ポール・ヴァレリーはこう言った。「湖に浮かべたボートを漕ぐように、人は後ろ向きに未来へ入っていく。」/ 柏崎礼生
    • 概要: 10 年前に RICC 分科会を立ち上げる直前、真野さんが「ITRC はさ、クラウドみたいなさバズワードを追いかけるのやめようぜ」と言い、岡村先生が「そうだそうだ!」と野次を飛ばして僕は (そのあとに「地域間インタークラウド分科会」の分科会提案をしようとしていたので) 真っ青になっていたことを思い出す。あの頃は若かった。人間は未来へ進むことしかできないが、観測できることは今と過去だけである。ボーヴォワールは老いを文明のスキャンダルと看破したので、すっかり老いてしまった柏崎がこの 10 年を振り返る。
  2. 関数型パラダイムで実現するB5G時代の資源透過型広域分散コンピューティング環境 / 高瀬英希
    • 概要: スケーラビリティに優れた関数型言語Elixirを礎として、Beyond 5G時代の革新的なコンピューティング環境を開拓する。まず、広域分散システムの様々な構成要素に対して透過的な分散処理基盤を構築する。次に、IoTノード向けの電力効率の極めて高い実行環境として、SoCハードウェアの特性を積極活用した処理系および通信ミドルウェアを開発する。さらに、IoTアプリの機能や処理に応じて必要とする計算資源の最適配分を決定する手法を開発する。これらのプラットフォームとアルゴリズムの共創による超柔軟な開発環境を提供し、システム構築における導入コストを激減して製造業や第一次産業等にDXをもたらす。という話しをちゃんと紹介します。
  3. 小水力発電所システムで考察する Elixir の FA への応用 / 菊池豊
    • 概要: 小水力発電所のシステムをElixir言語のIoTプラットフォームであるNervesで構築した。この際、ソフトウェアのみならず専用のハードウェアの構築も行い、低圧向け小水力発電所システムのオープンソースハードウェア・ソフトウェアとして公開した。この経験を通じた、関数型パラダイムに基づくElixirやNervesについて産業用途に利用する際の評価を議論する。
  4. 自律分散型 PDS による情報流通モデルの提案 / 中川郁夫
    • 概要: パーソナルデータの新たな活用シーンを生み出すため、自立分散型の PDS (Personal Data Store) を用いた情報流通モデルとその仕組を提案する。
  5. クラウド・エッジ・デバイスを統合するアプリケーション実行環境のための分散型通信ミドルウェアに関する検討 / 菊地俊介
    • 概要: クラウドを利用するIoTサービスが一般的になってきている。しかし既存のアーキテクチャは、現場に複数のIoTデバイスが存在するときにもそれらはクラウドを介してしか通信することはできないなど、システム構成や機能配備が固定的である。Fogコンピューティング、エッジコンピューティングと言われる、面的な広がりを持つ次世代のIoTコンピューティング環境が求められる。IoTデバイス間の連携や、データ処理タスクの柔軟な配備などを実現するために、IoTデバイス、エッジノード、クラウドノード間でシームレス(に近いかたち)で接続・通信が可能なアプリケーション実行環境が必要である。筆者らは、分散性とスケーラビリティ性能に優れた関数型言語Elixirに注目しており、Elixir言語環境にクラウド・エッジ・デバイス間のシームレス接続・通信環境を構築する検討を進めている。本発表では、Elixir環境向け分散型通信ミドルウェアの1構成要素となる、DDS(Data Distribution Service)によるIoTデバイス・エッジノード間接続方式について紹介する。
  6. 天の光はすべて星 / 柏崎礼生
    • 概要: 標題はフレドリック・ブラウンの SF 小説から。宇宙開拓へのインフレーションした期待はすっかりカジュアル化し、ハイプサイクルの曲線よろしく幻滅の谷へと深く沈んだ未来において、より飛躍した世界への跳躍を夢みる若者の登場に、ようしおっさん一肌脱ぐかというお話で、銀河の歴史がまた一ページ。RIBB が RICC になって次は RIDD とか言われてますが、もう RIXX でいいんじゃないでしょうかね。そういうお話。

INI分科会セッション

  1. 家庭からのインターネットサービス計測 /  新 善文 (アラクサラネットワークス)
    • 概要 COVID-19の影響で、大学だけでなく小中高も遠隔事業が実施されることになった。GIGA SCHOOLにより子供一人一人にPC/タブレットが配られ、活用されることになっている。このような状況で家庭側のインターネットサービスはどのような状況になっているかを計測して、遠隔授業に耐えうるかを調べてみた。
  2. セキュア無線LANローミング基盤eduroam, Cityroam, OpenRoamingの技術と開発動向 / 後藤 英昭 (東北大学サイバーサイエンスセンター)
    • 概要 現在,店舗や自治体などで広く展開されているフリーWi-Fiは,盗聴や偽基地局への対策がなく,セキュリティ上の懸念が大きい.不正利用時の責任所在が曖昧なことや,行く先々で登録と接続設定の手間がかかる問題もある.これらの問題を解決し,携帯電話システムとも連携して,安全で利便性の高い公衆無線LANを実現しようとする動きが活発化している.本講演では,既に18年の歴史を持つ学術系の国際無線LANローミング基盤eduroamに加えて,市民向けに設計・展開しているCityroam,及び,2020年より国内外で実装が進んでいるWBAOpenRoamingについて,大規模ローミングを支える認証連携技術と最近の開発動向について概説する.

昼食 / ITRC臨時総会

  • ITRC臨時総会はITRC委員のみ参加することができます。

企画セッション「ITRC 標準化ラジオ」

組織の強大化する技術的要求に対して、技術者・研究者がその能力を活用し貢献することができることは快楽であり動機づけともなり得る。その動機づけが継続的に提供されるためには組織の事業継続性が重要であり、その観点で技術者・研究者も組織運営と無縁ではいられない。これらの事柄はつまるところ、一人の人間としての技術者・研究者の人生という観点での継続性、ワークライフバランスに収斂していくものとも考えられる。

本セッションは、インターネット技術に関する研究を 25 年に渡り行ってきた ITRC がその活動を発展的に解消するにあたり、会員の皆様からお寄せ頂いたお便りに以下のパーソナリティ (しかも一人は少なくとも数ヶ月まで ITRC と縁もゆかりもなかった若者) がぐだぐだ談話する。

  • 城倉弘樹 (LINE株式会社)
  • 柏崎礼生 (国立情報学研究所)
  • And you

PIOT分科会セッション7

  1. 分科会の紹介
  2. PIOT分科会の活動の振り返り / 秋山豊和(京都産業大学)
    • 概要 meet50の節目を迎えるにあたってPIOT分科会のこれまでの活動を振り返る.
  3. データ流通市場のこれまでとこれから〜EverySense,IEEE P3800〜 / 真野 浩(データ流通協議会)
    • 概要 PIOT分科会の活動に関連して,IoTデータの流通を目指す,データ流通市場を取り巻く状況も変化してきている.EverySense,データ流通協議会,標準化などの活動を通して明らかになった課題とともに,データ流通市場のこれまでとこれからについて述べる.

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