meet21 program

ITRC meet21 プログラムの詳細です。

1 日目 (2007 年 5 月 29 日 (火))

9:00 〜 12:00

[共催研究会] IA/QAI 研究会

詳細は、共催研究会のページをご確認ください。

12:00 〜 13:00

昼食・ITRC 委員会

13:00 〜 13:50

[IA/QAI/ITRC 合同プレナリセッション] 担当: 未定

  1. ICT の医療応用: ユビキタス技術による戦略的防衛医療構想の実現にむけて
    辰巳治之 (札幌医科大学)

13:50 〜 14:00

[セッション] デモ展示紹介

詳細未定

14:00 〜 14:30

休憩・デモ

14:30 〜 17:30

[プレナリセッション] 担当: Meet21 PC

PC プレナリ、国プロ特集
チェア: 小林克志 (産業技術総合研究所)

  1. 次世代スーパーコンピュータ開発の現状
    横川三津夫 (理化学研究所)
  2. ネットワークサービスの高度化をめざす SINET3
    漆谷重雄 (国立情報学研究所)
  3. ネットワークアーキテクチャ研究がめざすもの
    下條真司 (大阪大学)
  4. Wrap-up

17:30 〜 18:00

レセプション準備

18:00 〜 20:00

レセプション

2 日目 (2007 年 5 月 30 日 (水))

9:00 〜 12:10

[共催研究会] IA/QAI 研究会

詳細は、共催研究会のページをご確認ください。

12:10 〜 13:00

昼食・IA/QAI 幹事会

13:00 〜 15:00

[セッション A] 担当: RIBB 分科会

  1. ストリーミング放送内容に連動した Web ページ更新システム
    水越一貴 (山梨大学大学院医学工学総合研究部)
  2. インターネット市民塾の取り組みと今後について
    柵富雄 (富山インターネット市民塾推進協議会事務局長)
  3. 仮想計算機システムを利用した映像配信システムの構築
    羽田友和 (株式会社 YSK e-com)

[セッション B] 担当: NGN 分科会

  1. Toward End-to-end Non-disruptable Operation and Service
    小林克志 (産総研)
  2. P2PSIP の技術動向と NAT Traversal 問題に対する取り組み
    山口一郎、江川尚志 (NEC)
  3. 広域・高帯域ネットワークのための GridFTP 自動パラメータ設定機構の設計と実装
    井上史斗、伊藤健志、大崎博之、今瀬真 (阪大)

15:00 〜 15:20

休憩

15:20 〜 17:30

[プレナリセッション] 担当: Meet21 PC

PC プレナリ、GENI/テストベッド特集

  1. Clean Slate Initiatives for New Generation Network
    平原正樹 (NICT)
  2. 国際研究教育テストベッドネットワークの動向
    小西和憲 (APAN-JP/サイバー大学)
  3. Almost-all Optical Router for Tbps Backbone with Practical Optical Buffer
    太田昌孝 (東工大)
  4. Wrap-up

3 日目 (2007 年 5 月 31 日 (木))

9:00 〜 11:45

[特別セッション] 担当: CSI-INI 分科会

キャンパス ID 管理の最新動向
チェア: 岡部寿男 (京都大学)

  1. 東京大学における認証局 UT-CA の全学展開に向けた取り組み
    西村健、佐藤周行 (東京大学情報基盤センター)
  2. Opengate と PKI の連携に関する研究
    藤澤 優、大谷 誠、渡辺健次 (佐賀大学)
  3. CAS2 を利用した Single Sign On と権限管理
    内藤 久資、梶田 将司、平野 靖、間瀬 健二 (名古屋大学)
  4. 大阪大学事務基幹系システムへの ThinClient 導入について −SUN Ray によるスマートカードログオン事例紹介−
    長岡亨、下條真司 (大阪大学)、米村直樹 (サン・マイクロシステムズ)、斉藤圭吾 (日本ベリサイン)
  5. シンクライアントと PC ライフサイクル管理
    薗一春 (NTT コミュニケーションズ)
  6. Introduction to Federated Identity & Global Federation
    Nate Klingenstein (Internet2)

11:30 〜 12:00

クロージング

12:00 〜 13:00

休憩

13:00 〜 17:30

UAI 分科会セミナー

※ UAI セミナーへの参加には、別途参加申込が必要です。
「翻訳本をベースにした Web アクセシビリティセミナー」詳細は、UAI セミナーのページをご確認ください。

問い合せ先

PC

  • 小林克志 (産業技術総合研究所)

LA

  • 地引昌弘 (NEC)
  • 阿野茂浩 (KDDI 研究所)
  • 松方純 (国立情報学研究所)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet19 program

ITRC meet19 プログラムの詳細です。

1 日目 (2006 年 5 月 24 日 (水))

10:40 〜 17:00 [4F 第 4 講義室]

IA/QAI 共催研究会

プログラムの詳細

2 日目 (2006 年 5 月 25 日 (木))

10:30 〜 12:00 [2F 第 1 会議室]

ITRC 臨時総会 (会員のみ)

  1. 第 2 期の総括
    尾家祐二第 2 期委員長 (九州工業大学)
  2. 第 3 期の活動方針
    下條真司第 3 期委員長 (大阪大学)
  3. 第 3 期の分科会活動方針 各分科会主査

12:00 〜 13:00

昼食 / ITRC 幹事会

13:00 〜 14:30 [5F 第 1 講義室]

招待講演 1 (会員以外も参加可)

「ゆかりプロジェクト −家庭ユビキタス環境でのネットワーク基盤−」

  1. ゆかりプロジェクトの概要
    美濃導彦 (京都大学)
  2. 分散協調型サービス構築基盤
    沢田篤史 (京都大学)
  3. ユビキタスホームでの実証
    山崎達也 (情報通信研究機構)

14:30 〜 15:00 [5F 第 1 講義室]

展示説明

15:00 〜 15:30 [2F ホール]

休憩 (展示をご覧下さい)

15:30 〜 17:00 [5F 第 1 講義室]

招待講演 2 (会員以外も参加可)

「大学間ネットワークの連携と今後の展開」

  1. 次世代学術ネットワークと SINET3 構想
    松方純 (国立情報学研究所)
  2. 大学間連携のための全国共同電子認証基盤 UPKI
    曽根原登 (国立情報学研究所)
  3. 大学におけるセキュリティポリシーの新しい考え方 (仮題)
    曽根秀昭 (東北大学)

17:00 〜 17:10 [5F 第 1 講義室]

クロージング

17:30 〜 20:00 [阿里山 京都駅前店]

懇親会 (夕食)

20:00 〜 21:30 [第 3 講義室]

討論会 (会員希望者も参加可)

第 3 期に向けて ITRC の今後を考える

3 日目 (2006 年 5 月 26 日 (金))

10:00 〜 12:00 [5F 第 2 演習室]

NGN 分科会

「次世代ネットワーク構築のための基盤技術」

  1. データ転送プロトコル GridFTP の並列 TCP コネクション数調整機構
    伊藤 健志 (大阪大学 大学院情報科学研究科 情報ネットワーク学専攻)
  2. グリッドコンピューティングにおけるデータ転送プロトコル GridFTP の性能評価
    吉村 安彦 (大阪大学 大学院情報科学研究科 情報ネットワーク学専攻)

10:00 〜 12:00 [5F 第 3 演習室]

DL 分科会

  1. 京都大学におけるテレビ会議システムによる海外との遠隔講義への取り組み
    中村 素典 (京都大学)
  2. 遠隔講義の実施と今後の課題
    中山 雅哉 (東京大学 情報基盤センター 新領域創成科学研究科)
  3. 日本大学遠隔事業エンジニアリング
    相川 成周 (日本大学総合学術情報センター)
  4. これからのビデオカンファレンス
    東和エンジニアリング

10:00 〜 12:00 [5F 第 4 演習室]

JAMINA 分科会

  1. 北海道における札幌医科大学 NORTH の活動 地域医療支援のための IT 利用
    戸倉 一 (札幌医科大学 附属情報センター)
  2. Pairing Lite の研究開発プロジェクト
    大山 義仁 (筑波大学)
  3. ユビキタス医療の実現に向けて
    大橋 久美子 (東京医科歯科大学難治疾患研究所)
  4. これまでとこれから 戦略的防衛医療構想実現に向けて: 情報薬の開発 「ゼロクリック」と「どこでも逆ナースコール」
    辰巳 治之 (札幌医科大学大学院医学研究科)

問い合せ先

PC

  • 藤川賢治 (ルート(株))
  • 寺西裕一 (大阪大学)
  • 古村隆明 (京都大学)

LA

  • 尾家祐二 (九州工業大学)
  • 下條真司 (大阪大学)
  • 一井信吾 (東京大学)
  • 岡部寿男 (京都大学)
  • 山崎克之 (長岡技術科学大学)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet18 program

ITRC meet18 プログラムの詳細です。

1 日目 (2005 年 10 月 24 日 (月))

14:00 〜 16:00

次世代ネットワーク構築のための基盤技術研究分科会 (NGN)

主査: 村田正幸
副査: 大崎博之、村瀬勉

  1. アプリケーションに依存しない IPv6 グローバルエニーキャストの実現
    橋本雅和 (大阪大学)、阿多信吾 (大阪市立大学)、北村浩 (NEC)、村田正幸 (大阪大学)
    IPv6 グローバルエニーキャストは、同じサービスを提供する複数のサーバに共通の IP アドレスを割り当て、複数のサーバの中から最適なサーバを 1 つ選んで通信する機能である。現在では、グローバルエニーキャストは DNS ルートサーバなど特定のアプリケーションのみで実用化されている。そこで本研究では、任意のアプリケーションに適用できるグローバルエニーキャストを実現することを目標とする。我々は Mobile IPv6 とグローバルエニーキャストのメカニズムを比較し、多くの類似点を見いだした。Mobile IPv6 のメカニズムを応用することにより、任意のアプリケーションで適用できるグローバルエニーキャストが実現できる。
  2. オーバーレイネットワークによる QoS ルーチング制御に関する評価
    内田真人 (九州工業大学)、亀井聡 (NTT)、川原亮一 (NTT)
    下位のネットワークレイヤを変更せずにエンド・ツー・エンドの QoS の向上を可能とする技術として、オーバーレイネットワークによる経路制御が注目されている。これは、オーバーレイネットワークを用いることで、輻輳箇所を回避するような経路にトラヒックを迂回させるという技術である。本技術を実現する上では、このような迂回経路を発見するための計算コストを考慮した評価が重要となる。そこで、本研究では特に、迂回経路の候補を制限した場合に、本技術の効果がどの程度得られるかということに関する評価を ISP 間の計測データに基づいて行う。この結果、迂回経路候補を適切に制限することで、本技術の効果が充分に得られることが分かった。
  3. 広域グリッドコンピューティングにおけるデータ転送プロトコル GridFTP のパラメータ設定方法
    大崎 博之 (大阪大学)
    近年、地理的に分散した計算機資源をネットワークにより接続することにより、計算機資源の有効利用を図るとともに、大規模な科学技術計算を可能にする、広域グリッドコンピューティングが注目を浴びている。広域グリッドコンピューティングでは、大容量のファイルを転送するために GridFTP と呼ばれるデータ転送プロトコルが用いられている。GridFTP は、既存の TCP の問題点を解消するため、以下のような機能を持っている。まず、TCP のスロースタートフェーズにおける転送レートの立ち上がりを速くし、さらに TCP の輻輳回避フェーズにおいて高いスループットを達成するため、複数の TCP コネクションを並列に確立できる。また、ネットワークの帯域遅延積に応じて、GridFTP サーバと GridFTP クライアント間で TCP ソケットのバッファサイズを動的に交渉することができる。しかし、最適な並列 TCP コネクション数や、TCP ソケットのバッファサイズの大きさについては、これまで十分な検討が行われていない。そこで、本稿では TCP コネクション数と TCP ソケットバッファサイズに着目し、GridFTP の最適なパラメータ設定を定量的に明らかにする。

16:10 〜 18:30

地域ネットワーク活動分科会 (RNA)

主査: 中川郁夫
副査: 辰巳治之、平原正樹
(JAMINA と合同)

  1. RIBB II Update 地域間相互接続実験プロジェクト、最新事情
    中川郁夫 (インテック・ネットコア)
  2. 地域ネットワーク連携ワークショップ 2005 in 沖縄 開催報告
    西村浩二 (広島大学)
  3. 日食中継 −スペインから高品位映像伝送の様子−
    太田麻衣子 (インテック W&G)

医療情報ネットワーク相互接続分科会 (JAMINA)

主査: 水島洋
副査: 辰巳治之
(RNA と合同)

  1. Introduction
    辰巳治之 (札幌医科大学)
  2. JAMINA の活動について
    穴水 弘光 (JAMINA 事務局長)
  3. OMICS 関連プロジェクトと Intelligent space
    バイオ医療オミックス情報学人材養成プログラム
    網羅的疾患分子病態データベースの構築
    田中 博 (東京医科歯科大学)
  4. HEASNET について (保健・医療・福祉情報セキュアネットワーク基盤普及促進コンソーシアム)
    島田 宏 (HEASNET 事務局次長 (富士通))、御魚谷 武 (HASENET 事務局次長 (富士通))、森部 泰昭 (富士通 政策推進本部)
  5. 札医 Good Practice Projects 教育 GP、地域医療人 GP、知財 GP
    明石 浩史 (札幌医科大学 講師)
  6. まとめ
    辰巳治之 (札幌医科大学)

20:30 〜 22:00

IPv6 促進分科会 (V6P)

主査: 藤川賢治

  1. OIPv6 (Optical IPv6)
    太田昌孝 (東工大)
    全光データパスパケットルータの実用化が視野に入ってきたが、それに適した IPv6 プロトコルの改造を考えた。
  2. 複数無線基地局同時利用のための LIN6 の拡張
    藤川賢治 (京大)
    本研究の目的は、複数の無線基地局から電波を受け取れるような環境で複数基地局を同時に活用しながら IPv6 によるインターネット接続することである。このため移動透過プロトコルとしては LIN6 を用い、LIN6 を改良することで、1) 複数基地局から受け取る prefix を同時に利用可能とし、2) また位置情報取得にかかる遅延を短縮することで通信時の SYN 及び SYN + ACK 送信時の遅延時間が短縮され、高速ハンドオーバが可能となった。

2 日目 (2005 年 10 月 25 日 (火))

10:00 〜 11:00

研究発表

  1. 第 2 のルーティングテーブルを用いた柔軟な負荷分散手法
    山本徹、吉廣卓哉 (和歌山大学システム工学部)
  2. 複数アドレスに対応するための Socket API 拡張
    丸山 伸 (京都大学大学院情報学研究科)、小塚 真啓 (京都大学大学院法学研究科)
    近年、複数のアドレスを同時に利用するトランスポート層のプロトコルが注目を集めている。しかし、従来の BSD Socket 及び Socket API は「1 つの Socket には 1 つのアドレス」が割当てられることを前提としているため、このようなプロトコルとは親和性の悪い部分がある。そこで従来の「Protocol Independent Programming」の枠組みで複数アドレスを用いるプロトコルを適切に扱えるようにするために、1 つの socket に複数のアドレスを割当てるための AF_BUNDLE, PF_BUNDLE 型を提案し、それに対応するように Socket 及び Socket API を拡張する手法を提案する。
  3. SIMPLE プロジェクト
    森岡 仁志 (ルート)

13:00 〜 14:30

北海道ローカル枠

  1. 札幌医科大学の地域活性化 GP、知財 GP、地域医療 GP
    明石浩史、戸倉一、新見隆彦、辰巳治之 (札幌医科大学)
  2. 稚内北星 MPLS ネットワーク
    金山典世 (稚内北星学園大学)
  3. NORTH 関連プロジェクト
    大山義仁 (北海道大学)
  4. 「工業系高等学校における IPv6 を用いたユビキタス社会実験研究」 北海道における取り組み
    高橋 晃 (釧路工業高等専門学校)
  5. IPv6-VGN への期待と医療応用と情報薬の開発応用
    辰巳治之、新見隆彦、明石浩史、戸倉一、大西浩文 (札幌医科大学)、表瑞木 (ハース)、大山義仁 (北海道大学)
  6. 天人峡へのネットワーク接続
    戸倉 一、明石浩史、新見隆彦、辰巳治之 (札幌医科大学)

15:00 〜 16:30

インターネット計測解析分科会 (MAI)

主査: 小林克志
副査: 平原 正樹、永見健一

  1. APAN東京XP NOCにおけるネットワーク計測
    池田 貴俊(KDDI 研究所)
    APAN (Asia Paciffic Advanced Network) 東京 XP (エクスチェンジポイント) は、年間を通して、国際ネットワークを利用するデモンストレーション、研究実験および学術研究組織間の通信に利用されている。特に最近では、広帯域を利用するデモンストレーション、実験が増えてきており、これに伴い、国際ネットワークにおいてもその性能、品質が求められてきている。NOC (Network Operation Center) ではこれらの活動を支援しており、ネットワークの性能劣化、品質低下を検出、故障箇所の特定を効率よく行う ため、計測環境の整備を進めている。更に、国際ネットワークで計測された データをネットワーク研究者に提供し研究活動そのものを支援する仕組みも 検討している。本発表では、これら APAN 東京 XP の現状と NOC にて整備している計測環境および海外学術研究ネットワーク関係者との協調的な計測活動について報告する
  2. 未定
    小林克志 (NICT)

17:00 〜 18:30

キャンパス情報システム分科会 (CIS)

主査: 岡部寿男 (京都大学)
副査: 秋山豊和 (大阪大学)

  1. IPv6 全学サポートまでの道のり
    金山典世 (稚内北星学園大学情報メディア学部)
    本学は 2000 年に 4 年制大学に改組転換し、その折に学内ネットワークシステムも前面的に整備しなおした。その際に IPv4 マルチキャストの大規模なサポートなど、先進的な整備を行ったが、IPv6 サポートは様々な要因で見送らざるを得ず、その後 2005 年 3 月にようやく全学的な v6 サポートを開始できるようになった。ここでは、この間のシステムの変遷を報告すると共に、今後の v6 サポートに伴う問題について議論する予定である。
  2. 大学におけるネットワーク運用ガイドラインの検討
    曽根秀昭 (東北大学情報シナジーセンター)
    キーワード: 電子情報通信学会ネットワーク運用ガイドライン検討 WG、大学における情報セキュリティ対策、ネットワーク運用ガイドライン、提言 (総論、運用・管理、利用、教育)、ポリシーや非常事態対応計画の策定、ネットワーク運用基本方針、運用・管理規程、運用・管理手順、利用規程、利用マニュアル
  3. 大学における個人情報保護
    高倉弘喜 (京都大学学術情報メディアセンター)
    大学では教職員と学生という二種類の集団が共存しており、それぞれ雇 用者と顧客と言う意味で個人情報の扱いが微妙に異なる。例えば、国立大学法人では、教職員に関しては総務省、学生に関しては文部科学省が監督官庁と二股になっており、それぞれのガイドラインに従う必要がある。しかし、事務職員は教務データが個人情報の宝庫となっている現実に気付いていない (あえて無視しているとも…)。職員の個人情報の例として、内線電話の電話帳を配布すべきなのか否かも問題となっている。企業の中には、部署の代表電話のみを配布している所もあるが、大学では個々の教員に直接電話をかけることが日常的に行われており、電話帳には全ての教員・職員の氏名、所属、内線番号が 掲載されていなければ役に立たない。では、学生に○○先生の内線番号を教えることは、個人情報の漏洩となりうるのか? 学生の個人情報の扱いは非常に難しい。受講生名簿を作成し、教員が管理することは問題ないかも知れないが、レポート未提出の学生を呼び出す掲示は出しても大丈夫か? もっとも、大半の教職員は受講者名簿の重要性を認識していない。さらに言えば、コスト削減を旗頭に、教務情報の電子化を急いでいるが、オレオレ証明書を使うなど、あまりにもずさんなシステム開発を行ってしまっている。最後の問題として、学生情報の第三者提供の問題もある。身近な例としては、同窓会、あるいは、就職支援企業、生協などへの学生情報の提供は法的には厳しく制限されるにもかかわらず、安易に提供している学校が多い。

20:30 〜 22:00

臨時総会に向けての BOF

3 日目 (2005 年 10 月 26 日 (水))

9:30-10:30

インターネット放送協会 (IHK)

主査: 太田昌孝

  1. 通信・放送融合の現状 (放送事業者/ISP/通信事業者/メーカの取り組み)
    地引 (NEC)

問い合せ先

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet17 program

ITRC meet17 プログラムの詳細です。

1 日目 (2005 年 5 月 25 日 (水))

IA/QAI/TAI 共催研究会

10:15 〜 10:30

オープニング

10:30 〜 12:00

研究発表 (3)

15:00 〜 15:30

休憩

15:30 〜 16:30

招待講演

18:00 〜 19:30

懇親会

19:30 〜 21:30

[11B] 地域ネットワーク活動分科会 (RNA)

セッション責任者名: 中川郁夫、菊池豊、樋地正浩

  1. RIBB II ネットワーク
    楠田 友彦 (インテック W&G)
    RIBB II ネットワークの現状と今後の拡張について述べる。RIBB II のバックボーンネットワークは MPLS を応用した広域分散 IX 技術をベースとしている。現在、IPv6 への対応やコアネットワークのユーザ開放など、バックボーン機能の拡張に取り組んでいる。
  2. RIBB Live! Eclepse 2005
    地域間相互接続プロジェクト (RIBB) は、Live!Eclipse 2005 に「広域への高品位映像伝送評価」実験として参加した。この実験の概要について解説し、実験結果について報告する。
  3. アプリケーションゲートウェイを活用した地域間映像配信
    近堂 徹 (広島大)
    アプリケーションゲートウェイを用いて、広域で高精細映像伝送を展開する手法について述べる。IPv4/v6 変換やマルチキャスト/ユニキャスト変換、耐パケット損失機能を組み込んだゲートウェイを各地域に配置し、様々な環境に応じて配送経路を設定することで、効率良く配信することが可能になる。発表では、ゲートウェイの設計方法および RIBB2 ネットワークで実施している実証実験、今後の課題についても述べる。

2 日目 (2005 年 5 月 26 日 (木))

ITRC 研究会

9:00 〜 11:00

[21A] インターネットを用いた教育革命に関する分科会 (仮題) (ERI)

セッション責任者名: 渡辺健次

  1. LIVE!ECLIPSE 2005 報告
    中山雅哉 (東京大学)
    LIVE!ECLIPSE2005 および今後の予定について報告します。
  2. 工業系高等学校における IPv6 を用いたユビキタス社会実験研究プロジェクト
    渡辺健次 (佐賀大学)
    前日の IA 研究会での発表に引き続き、プロジェクトについて、様々な視点からディスカッションを行います。

[21B] ユビキタス、ロボット、医療 BoF

セッション責任者名: 下條真司

  1. ユビキタス医療の現状
    辰巳治之 (札幌医大)
  2. Ubiquitous Agent Architecture: UAA
    石 芳正、寺西裕一 (大阪大学)
  3. ロボットと医療
    片渕 典史 (NTT サイバーソリューション研究所)
  4. パネル「ユビキタスと医療の接点について」
    • 下條真司 (大阪大学)
    • 武本充治 (NTT サイバーソリューション研究所)
    • 大橋正行 (KDDI 研究所)
    • 寺西裕一 (大阪大学)
    • 大西浩文 (札幌医科大学)

11:10 〜 13:00

昼食 (ITRC 運営委員会)

13:00 〜 14:30

[22A] 次世代ネットワーク構築のための基盤技術研究分科会 (NGN)

セッション責任者名: 大崎博之

  1. 複数パス上のアクティブ計測に基づく品質劣化セグメント推定法
    立花 篤男(KDDI 研)、阿野 茂浩(KDDI 研)、長谷川 亨 (KDDI 研)、鶴 正人 (九工大)、尾家 祐二 (九工大)
    筆者らは、複数パス上でエンドエンドのパケット損失率をアクティブ計測し、パスの状態を比較することにより、ネットワーク内部の品質劣化セグメントを推定する手法を考案した。本稿では商用インターネットにおいて品質劣化セグメント推定実験を行い、その有用性を評価する。
  2. 高速性と公平性を両立した TCP 輻輳制御方式の実ネットワークでの実験評価
    浜崇之 (NEC システムプラットフォーム研究所)、山根木果奈 (大阪大学 大学院情報科学研究科)、下西英之 (NEC システムプラットフォーム研究所)、村瀬勉 (NEC システムプラットフォーム研究所)、長谷川剛 (大阪大学 サイバーメディアセンター)、村田正幸 (大阪大学 サイバーメディアセンター)
    近年、FTTH などの高速アクセス回線の普及により、インターネットの帯域は大幅に増加している。しかし、広く使われている TCP-Reno の輻輳制御方式の問題や、端末の標準的なバッファ設定の問題などにより、東京-大阪間など遠距離通信では十分な TCP スループットが得られない。そのため、High Speed TCP などの新たな TCP が提案されているが、TCP-Reno との公平性が低いことや、全端末の TCP 実装や設定を変更することの難しさなどから、広くインターネットで使われるには至っていない。そこで、本研究では、端末からの TCP セッションを新たな TCP セッションに乗せかえる TCP 中継器を開発し、その上に我々が提案する高速かつ TCP-Reno との親和性の高い TCP-Adactive Reno の実装を行っている。本稿では、この TCP 中継器を実験室環境および、東京-大阪間のインターネットを利用した実ネットワークで評価した結果を報告する。本評価により、本中継器も用いることで、実験室環境で最大 3 倍程度、東京-大阪間の実ネットワークで2倍以上のスループットが得られた。また、本中継器で中継されたセッションは、中継を行わない既存 TCP セッションと公平に帯域を共有できることがわかった。
  3. TCP トラヒックの解析による端末/ネットワーク通信ボトルネック判定手法
    長谷川洋平 (NEC)、下西英之 (NEC)、村瀬勉 (NEC)
    本稿では、TCP トラヒックの挙動を解析することにより、通信スループットを制限するボトルネック要因が端末からネットワークまでのいずれに存在するかを判定する手法を提案し、実証実験結果を示す。本手法では、トラヒックの挙動のうち、遅延の発生パタンから、ボトルネック要因が端末の CPU 処理負荷にあるのか、ネットワーク輻輳にあるのかを判定する。また、TCP の受信バッファサイズがボトルネックになっていないかを判定する。これによって、TCP 通信における主要なボトルネック要因を判定できる。実証実験の結果、提案手法は 96.9% の確率で CPU 負荷が上昇していたことを検出し、68.8% の確率でネットワーク輻輳を検出した。また、TCP の受信バッファサイズがボトルネックとなる状況を確実に検出することができた。提案方式はネットワーク輻輳の検出に課題が残るものの、TCP 通信に関する主要なボトルネックをおよそ推定することができた。
  4. 複数サイトからの並列ファイル転送手法のデータグリッド環境における評価
    多田 知正 (大阪大学 大学院情報科学研究科)、今瀬 真 (大阪大学 大学院情報科学研究科)
    データグリッド環境では、扱うファイルのサイズが非常に大きいために、サイト間のファイル転送にかかる時間が長くなることが問題となる。本研究ではこの時間を短縮するため、ファイルの複製を持つ複数のサイトからファイルを並列に転送する手法に着目し、インターネット環境においてこれまでに提案されている並列ファイル転送手法の、データグリッド環境への適用可能性をシミュレーションにより評価した。シミュレーションの結果、転送速度の測定値に基づいてファイル転送を行うサイトを選択する方法と、ファイルをブロック単位に分割して転送する手法の組み合わせが有効であることがわかった。
    データグリッド、並列転送、複製管理、TCP

14:30 〜 14:50

休憩

14:50 〜 16:20

[23A] 情報流通分科会 (INI)

セッション責任者名: 曽根秀昭、菅野浩徳

  1. RingServer 群のログ集約と利用状況の解析
    林優一 (TRIX/ 東北大学情報シナジーセンター)
  2. ユーザの行動に適応する push 型分散ファイルシステム
    渥美清隆 (鈴鹿工業高等専門学校)

[23B] (MAI)

セッション責任者名: 小林克志

  1. Impact of IGP Routing Changes on Network Reachability
    Zhang Shu (情報通信研究機構)
  2. 明示的なフィードバックを利用したトランスポート支援機構 (SIRENS) の設計と TCP における性能評価
    小林克志 (情報通信研究機構)
  3. MIP ソリューションにおけるモバイルのマルチキャスト通信
    鶴田 亮、稲田 文武 (ルート株式会社)

16:20 〜 16:40

休憩

16:40 〜 18:10

[24A] マルチメディアネットワークを利用した遠隔教育分科会 (DL、招待講演)

セッション責任者: 美濃導彦

「マルチメディアネットワークを利用した遠隔教育分科会」招待講演

  1. 開かれゆくテクノロジーと教育: 教育の質的改善を目指した IT 基盤の整備と実践コミュニティーの構築
    飯吉 透氏 (カーネギー財団)
    主として北米における「オープンソースを用いた教育ソフトウェア開発やオンライン教材の公開・共有を巡る試み」は、ここ数年の間、世界各国の政府や高等教育機関の注目を集めてきた。これらの試金石的なプロジェクトの多くは、膨大な「金・人・時間」が投入された結果、相応の成功を収めつつある。しかし、これらの先駆的試みが、どのように「教育の質的改善」に貢献できるのかについての探求は、まだ始められたばかりだ。本講演では、「オープンなテクノロジーと教育によって、教育を進展させる」という「ユートピア的なビジョン」を長期的に実現していくためには何が必要とされるのかを、主として「IT 基盤の整備」と「実践コミュニティーの構築」という二つの観点から考察する。
  2. “How Sun helps universities get the most from the Internet”
    Jay Visvanathan (Higher Education Market Development Manager, Global Education & Research Sun Microsystems, Inc.)
    Today’s big IT management challenge is to provide “always-on” web based services to demanding user communities. A shared-services architecture provides the foundation for leveraging existing applications and infrastructure, in order to provision content, manage identity, and provide customized, portal-based services to a diverse user community.

18:10 〜 18:40

休憩

18:40 〜 20:30

夕食

20:00 〜 21:30

[25B] キャンパス情報システム分科会 (仮称) BoF

セッション責任者名: 岡部 寿男

インターネット技術の進展とともに、社会のあらゆるサービスが、ネットワークを通じて提供されるようになってきました。ITRC の主たるフィールドの一つである大学においても例外ではありません。研究、教育だけでなく図書館、教務・財務・庶務・施設管理・保健管理に至るまで、大学で行われるほとんどすべての活動が、インターネットとキャンパスネットワークを基盤として電子化されつつあります。

このような、大学において構築されているさまざまな情報システムを、要素技術に切り分けてではなくトータルなシステムとして研究対象としたいという考えから、先の ITRC 総会において「キャンパス情報システム分科会 (仮称)」の設立が提案されました。

今回はその第ゼロ回にあたるキックオフ BoF として、以下のようなキーワードで発表と討論を予定しています。

  • 大学における認証基盤と認証連携
  • Web サービスとシングルサインオン
  • 大学ポータル
  • e-Learning、OCW (Open Course Ware)
  • IC カード応用
  1. LDAP による認証システムの構築と応用
    浅野義直、奥中敬浩、上原哲太郎 (京都大学工学研究科 附属情報センター)

3 日目 (2005 年 5 月 27 日 (金))

ITRC 研究会

9:00 〜 11:00

[31A] ULAN (www.ulan.jp) の成果発表とコロケーション (DL)

セッション責任者名: 梶田将司

我が国の大学教育を支える次世代基盤ソフトウェアづくり〜文部科学省研究委託事業 CC Society 研究課題「ユビキタス環境下での次世代コース管理システム」〜
文部科学省「知的資産の電子的な保存・活用を支援するソフトウェア技術基盤の構築 (www.cc-society.org)」研究開発課題の一つとして「ユビキタス環境下での高等教育機関向けコース管理システム」を開始することとなった。本セッションでは、本プロジェクト Ubiquitous Learning Architecture for Next generation (ULAN) の概要および平成 16 年度の研究活動について紹介し、我が国の大学教育を支えるための次世代基盤ソフトウェアについて議論する。

  1. ULAN プロジェクト概要
    間瀬健二 (名古屋大学情報連携基盤センター)
  2. 教材の観点から
    角所考、美濃導彦 (京都大学学術情報メディアセンター)
  3. インタフェースの観点から
    中澤篤志、竹村治雄 (大阪大学サイバーメディアセンター)
  4. プラットフォームの観点から
    梶田将司、杉浦達樹 (名古屋大学情報連携基盤センター)

[31B] JIS アクセシビリティガイドライン (UAI)

セッション責任者名: 梅垣正宏

  1. JIS X8341 シリーズの現状と課題
    梅垣正宏 (電気通信大学)
    JIS X8341 シリーズの概要と開発の現状について概観する。
  2. W3C/WAI/WCAG2.0 の現状と JIS X8341-3 国際化の取り組み
    植木真 (株式会社インフォアクシア)
    W3C/WAI で開発が進んでいる WCAG2.0 の現状や特徴、JIS X8341-3 の国際化の取り組み、欧州等の動きなどを交え報告する。
  3. JIS X8341-3 技術解説と公共分野への適応の取り組み
    梅垣正宏 (電気通信大学)
    JIS X8341-3 に基づいて書かれている技術解説とその使い方、またその公共分野への適用、普及の現状を報告する。
  4. JIS X8341-4 「電気通信機器」ガイドラインの紹介
    水島昌英 (ATR 研究所)
    10 月に公布される予定の JIS X8341-4「電気通信機器」ガイドラインの概要と特徴を解説する。

11:10 〜 12:00

クロージング

デモ展示

  1. 株式会社 CSK
    • 展示名: WebCT Vista
    • デモ展示概要: WebCT Vista が起動しているサーバにアクセスしデモンストレーションを実施する。
  2. 独立行政法人 産業技術総合研究所
    • 展示名: HTTP-PUSE KNOPPIX
    • デモ展示概要: HTTP からブートする Linux のデモ。
  3. 富士通株式会社
    • 展示名: VoIP 品質監視システム
    • デモ展示概要: VoIP ネットワークへ設置された複数の監視用装置 (プローブ) が VoIP ネットワークに実際に流れている音声パケットを常時監視し、音声品質障害や呼設定プロトコル障害をリアルタイムに検知するシステム。
  4. 有限会社シー・オー・コンヴ
    • 展示名: CO-GINA を用いた Windows 認証の拡張と認証統合の提案
    • デモ展示概要: Windows の認証システムの拡張やUNIX系OSとの認証統合に活用できるソリューションの提案
  5. 日商エレクトロニクス株式会社 中部支店
    • 展示名: MAN/WLAN ワイヤレス・ソリューション
    • メトロ・スケール無線メッシュルーター「Tropos」
    • デモ展示概要: 管理画面を用いて、擬似メッシュネットワーク通信および障害時の自己編成/自己回復機能などのデモを行います。
  6. ルート株式会社
    • 展示名: Access/One
    • IEEE802.11a/b/g 準拠。アクセスポイント間で「メッシュ型」無線 LAN ネットワークを構築可能な Access/One の展示を行います。
  7. サン・マイクロシステムズ株式会社
    • カタログ展示
    • Solaris 10, Sun Solutions for E-Learning and Collaboration, Sun x86 Platform Solutionsの カタログ展示

問い合せ先

PC

  • 入沢厚 ((株) エヌアイエスプラス)
  • 前田幸範 ((株) スプライト)
  • 下川俊彦 (九州産業大学)

LA

  • 梶田将司 (名古屋大学)
  • 松井博也 ((株) CSK)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet14 program

ITRC meet14 プログラムの詳細です。

1 日目 (2003 年 11 月 26 日 (水))

WIT/ITRC 共催研究会

12:30 〜 12:45

オープニング

12:45 〜 14:15

研究発表 (3)

14:15 〜 14:30

休憩

14:30 〜 15:40

研究発表 (3)

15:40 〜 15:55

休憩

15:55 〜 17:25

研究発表 (3)

17:45 〜 20:00

懇親会

20:00 〜 22:00

[11] V6P

  1. IPv6 Address Assignment and Route Selection for End-to-End Multihoming
    Kenji Ohira (Kyoto University)
  2. LIN6 概要
    國司光宣 (慶應義塾大学)

2 日目 (2003 年 11 月 6 日 (木))

ITRC 研究会

9:00 〜 11:00

[21] JAMINA

JAMINA セッション
野川裕記 (大阪大学サイバーメディアセンター)

  1. マイクロソフトの医療情報への取り組み −InfoPathと XML について−
    大久保 順一 (マイクロソフト株式会社)
  2. 医療分野における電子タグ利用—海外の状況から
    三谷 博明 (特定非営利活動法人 日本インターネット医療協議会)
  3. 無線 LAN の公共利用における問題と課題 −医療系への応用を考えて−
    前田 幸範 (株式会社 スプライト)
  4. 医療系における情報化と戦略的防衛医療構想 −健康サービス産業創造へのチャレンジ−
    辰巳 治之 (札幌医科大学大学院医学研究科)

11:10 〜 13:00

昼食 (ITRC 幹事会)

13:00 〜 14:30

[22] NGN

次世代ネットワーク構築のための基盤技術
村瀬 勉 (NEC、NECラボラトリーズ ネットワーキング研究所)

  1. P2P ファイル共有ネットワークの現状
    亀井聡、森達哉、大井恵太、木村卓巳 (NTT サービスインテグレーション基盤研究所)
    現在のネットワークにおける実 P2P トラヒックを見積ることはネットワークの運用や設計上重要な課題であり、ネットワークレイヤでの分析は既に数多く成されている。しかし、ネットワークレイヤでの測定には TCP ポート番号を隠蔽したアプリケーションの存在や、測定自体をスケールさせることの困難性等がつきまとう。また、P2P の特徴的な機能であるネットワークレイヤから独立して大規模に存在するアプリケーションレイヤでのオーバーレイネットワークに対して、ネットワークレイヤでの測定はその一リンクを測定することに過ぎない。このため、ネットワークレイヤの測定のみで P2P アプリケーションの全貌を明らかにすることは難しい。そこで、本稿では特に影響の大きいファイル共有型 P2P アプリケーションがネットワークに及ぼす影響を評価する手法として、アプリケーションレイヤ測定とネットワークレイヤ測定を組合せたマルチレイヤ測定法を提案し、提案法を用いて国内で広くユーザを獲得している Winny と、プロトコルが広く公開されていて P2P レイヤ上での測定が容易な Gnutella への適用例を示す。また、サーバ依存型 P2P アプリケーションである WinMX も加えてアプリケーションレイヤでの測定を実施し、これらの結果から、P2P ファイル共有アプリケーションの規模、流通コンテンツの現状を俯瞰し、これらの結果を踏まえて現在起きている問題点及び、近い将来に起こると考えられる課題を整理し、これら課題への対応策について提言する。
  2. フロー単位の高スループットを実現するバッファ制御機構
    戸出英樹、南勝也、村上孝三 (大阪大学大学院情報科学研究科情報ネットワーク学専攻)
    近年インターネットではマルチメディアトラヒックが増加し、クラス優先度制御を実現するルータが普及しつつある。今後、インターネットではリアルタイム性をもったトラヒックの急増が予想されることから、高品質通信を実現するためには、高速に動作し、かつフロー毎の優先度制御機構を有するルータを実装する必要がある。そこで本研究では、フローを管理する出力バッファ制御機構を提案する。提案方式では、フロー毎に最低限使用可能なバッファ量の配分、バッファ輻輳状態に陥った場合における Pushout 機構による廃棄制御、バッファからのパケット送出スケジューリングにおける帯域配分法の 3 機構を連携させることにより、バッファ高負荷時においてもクラスに見合ったサービスを提供可能な、高度な QoS 保証の実現を目指す。本研究では、計算機シミュレーションとハードウェア実装による評価を行い、本バッファ制御方式の有効性、高速性を示している。
  3. 長距離高速通信のためのトランスポート技術の比較
    鶴 正人、熊副 和美、堀 良影、尾家 祐二 (九州工業大学)
    広域 IP 網、LAN 、さらに端末の通信能力の大容量化を背景に、Grid に代表されるような長距離高速通信への要求が高まっているが、現状の標準的 TCP は長距離高速通信に向かないことが知られており、その効率的実現のための研究開発が活発化している。本稿では、標準的な TCP、TCP のウインド制御の AIMD アルゴリズムに改良を加えた HSTCP や Scalable TCP、そして UDP 上に (従来の TCP の枠にとらわれずに) 信頼性のあるデータ転送プロトコルを実装した SABUL などを、JGN 上のテストベッドで比較評価した結果を報告する。並列コネクションの効果、UDP トラフィックの割り込みに対する挙動、受信側 OS (主に ACK の返し方) による違い、等、従来の長距離高速通信の実験ではあまり報告されていない、より実運用に近い視点の結果も紹介する。

14:30 〜 14:45

[23] ERI

インターネットの教育への応用
渡辺健次 (佐賀大学)

  1. 非情報系学生に対する情報教育の問題
    臼井義比古 ((有) 環境システム研究所)
    例えばインターネットをどう教えるか。インターネットが広がり出したときは確かにその使い方は珍しかった。しかし、未だにクリックの仕方を教えるような授業をしている授業があるのには閉口する。曰く、「インターネットでは世界中の情報が瞬時に検索できます。」なるほど、しかしそれは本当に大学の授業か? 例えばスケーラビリティへの配慮の必要性はインターネットの特徴で、これについて議論することは、非情報系の学生にとっては考え方の視野を広げるという意味で重要だと思う。そういう授業は出来ないだろうか。チェーンメール禁止というルールも例えば itrc-announce 342 を見てもわかるように大分風化しているように思われる。しかし授業では教えていたりする。RFC もそのままだ…。今回は日頃感じている不満や違和感の説明をして問題提起としたい。
  2. LIVE!UNIVERSE の活動報告
    中山雅哉 (東京大学)
    2002 年度からの LIVE! UNIVERSE の活動 (LE2002a, LE2002, LL2002, LE2003a など) の総括と、間近に迫った LE2003 を含めた今後の活動予定を報告する。
  3. DVTS を利用した日韓遠隔交流
    藤木 卓 (長崎大学)
    来年 1 月から 2 月実施予定の、DVTS を用いた日韓遠隔交流の研究計画の概要について報告する。
  4. 工業高校における IPv6 を用いた遠隔操作プロジェクトについて
    渡辺健次 (佐賀大学)
    平成 13 年度から、佐賀大学、NetCom さが推進協議会、佐賀県内の 3 高等学校 (有田工業高等学校、多久高等学校、佐賀工業高等学校) が共同で、IPv6 による遠隔操作プロジェクトに取り組んできた。このプロジェクトでは、高等学校生徒が主体的に、IPv6 を用いての遠隔ロボット操作などに取り組み、実施した。今年度より、佐賀県内の高校を新たに 4 校 (塩田工業高等学校、唐津工業高等学校、鳥栖工業高等学校、北陵高等学校)、さらに広島大学、広島大学附属福山中・高等学校、および広島市立大学、広島工業高等学校も加え、プロジェクトを実施している。本発表では、これまでの取り組みと、今後の展開について述べ、議論を行う。
  5. 中国語音声教育データベースシステム
    武田 紀子、湯山 トミ子、沈暁文、土屋肇枝、余瀾、根岸宗一郎、虻川誉之 (成蹊大学)
    中国語習得の要望と期待が増大してきている。その中で、より効果的な音声教育の実現、学習者の支援を目指して、国内外初の大規模中国語音声教育データベースシステムを開発し、Web 上で公開している。本データベースシステムの大量の音声付語彙データ、多種多量の検索機能、発音の声調波形の表示機能は、基礎学習から、専門教育、学究研究と幅広い目的に対応できる。なお、この画期的なシステムは平成 14 年度私立大学情報教育協会情報教育研究会奨励賞を受賞している。

16:15 〜 16:30

[24] INI

情報流通基盤整備 BoF
菅野浩徳 (仙台電波工業高等専門学校)
(RIBB プロジェクトを中心として当実験プロジェクトを発展させたいので、関係する皆様ぜひご出席下さい。)

  1. モバイル IP による地下鉄への接続
    真野浩 (ルート株式会社)
    無線 LAN とモバイル IP を用いた、列車移動体通信の実験と導入について発表する。
  2. 招待講演「RIBB における ring サーバ実験への取組み」
    八代一浩 (山梨県立女子短期大学)
    RIBB 参加組織間での ring サーバを用いた実験の進行について紹介する。これまでに実施したアンケートの結果や研究の進捗状況などから、現在起きている問題点及び、近い将来に起こると考えられる課題を整理し、これら課題への対応策 (今後開発の必要な技術、研究体制など) について提言する。
  3. ring/RIBB 実験システムの提案
    菅野浩徳 (仙台電波高専)、曽根秀昭 (東北大学)
    ring サーバのような広域分散型 FTP サーバ群におけるコンテンツ配送の仕組みをより効率的にし、運用管理の容易なシステムの構築について提案する。

18:00 〜 20:00

夕食

20:00 〜 22:00

[25A] IHK

インターネット放送協会
太田昌孝 (東京工業大学)

[25B] MAI

インターネット計測 BoF
小林克志 (通信総合研究所)

  1. 広帯域・高遅延ネットワークでの TCP 性能計測
    平原 正樹 (通信総合研究所)
    インターネット接続が広帯域になってきたが、光の速度は一定であるため、遠く離れた 2 点間の TCP 通信で、その帯域を生かすだけの速度を得ることは難しい。High Bandwidth-Delay Product Network での問題として知られている。これに取り組むために、ツールやTCPの変更などが提案されていて、この発表では、これらをテストベッドで、そして実際のネットワークで使用した実験の報告を行う。
  2. ルータの情報付加によるボトルネックの発見と輻輳制御方式 (その2)
    小林 克志 (通信総合研究所)
    第 12 回研究会で発表した本提案について、シミュレーションによる TCP 適用時の性能評価、モバイル環境下での有用性、およびマルチキャスト輻輳制御への適用について議論する。
  3. JGN IPv6 ネットワークモニタリング: 現状の問題点と今後の課題
    小出 和秀 (東北大学)
    全国規模での JGN-IPv6 ネットワークのモニタリングは、東北大学および Cyber Solutions Inc., が共同で開発した CpMonitor システムによって今年度 4 月から開始している。ここまでの成果を公開するとともに、全国規模でのモニタリングに際して見えてきた、システム運用上の問題点を指摘し考察する。また、取得する情報の多角化を目指して開発を推進しているマップ情報、およびセキュリティ情報の取得について、開発の概要を紹介する。

3 日目 (2003 年 11 月 7 日 (金))

ITRC 研究会

9:00 〜 11:00

[31A] DL

マルチメディアネットワークを利用した遠隔教育分科会
美濃導彦 (京都大学)

  1. Lossy なネットワーク上での遅延に敏感なアプリケーションのための Path Diversity と FEC に利用による品質向上
    川西智也 (京都大学)

[31B] Virtual Lab.BoF

Virtual Lab.BoF
後藤幸功 (九州大学)

  1. 九州大学の近況
    佐々木崇光 (九州大学)
  2. VL Kyushu Univ. Update & DVPN Service
    加島伸悟 (九州大学)
  3. VL における岩手県立大学の現状と今後
    市澤浩史、高見澤信弘
  4. VL における岩手県立大学の現状と今後 (その2)
    高見澤信弘、市澤浩史 (岩手県立大学)

11:10 〜 11:40

クロージング

問い合せ先

PC

  • 樋地正浩 ((株) 日立東日本ソリューションズ)
  • 菅野浩徳 (仙台電波工業高等専門学校)

LA

  • 菊池 豊 (高知工科大学)
  • 小林克志 ((独) 通信総合研究所)
  • 中山雅哉 (東京大学)
  • 松井博也 ((株) CSK)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet13 report

開催報告

2003 年 5 月 21 日 (水) 〜 5 月 24 日 (金)、第 13 回 ITRC 総会・研究会が京都で開かれました。今回は、情報処理学会 高品質インターネット研究会 (QAI)・電子情報通信学会インターネットアーキテクチャ研究会 (IA)・電子情報通信学会 インターネット時限研究会 (IRC) の 3 研究会との共催で、終日多くの研究者にご参加頂けました。研究発表では、初日の午後からネットワークプロセッサ関連の研究を特集したほか、各分科会のセッション、教育用インターネットに関するセッション、インターネット放送の分科会の発足へ向けた討論などが行われ、活発な論議が繰り返されていました。次回は、11 月に広島で研究会が開催される予定。

より詳しい情報

meet12 program

ITRC meet12 プログラムの詳細です。

1 日目 (2002 年 11 月 13 日 (水))

14:00 〜 14:15

オープニング

14:15 〜 15:45

[11A] 医療インターネット

MDX2 分科会
セッション責任者: 辰巳 治之

  1. コンピュータネットワークを利用した遺伝子解析
    明石 浩史、青木文夫 (札幌医科大学附属情報センター)、豊田 実、佐々木泰史 (札幌医科大学附属がん研究所分子生物学、札幌医科大学第一内科)、大西浩文、戸倉 一、山口徳蔵、西城一翼、中村正弘 (札幌医科大学附属情報センター)、伊東文生 (札幌医科大学第一内科)、時野隆至 (札幌医科大学附属がん研究所分子生物学)、今井浩三 (札幌医科大学第一内科)、辰巳治之 (札幌医科大学附属情報センター)
    ヒトゲノムプロジェクトの進展により、ゲノムの全塩基配列データを用いた解析が可能になりつつある。また cDNA アレイ解析、SNP 解析などにより発現レベルからゲノムレベルにいたる網羅的な解析が可能になりつつある。我々は癌をはじめとする各種疾患の生物学的特長を明らかにし、遺伝子診断や分子標的薬剤開発につなげることを目的にアプリケーション開発、各種システムの構築を行っている。その 1 つとして高速並列処理技術を用いた遺伝子制御ユニット解析システムの開発を行った。具体的には癌抑制遺伝子 p53 の結合配列部位を全ゲノムで解析するシステムを開発し、これを用いて幾つかの新規 p53 標的遺伝子の単離に成功した。また平成 11 年より継続している北海道広域医療情報ネットワークプロジェクトにおいて市中病院で施行可能な cDNA アレイシステムを用いたネットワークによる遠隔遺伝子発現解析システム、テレビ会議によるカウンセリングを併用することで、遠隔地の被験者でも SNP などゲノム情報解析を可能とするシステムの開発を行っている。今後はこれらの結果と臨床データを含めたデータマイニングによりオーダーメード医療の確立、新規分子標的の同定につなげていきたいと考えている。この研究は新エネルギー・産業技術総合開発機構・平成 12・13 年度産業技術研究事業、日本学術振興会未来開拓学術研究事業「高度マルチメディア応用システム構築のための先進的ネットワークアーキテクチャーの研究」 (JSPS-RFTF97R16301) の成果の一部を含んでいる。ここに深く感謝の意を表す。
  2. 万歩計と行動科学を応用した次世代健康管理システムの試み
    大西 浩文、明石 浩史、戸倉 一、山口 徳蔵、西城 一翼 (札幌医科大学附属情報センター)、西陰 研治、中山 正志 (北海道総合技術研究所)、辰巳 治之 (札幌医科大学附属情報センター)
    今年も平均寿命世界一を更新した日本において、従来の方法による健康増進には限界があると考えられる。そこで、IT (Information Technology) を用いた健康維持管理により生活習慣を緩やかに変化させることにより、健康増進だけでなく高血圧、糖尿病などの生活習慣病の予防にもつながるのではないかと考える。生活習慣病には肥満、運動不足が大きく関与しているが、実際の日常の運動量を定量的に測定することは容易ではなく、特に多人数を対象とする調査においては、個々の対象者の運動量を一定の基準で評価することは難しい。そこでオムロン社製歩数計 (HJ-700IT) を使用することで、従来では非常に困難であった時間単位の運動量を、24 時間、365 日計測することを目標とし、電子カルテの理想型である ASP (Application Service Provider) モデルにより、次世代インターネットプロトコルである IPv6 を用い、ユビキタスコンピューティングによる住民自らの健康維持管理を目指す。また行動科学的理論を応用することで運動の継続性を高めることにより、健康増進および生活習慣病予防を目指していく。
  3. IPv6 による北海道広域医療情報ネットワークのチャレンジ
    戸倉 一、大西 浩文、明石 浩史、山口 徳蔵、西城 一翼 (札幌医科大学附属情報センター)、西陰 研治、中山 正志、辰巳 治之 (札幌医科大学附属情報センター)
    我々は広大な面積を持つ北海道における遠隔医療支援を目的に、MDX (JAMINA) の構想のもと、国土交通省北海道局のプロジェクト及び厚生科学研究費にて、平成 11 年度より北海道における広域医療情報ネットワークシステムの構築を行って一部実証実験を行ってきた。今年度は帯広市を中心とする十勝地区をフィールドに、大学病院−地域中核病院−個人病院・クリニック、一般家庭までの多段階かつ面的な接続を、次世代ネットワークのプロトコルと言われる IPv6 を使って構築し、遠隔医療支援の実証実験を行う。基本的には IPv6 global Address を使用するが、IPv6 に対応していない機器に関しては IPv4 private Address を使用しトランスレーターにて通信を行う。また患者のプライバシー保護の必要性を鑑みて、IPv6 P2P VPN を株式会社ディアイティ様との共同研究として実験を予定している。
  4. 医療情報 IDC のための患者行動調査
    永田 宏 (東京医科歯科大学)
  5. 医療系における IPv6 活用プロジェクト
    辰巳 治之 (札幌医科大学附属情報センター)

15:45 〜 16:00

休憩

16:00 〜 18:00

[12A] インターネットの構築運用技術研究の確立に向けて

セッション責任者: 渡辺健次

  1. 教育用地域ネットワークでのマルチキャスト運用開始まで
    三輪吉和、中島唯介
    京田辺市では、校内テレビアンテナの再工事が必要となる小中学校が少なくない。一方では、教育の IT 利用に伴い、校内 LAN の整備が必須となっている。そこで、校内 LAN を通じてテレビ放送の再送信を行うだけでなく、地域ネットワークを利用した放送も可能にすべく、マルチキャストを利用した映像の配送システムを構築したので紹介する。
  2. 運用を研究にしようか?
    菊池 豊 (高知工科大学)
  3. インターネットの構築運用技術研究の確立に向けて
    渡辺健次 (佐賀大学)

18:00 〜 20:00

夕食 (立食懇親会)

20:00 〜 22:00

地域インフラ、お国自慢

RNA 分科会
セッション責任者: 中川 郁夫
各地で、地域インフラの構築への動きが活発である。最近では MPLS を用いた階層型 IX 技術や、10/1GbE などに代表される高速インターフェース、あるいは DWDM や光スイッチに代表される多重化技術など、各地の地域インフラはますます高速化されつつある。本セッションでは、各地で採用される最新インフラ技術動向について語り合う。

  1. 自律的 IT 活用型社会を目指した長野県地域情報ネットワークの整備
    地域情報通信ネットワーク研究会議
  2. 北海道の情報基盤事情
    大石憲且 ((株) ネステック)
  3. 京都 ONE の概要と具体的活動
    古村隆明 ((財) 京都高度技術研究所)
    京都地域内で構築を進めている「京都 ONE」について、インフラの紹介と、このインフラを利用して行なおうとしている実験の紹介を行う。
  4. 四国広域分散 IX 構想
    菊池豊 (高知工科大)

2 日目 (2002 年 11 月 14 日 (木))

9:00 〜 10:00

研究発表 1

  1. ルータの情報付加によるボトルネックの発見と輻輳制御方式
    小林克志 (通信総合研究所)
    従来 TCP で行われていたパケットロス、RTT をもとにした端末間輻湊制御方式ではネットワークの広帯域化にともない十分な効果が得られなくなると言われている。これに対応するため、ルータがパケットの輻湊フラグを設定する ECN、輻湊状況に応じてルータが最適な window size を示す方式などが提案されている。本発表では、経路上の輻湊状況を短時間 (例えば TCP で window size が大きい状態では RTT の 2 倍以下) で検出し、端末間輻湊制御のパラメータとする方式を提案する。
  2. スムーズなハンドオーバ機構を持つ移動透過性アーキテクチャ MAT の実装
    藤田 貴大、野村 嘉洋 (広島大学工学研究科)、岸場 清悟、西村 浩二、相原 玲二 (広島大学情報メディア教育研究センター)
    ケーブルを配置する必要のない無線 LAN は学校やオフィスにおいて、急速に普及してきており、ホットスポットなど屋外で利用することのできる無線 LAN のアクセスポイントも増加してきている。このように無線 LAN 環境が増加してくると通信を継続させたままハンドオーバできる機能が必要となってくるが、これは現在の IP では実現することはできない。さらに、さまざまなサブネットに接続するノードは、サブネットごとに異なる IP アドレスをもつため、他のノードからアクセスすることが極めて困難である。本研究では、上記の様な問題を解決する、すなわち移動透過性を持つ新たな IP、MAT の設計と実装をおこなった。また、MAT はノードが複数のインターフェースを持っていた場合、通信を全く中断することなくハンドオーバできるよう設計されており、実際にノードをハンドオーバさせ、スムーズに接続しているサブネットを切替えることができることを確認した。

10:20 〜 11:40

研究発表 2

セッション責任者: 前田 香織

  1. MPEG2TS
    近藤徹 (広島大学大学院 工学系研究科)
  2. 多目的な音声伝送システム MRAT の開発
    岸田崇志 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)、河野英太郎 (広島市立大学情報処理センター)、前田香織 (広島市立大学情報処理センター)
    本研究では、多様な目的の音声伝送に要求される条件を検討し、それぞれの状況に対応できる音声伝送システムの開発をしている。システムの実装は、Mbone のツールの一つである RAT (RobustAudio Tool) を拡張し、低遅延や Reed-Solomon 符号を用いた FEC によるエラー回復機構などを選択する。
  3. 遠隔監視機能を持つホームサーバの設計
    新谷和司 (広島市立大学 情報科学研究科)、河野英太郎 (広島市立大学 情報処理センター)、前田香織 (広島市立大学 情報処理センター)
    近年、ホームサーバを用いたホームネットワーク構築の環境が整いつつある。ホームサーバに遠隔監視機能等を導入し、遠隔から家庭内やビル等の監視や制御を手軽に行うことが検討されている。本研究では遠隔監視を遠隔会議などのマルチメディア通信の一つの形態と考え、その観点から特徴をまとめる。それにより、遠隔地の映像だけでなく、様々な状態変化の取得を行うホームサーバを設計する。

11:40 〜 13:30

昼食 (ITRC 運営委員会)

13:30 〜 15:00

Web のアクセシビリティ

UAI 分科会
セッション責任者: 渡辺隆行

  1. VoiceXML と音声インタフェースの課題
    西本卓也 (東京大学)
    VoiceXML など既存の音声インタフェース記述言語の現状を概観し、人間中心デザインや開発効率などの視点から今後の課題について述べる。また、現在開発中の音声ドキュメント記述言語 RadioDoc について述べる。
  2. 文章構造化の現状と課題
    臼井 義比古
    Web の文章構造化とユーザビリティ向上、Web の表現力を維持することとアクセシビリティの確保の問題、文章の構造化の利点、電子メールのアクセシビリティ、等を議論する。

15:10 〜 16:40

インターネット計測

MAI 分科会
セッション責任者: 小林克志

  1. 高遅延/高帯域環境下での TCP 伝送の実証
    北辻佳憲 (KDDI 研究所)
    高遅延/高帯域における TCP 伝送で十分は性能を発揮するために、従来のウィンドウサイズの制限を改善する Window Scaling オプション、ロスによる輻輳機構の処理を回避する SACK (Selective Acknowledgemnt)、劣化しがちな RTT の精度を改善するためのタイムススタンプオプションが実装されてきた。本発表では、これらの拡張が施された TCP を用いた高遅延/高帯域な実ネットワークで行った高速な TCP 伝送の実証、実験で得られた知見について述べる。また、実ネットワークを対象とした、高速な TCP 伝送の動向を紹介する。
  2. 高安定 PC によるネットワーク計測
    町澤 @ 小金井
    セシウム原子時計の高精度なクロックにより駆動する高安定な PC では、標準偏差 300 ナノ秒の精度でネットワーク遅延を測定することができる。通常の PC およびハードウェアによるタイムスタンパと比較するとともに、高安定 PC による回線利用度および接続装置の負荷推定などの可能性について報告する。

16:50 〜 18:15

デモ解説セッション

PC 枠
セッション責任者: 野川裕記

  • 16:50 〜 17:20 Caw networks
  • 17:20 〜 17:50 日商エレクトロニクス
  • 17:50 〜 18:15 京大

18:15 〜 20:15

夕食

20:15 〜 22:00

キャンパスネットワークにおけるセキュリティ BoF

PC 枠
セッション責任者: 野川裕記
話題提供として、大阪大学では、文部科学省科学 技術振興調整費新興分野人材養成の助成を受け、「セキュア・ネットワーク構築のための人材育成プログラム (SecureNet プログラム)」 (http://www.cmc.osaka-u.ac.jp/SecureNet/) を行っているので、その紹介をしたいと思っています。また、実際のキャンパスネットワークでセキュリティ対策をする際に必要な L8 L9 レベルのどろどろした話をざっくばらんにできたらよい、と思っています。

22:00 〜

シンポジウム BoF

3 日目 (2002 年 11 月 15 日 (金))

9:00 〜 11:00

VL BoF

PC 枠

  1. VL プロジェクトにおける岩手県立大の現状報告および今後の計画
    井上智貴、村山優子、山根信二 (岩手県立大学)
  2. RealSystem を用いた仮想研究室監視システムの実現
    加島伸悟 (九州大学)
  3. 京都大学の VL への取り組み
    江原康生 (京都大学)
  4. 完全分散型 P2P CDN におけるリクエストルーティングの提案
    市川快、村山優子 (岩手県立大学)
  5. VL におけるインフォーマルコミュニケーションの提案
    高橋充、村山優子、山根信二 (岩手県立大学)
  6. VL におけるコミュニケーションと今後の課題
    佐々木崇光 (九州大学)
  7. 出張支援システム
    渡辺健次 (佐賀大学)

11:10 〜 11:40

クロージング

問い合せ先

PC

  • 野川 裕記 (大阪大学)
  • 中村 豊 (奈良先端科学技術大学院大学)

LA

  • 相原 玲二 (広島大学)
  • 西村 浩二 (広島大学)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet11 program

ITRC meet11 プログラムの詳細です。

1 日目 (2002 年 6 月 26 日 (水))

10:00 〜 10:15

オープニング

10:15 〜 12:00

研究発表

  1. Traffic Control and Congestion Control in IP based Networks
    米田 進 (日本テレコム)
    This paper explains the contents of Recommendation, “Traffic Control and Congestion Control in IP based Networks.” Such control procedures are necessary in order to support services within QoS, where the QoS is negotiated between a user and the network. Traffic control refers to all network actions aiming to meet the negotiated performance objectives in an IP based network and to allow the avoidance of congested conditions. Congestion control refers to all network actions to minimize the intensity, spread and duration of congestion. This paper also provides a general description as well as objectives and procedures for traffic control and congestion control for IP based networks. In particular, it describes the concepts of the traffic contract between a user and the network. It specifies the IP transfer capabilities including the service model, the associated traffic patterns and conformance definition. Furthermore, it addresses the future extensions of this work.
  2. 汎用的なパラメータフィルタの設計と実装
    垣内 正年、砂原 秀樹 (奈良先端科学技術大学院大学)
    通信を制御するには、対象となる通信のデータの流れ、フローを識別し、それに適応する操作を決定しなければならない。End-to-End で複雑なポリシによる通信制御を行うためには、End-to-End で一貫した転送制御が必要だが、複雑なポリシを反映できる一般化したモデルがないことが問題となる。本研究では、ポリシに基づいてフローを分類し適用する処理を決定する機構を、一般化したモデルで設計および実装した。
  3. MPLS を用いた次世代 IX における転送能力評価
    楠田 友彦、石原 丈士 (東芝)、西内 一馬 (高知工科大学)、永見 健一 (東芝)、中川 郁夫 (インテック・ウェブ・アンド・ゲノム・インフォマティクス)、江崎 浩 (東京大学)、菊池 豊 (高知工科大学)
    ISP を相互に接続する技術として IX がある。我々は MPLS を用いた次世代 IX として MPLS-IX 技術を提案し、JGN を用いたテストベッドを構築して運用を行っている。本稿では、ルータのパケット転送能力比較を中心に、MPLS-IX と既存 IX 技術との比較を行う。

12:00 〜 13:30

昼食 (IA (+ QAI + IRC) 研究専門委員会 (別館第 10 会議室))

13:30 〜 14:30

招待講演

  1. 循環系の推定・制御・監視
    吉澤 誠 (東北大学)
    生体は無数の自動制御系の塊である。それらの機能を十分解明できれば、従来にはない優れた制御機能を持つ工学システムを作り出すことが可能になるかもしれない。ところが、人工心臓のように、生体を人工的なシステムで駆動することを本来の目的とするような場合には、生体システムの機能の解明を待っていては遅く、その前に人工心臓の制御方法を決定しなければならない。本講演では、人工心臓の開発において生じるこのような問題を、これまでどう取り扱ってきたかについて述べるとともに、生体循環系および人工循環系の計測・制御・推定の概要について紹介する。また、インターネットを利用した人工臓器の広域的制御・監視システムの最近の話題についても解説する。

14:30 〜 14:40

休憩

14:40 〜 17:00

研究発表

  1. QoS 機能を有するネットワークの性能評価
    藤原 裕久、Tamrat Bayle、西村 浩二、相原 玲二 (広島大学)
    近年、VOD サービスなどサービス品質 (QoS) の保証を要求するアプリケーションがネットワーク上で提供されるようになってきている。それに伴い、QoS 機能を持つネットワーク機器 (ルータ) も増加傾向にある。将来、多くのサービスプロバイダや大学などでこれらの QoS 機能を利用し、利用者との間でサービスレベル契約 (SLA) を交わすことが予想される。しかし、これらのルータが提供する QoS 機能は多種多様であり、場合よっては想定しない結果が得られることがある。そこで、広島県情報トライアングル (メイプルネット) や JGNv6 などのネットワークにおける QoS 機能を測定し、その結果および考察を示す。
  2. 自動トンネル技術 (6to4) を利用した IPv6 ネットワークの運用
    屏 雄一郎 (KDDI 研究所)
    6to4 は IPv6 over IPv4 トンネル接続の一手法であり、点在する IPv6 ネットワーク同士が、明示的なトンネル設定をすることなく IPv6 通信を行うことを可能とする手法である。そのため、IPv6 網への接続性を持つ組織が 6to4 に対応したリレールータを設置することにより、ユーザに手軽に IPv6 網への接続性を提供することができる。利用者を限定しないオープンな 6to4 リレールータは現在世界で十数台程度稼動しているが、これまで日本には存在しなかった。そこで筆者らは、6to4 技術の調査検討を目的として、2002 年 3 月よりオープンな 6to4 リレールータの運用実験を開始した。本稿ではその実験内容の紹介、運用上の問題点等について述べる。
  3. インスタントメッセージ技術の最新動向とその応用
    菅野 博靖、岩山 登 (富士通研究所)
    インターネットにおけるリアルタイムコミュニケーションのための基盤技術となりつつあるインスタントメッセージ技術について、IETF をはじめとする各方面の標準化動向、SIP (Session Initiation Protocol) をベースとしたコミュニケーションサービス基盤技術、さまざまな分野への応用の可能性等について論じる。
  4. フレーミングは議論を阻害するか 〜 2 ちゃんねるは何故面白い? 〜
    大澤 幸生 (筑波大学)、松村 真宏、中村 洋 (科学技術振興事業団)
    感情的な言葉に誘発されるやりとりは、知的な議論を阻害する要因として否定的に扱われて来た。しかし、本当にフレーミングは議論を阻害するのか? 実は、喧嘩が楽しいのは知的快感なのではないのか。ここでは、Web コミュニティ上の会話へのテキストマイニングの結果から、この問いについて新たなアプローチをかける。

17:00 〜 18:00

デモンストレーション

  1. WebCT について
    岩澤 亮祐 ((株) CSK)
    北米を中心とした高等教育機関において広く利用されている WBT システムである WebCT の日本語版について、デモ機を用いた機能紹介を行います。実際に WebCT を操作していただくことも可能です。
  2. IP テレフォニー・サービスについて
    高橋 義直 (ユニアデック (株))
  3. B フレッツサービスについて
    豊川 幸夫 (東日本 NTT (株))
    当日の構成のご説明とアンケートのお願い

18:00 〜 21:00

夕食 (懇親会)

20:00 〜 21:30

[11A] 地域における情報化の試み

RNA 分科会
セッション責任者名: 中川 郁夫 (インテック)
近年、全国各地で地方自治体、研究機関、あるいは民間を主体として、地域 IX やデータセンター、ホットスポット等対する積極的な取り組みが進められている。本セッションでは、これらの地域情報化の取り組みに関する最新情報についての情報交換を行い、今後の方向性について議論する。

  1. インターネットによる不用品リサイクル実験と今後の展望
    田中 憲一、及川 篤、大地山 武彦、木村 行男
  2. 京都街中無線インターネットプロジェクト みあこネット (Mobile Internet Access in KyotO) の取り組みについて
    高木 治夫 (SCCJ)、岡部 寿男、藤川 賢治 (京都大学)、古村 隆明 (京都高度技術研究所)、隅岡 敦史 (SCCJ)
  3. GCIX と中部地域連携
    石田 亨 (情報科学芸術大学院大学)、丹羽 義典、伊藤 義仁
  4. 地域間相互接続実験 RIBB の活動と今後の課題
    菊池 豊 (高知工科大学)

21:30 〜 23:00

[12A] APAN 福岡ミーティング準備会

執行部
セッション責任者: 岡村 耕二 (九州大学)
2003 年 1 月 22 日 〜 1 月 24 日に、福岡で APAN (http://www.apan.net) の全体会議が開催される予定である。また、APAN 会議にあわせて、第 3 回 PRAGMA 会議 (環太平洋におけるグリッドアプリケーションに関するコラボレーション)、もその直前に同じ場所で開催される予定である。ITRC には APAN や PRAGMA に関わる多くの研究者が集まっているので、福岡での APAN と PRAGMA を成功させるための打ち合せをするには絶好の機会である。さらに、まだ APAN や PRAGMA をご存知でない ITRC メンバーにアジアのこのようなネットワーク、コンピューティング研究活動を周知させることも目的とする。セッションは二つ希望しているが、一つは発表に重点をおいて、APAN、PRAGMA の紹介や、関連する日本の活動、例えば、日本の GRID アクティビティや、日韓国際ネットワーク協同研究である玄海プロジェクトなどの紹介をする予定である。もう一つのセッションでは、福岡会議の実現に重点をおいて意見交換その他を行う予定である。

  1. APAN
    小林 克志 (通総研)
  2. APGRID/PRAGMA
    関口 智嗣、田中 良夫 (産総研)
  3. BIOGRID
    下條 真司 (大阪大学)
  4. GENKAI Project
    岡村 耕二 (九州大学)

2 日目 (2002 年 6 月 27 日 (木)) ITRC 研究会

9:00 〜 11:00

[21A] 次世代ネットワーク構築のための基盤技術

次世代ネットワーク構築のための基盤技術研究分科会 (NGN)
セッション責任者: 村瀬 勉 (NEC)
次世代ネットワーク構築のための基盤技術に関する研究発表および議論を行う。

  1. パケット毎認証によるアクティブネットでのセキュリティ向上
    江川 尚志、久保田 文人 (NEC ネットワーキング研究所)
    データパケットをパケット毎に認証することにより、安全、かつ経済学的なトラフィック制御を行いやすいアクティブネットワークを提案する。本提案方式では、パケットロスに強いワンタイムパスワード方式を用いることで認証処理を 1 パスとしており、またパケットの認証情報を格納したアドレスはパケット内の情報から容易に算出されるため認証に伴う DB 検索が不要、各ノードが保持すべき一ユーザ当たりのデータ量は 30byte 前後と小さく、またコアノードではシグナリングが集約されるため、高速かつスケーラブルな認証が実現される。
  2. 異種クライアント混在環境における動画像配信
    若宮 直紀、村田 正幸、宮原 秀夫 (大阪大学)
    通信環境、システム性能、ユーザの好みなどが様々に異なる多数のクライアントに対して、それぞれのクライアントにあった動画像を効率よく配信するための制御技術について述べ、いくつかの性能評価、実験結果を示す。
  3. CWDM によるメトロネットワークの構築
    中村 一太 (フォトニクスネット (株))
    ADSL や FTTH に代表されるアクセス網の高速化に伴い、メトロ領域での帯域不足が具現化している。そのソリューションとして、コストパフォーマンスの高い CWDM (Coarse Wavelength Division Multiplexing) 技術が注目されている。本発表では、CWDM を中心とした光通信技術および適用例について述べる。
  4. Grid Computing におけるプロセス割り当て手法の性能評価
    山本 寛、川原 憲治 (九州工業大学)、滝根 哲哉 (京都大学)、尾家 祐二 (九州工業大学)
    インターネットに点在する計算機を共有する Grid 環境において、大規模なプロセスを複数のサブプロセスに分割して並列に処理を行う Grid computing に対する期待が高まっている。Grid を形成する各計算機は異なる CPU 性能やメモリ容量を持ち、系内のプロセス数は時々刻々と変化する。そのため、これらの要素を考慮したプロセスの割り当て方法を検討する必要がある。そこで、本研究では、各計算機を M/G/1-PS (Processor Sharing) 待ち行列によりモデル化し、理論的に導出される平均処理時間を性能指標として、プロセスを割り当てる際に考慮すべき特性を明らかにする。
  5. IPv6 ネットワークにおけるエニーキャスト通信実現のためのプロトコル設計と実装
    土居 聡 (大阪大学)、阿多 信吾 (大阪市立大学)、北村 浩 (NEC ネットワークス開発研究所)、村田 正幸、宮原 秀夫 (大阪大学)
    IPv6 の持つ新しい機能の 1 つとして、エニーキャスト通信機能がある。エニーキャスト通信を実現するために規定されているエニーキャストアドレスは、特定の機能 (サービス) に対して割り当てられるアドレスであり、クライアント側はエニーキャストアドレスを指定しさえすれば、対応する機能を提供する複数のサーバの中から 1 台の適切なサーバが自動的に選ばれ、そのサーバに対して通信することが可能となる。しかし、エニーキャスト通信については基本的仕様が規定されているのみで、その実装、実現方法について解決すべき問題が多く存在する。そこで本稿では、エニーキャストアドレスを利用する場合の制限事項を明らかにし、その解決のための手法を設計、実装し、既存のアプリケーションがプログラムを変更することなく、エニーキャストアドレスを利用できることを検証した。

[21B] 医療インターネット

MDX2
セッション責任者: 辰巳 治之 (札幌医科大学)
医療系における IPv6 を中心としたインターネット利用。

  1. 光ファイバーネットワーク経由の遅延映像を用いた外科手術支援ロボットシステムにおける基礎的手技の評価
    福山 尚治、渋谷 和彦、砂村 眞琴、武田 和憲、松野 正紀 (東北大学)
    背景: 一部では臨床応用が始まっている外科手術支援ロボットシステムと仙台サンノゼ間の光ファイバーネットワークを用いて、映像を遅延させた状態と通常の状態とで基礎的外科手技の成績を比較、評価した。方法: 5 人の外科医が参加し、1. Rope passing, 2. Needle capping, 3. Bead dropping, 4. Suturing and knot tying の基礎的手技の所要時間と正確性を評価した。結果: 遅延のある状態とない状態とでは所要時間と正確性には有意差を認めなかった。送信した画像データは損失が認められなかった。考察: この結果は今後、遅延映像を想定した超長距離遠隔手術の feasibility を裏付けるものと考えられる。
  2. 十勝地区における IPv6 による医療情報ネットワークの構築プロジェクト: 医療アプリケーション編
    明石 浩史、戸倉 一、大西 浩文、西城 一翼、山口 徳蔵、西陰 研司、中山 正志、辰巳 治之 (札幌医科大学/NORTH)
    我々は広大な北海道における遠隔医療支援を目的に、平成 11 年度より北海道における広域医療情報ネットワークシステムの構築を行ってきた。今年度は帯広市を中心とする十勝地区をフィールドに大学病院−地域中核病院−クリニック、一般家庭までの多段階かつ面的なネットワークを構築する。そのネットワーク上で在宅患者診療支援、在宅リハビリテーション、遠隔障害児療育支援、医師等医療関係者を対象にした遠隔講義、一般健常人を対象にした遠隔健康管理支援、疫学調査を行う。また従来的な DICOM 通信、眼科、皮膚科等の遠隔画像診断支援をクリニックレベルまで範囲を拡大して施行する。
  3. 十勝地区における IPv6 による医療情報ネットワークの構築プロジェクト: ネットワーク編
    戸倉 一、辰巳 治之、明石 浩史、大西 浩文、西城 一翼、山口 徳蔵、西陰 研司、中山 正志 (札幌医科大学/NORTH)
  4. FreeBSD4.5 環境での IPv6 ネットワーク構築
    大江 洋介、金田 康秀 (国立大阪病院)
    FreeBSD は IPv6 の実験環境としてもっとも整備された OS の一つである。今回、我々は FreeBSD4.5-R を導入した PC 数台を用いて、IPv6 ルータ、IPv6/v4 トンネルルータ、X-window 端末、Web ブラウザ (mozilla 0.9.9)、WWW サーバ (Apache2.0)、DNS サーバ (bind 9) を作成し、IPv4、IPv6 混在環境で実験を行なった。医療応用では、如何に容易にかつ安全に接続できるか、ということが大きな課題である。その意味で、クライアントの設定が重要である。特にユーザが多い Windows と Macintosh での IPv6 の普及が鍵になると思われる。Macintosh は OS X は IPv6 対応であると言われているが、ほとんどのユーザは現行の OS 9 を利用しており、まだ移行は困難な状況である。Windows は Windows2000 と WindowsXP で対応可能であり、新規購入者は迷わず WindowsXP を購入するであろうから、IPv6 利用は進むと考えられる。今回、Win2K/XP 系においても IPv6 接続実験を行なったが、参考資料の少なさから、困難を強いられている。とくに v6 での DNS 設定など、ハードルは高い。IPsec が容易に運用可能となれば、秘匿性の高い通信に使えるようになるため、さらに医療現場での IPv6 の有用性が増すと思われる。

11:10 〜 13:00

昼食 (ITRC 運営委員会 (別館第 10 会議室))

13:00 〜 14:30

[22A] インターネット計測 BoF

インターネット計測解析分科会 (MAI)
セッション責任者: 小林 克志 (通信総合研究所)
インターネット計測に関する BoF。

  1. Design for PC-based Internet measurement system on OC-3/12 and 48 packet over SONET link
    小林 克志 (通信総合研究所)
  2. インターネットトラフィックにおける Torrent の自動検出
    小出 和秀 (東北大学)、Glenn Mansfiled Keeni (CSI)、白鳥 則郎 (東北大学)
    インターネットトラフィックの分析にあたっては、トラフィックがどのようなフローから構成されているかを分析する手法がとられる事が多い。フローの集合を Torrent と呼ぶが、本論文ではこの Torrent を自動的に定義し検出する場合の手法について考察する。

[22B] Web のアクセシビリティ

UAI
セッション責任者: 渡辺 隆行 (東京女子大学)
だれもが使いやすい Web サイト構築や視覚障害者の Web 利用に関する活動の発表・議論。

  1. 日英 2 ヶ国語音声化システム BEP の紹介と Web の問題
    渡辺 隆行 (東京女子大学)
    視覚障害者用音声化システム BEP の Linux 版を一般公開したのでこれについて紹介する。BEP は、日本人用のバイリンガル音声化システムとして 3 種類の発音モード (日英自動切換え、日本語とジャパニーズ英語、前 2 者の混在) を持ったオープンソースシステムである。また Web で乱用されている TABLE 要素を音声化するとどうなるかについても述べる。
  2. Web アクセシビリティを意識した Web の作成
    湊 規生 (武蔵野美術大学)
    日本の公共機関の Web ページには、障害者に対する配慮のないページが多数あるにもかかわらず、ほとんどの場合、それが問題視されていない。これは、Web アクセシビリティに対する社会的な知識の無さと、意識の低さが起因していものと思われる。そこで、Web アクセシビリティを意識した Web 製作の作成方法を提案する。
  3. 障害者のウエブアクセシビリティ向上の為のユーザビリティ
    臼井 義比古
    障害者のウエブアクセシビリティのことを考えてみると、技術的にも、社会的にも、心情的にも、哲学的にも考えこんでしまうことが多くおもしろい。

14:30 〜 14:50

休憩

14:50 〜 16:30

[23A] 研究発表 (1)

セッション責任者: PC
一般応募の研究発表。1 件当たり持ち時間 25 分 (発表 20 分 + 質疑 5 分 (目安))。

  1. 広域ネットワークにおけるボトルネック検出システムに関する研究
    宇津江 康太、和泉 勇治、太田 耕平、加藤 寧、根元 義章 (東北大学)
    現在インターネットでは多種多様なコンテンツが存在している。しかし、ネットワークにおけるコンテンツ転送においてボトルネックの存在はそのパフォーマンスを低下させる原因となる。本稿では RTT を用いてボトルネック箇所を検出するシステムを提案し、その利用法について検討する。
  2. 統計的クラスタリング手法によるネットワーク異常状態の検出
    及川 達也、和泉 勇治、太田 耕平、加藤 寧、根元 義章 (東北大学)
    インターネットの普及に伴い、不正アクセスの増加が社会問題化している。このような状況下、ネットワークの異常検知/侵入検知に関する研究が盛んに行なわれている。本研究では、パケット情報を統合してネットワークの状態を定義し、統計的なクラスタリング手法を用いることにより、多角的かつ管理の容易な異常検知手法を提案する。
  3. 2 次計画法に基づいたトラヒックパターンの比較による DDoS の追跡
    坂口 薫、太田 耕平、和泉 勇治、加藤 寧、根元 義章 (東北大学)
    インターネットにおけるセキュリティ上の脅威の 1 つとして DoS (Denial of Service) が深刻な問題となっている。DoS の対策には攻撃元の特定を行う事が重要であるが、一般に攻撃元の情報は改竄されるため追跡は困難である。有力な DoS の追跡手法の一つであるトラヒックパターンを用いた追跡方式では、各ネットワークの出入り口でパケット数の時間的変動 (パターン) を観測し、それらの形状を比較する事でトラヒックの流れを追跡する。しかし複数のホストから一斉に攻撃を行う DDoS (Distributed DoS) の場合、パターンの比較過程が組合せ問題となり、十分な性能が得られない。本研究では、パターンによる DDoS の追跡を目的とし、この組合せ問題をシミュレーションにより検証し、パターンの比較過程を 2 次計画問題として扱う事で追跡を行う手法を提案する。
  4. 学校間テレビ会議支援システムの構築 −簡単アクセス テレビ会議システム−
    伊藤 綾子、小寺 勉、青谷 啓二 (TIS)、久保田 広、佐藤 慎一 (三菱総合研究所)、影戸 誠 (日本福祉大)、中山 雅哉 (東大)
    インターネットを用いた学校間交流では、電子メールや電子掲示板による交流に加え、テレビ会議システムを用いた交流が望まれている。しかし、これまでのテレビ会議システムでは、導入及び操作方法が複雑なため、利用を躊躇する先生が多かった。また、学校間交流を行った結果をまとめる時に、テレビ会議の記録を保存することができず、形に残すことが困難であった。そこで、これらの問題を解決する学校間テレビ会議支援システムを構築したので、それについて報告する。

16:30 〜 16:50

休憩

16:50 〜 18:20

[24A] コンテンツネットワーク

NM
セッション責任者: 曽根 秀昭 (東北大学)
コンテンツ配信ネットワーク (CDN) 技術など。

  1. RS 符号化を用いた MP3 音楽配送の品質向上に関する評価
    加島 伸悟、後藤 幸功、荒木 啓二郎 (九州大学)
    Icecast を用いた音楽配信が普及している。現在 Icecast では中継サーバを用いて多数へのユーザへ実時間で音楽を配信している。しかし、サーバと中継サーバ間では TCP を用いているためネットワークの状況により接続が切れ、ユーザへサービスを提供をできないことがある。本研究では、TCP の代わりに UDP を用いてサーバと中継サーバ間の通信を行い、また通信品質を保証するために Reed Solomon 符号化を用いることを提案するとともに実際のネットワーク上で評価を行った。
  2. ストリーミング転送におけるコンテンツ配信ネットワーク (CDN) のリクエストルーティングと P2P 型 CDN の検討
    市川 快、村山 優子 (岩手県立大学)
    CDN とは Contents Delivery Network、又は Contents Distribution Network と呼ばれるものであり、コンテンツを複数のサーバに分散し、ユーザに一番近いサーバからユーザへ、コンテンツを提供するシステムである。本稿では、CDN の比較検討を行い、Peer-to-Peer (P2P) 型 CDN について述べる。

18:30 〜 20:00

夕食

20:00 〜 21:30

[25A] Live! Eclipse 2001 報告

セッション責任者: 中山 雅哉 (東京大学情報基盤センター)
2001 年 6 月 21 日の日食中継に関連して行われた各種の実験/イベントに関する報告を行う。

第一部

  1. LIVE! ECLIPSE 2001 の全体概要
    中山 雅哉 (東京大学)
  2. LIVE! ECLIPSE 2001 における Web サーバ選択
    下川 俊彦 (九州産業大学) 他
  3. Stream server へのアクセス統計とその評価 (仮題)
    相川成周 (日本大学)
  4. インターネット日食中継の評価 −科学技術館での中継結果との比較−
    縣 秀彦 (国立天文台) 他

21:30 〜 23:00

[26A] Live! Eclipse 2001 報告

第二部

  1. MPEG2 over IP システムと日食中継ネットワーク構成
    相原 玲二 (広島大学)
  2. 広島地域の小学校の日食中継実験参加報告
    前田 香織 (広島市立大学)
  3. 高知での MEPG2/IP 中継の利用 (仮題)
    豊島 修平 (高知工科大学)
  4. Live! Eclipse 2001 中継、岐阜での取り組み
    石田 亨 (岐阜県立・情報科学芸術大学院大学)
  5. 2.4GHz 無線リンクによる仙台市天文台での皆既日食ライブ中継
    脇山 俊一郎 (仙台電波工業高等専門学校)
  6. 日食中継実験−東北大学内での配信について−
    木村 行男 (NTT 東北研究開発センタ)

[26B] IPv6 促進分科会

IPv6 促進分科会 (V6P)
セッション責任者: 藤川 賢治 (京都大学)
本セッションでは、IPv6 の利用を促進し、世間一般に広く普及させることを目的とする。ここでは新たな技術開発よりは、主に IPv6 の有効な利用方法及び促進・普及方法関して議論していく。

  1. IPv6 ネットワーク管理の現状とその対応
    齋藤 武夫、阿部 勝久、小出 和秀、土井 一夫、Glenn ((株) サイバー・ソリューションズ)
    IPv6 によるネットワーキング技術およびアプリケーションの整備状況に対して、その管理技術は大幅に立ち遅れている。そこで本稿では、IPv6 における管理技術の問題を挙げ、我々が行った IPv4/IPv6 併用ネットワークにおける標準管理プロトコルの設計と実装、および新たに開発したマルチプロトコル対応トラヒック情報収集プローブについて述べる。
  2. 京都での無線IPv6インターネット環境の構築
    藤川 賢治、松本 存史、岡部 寿男 (京都大学大学院)
    京都市内、府内において、100 局以上の無線基地局を用いた、世界最大級規模の無線インターネット環境を構築した。ネットワーク構成や利用方法について報告する。

3 日目 (2002 年 6 月 28 日 (金)) ITRC 研究会

9:00 〜 11:10

[31A] 研究発表 (2)

セッション責任者: PC
一般応募の研究発表。1 件当たり持ち時間 25 分 (発表 20 分 + 質疑 5 分 (目安))。

  1. 企業における技術教育
    松井 博也 (CSK)
    昨年 1 年間、技術教育の責任者を担当した経験の中から、知識と実習をどのように組み合わせて効率よく教育していくかについてのまとめと今後の展開に関して考察して見たい。
  2. インターネットラジオにおけるプライベートチャネル
    荒川 健介、市川 快、和野 惠介、村山 優子 (岩手県立大学)
    これまでのインターネットラジオ (音声ストリーミング配信) は、一つのチャネル、または楽曲のジャンル毎の限られた数のチャネルしか設けていない。本研究では、利用者の好みにあったコンテンツ内容を提供し、動的に生成され、利用者が管理できるチャネル、プライベートチャネルについて提案する。プライベートチャネルは利用者が専有するだけではなく、グループ間で共有を行ったり、公開することもできる。
  3. Peer-to-Peer での地域通貨交換プロトコルの提案
    並河 岳史、秋山 和隆、手塚 一郎、菊池 宏徳、山根 信二、村山 優子 (岩手県立大学)
    地域通貨は世界各地で急速に普及しており、インターネット上で決済を行う試みは日本でも行われている。特殊な例として、ファイル交換に独自の通貨を用いたソフトウェアも存在するが、現実世界での取引に用いられる地域通貨を Peer-to-Peer (P2P) で実装した例はまだない。それは、P2P においてはユーザーがプログラムを改変して通信を行ったとしてもそれを察知する方法はなく、さまざまな不正行為に対して脆弱であるためである。我々は、P2P で安全に地域通貨を交換するためのプロトコルを提案する。我々のプロトコルは、送受信の否認、通信の切断、虚偽のデータの送信に対応し、それらの不正行為を無効にする。我々はこのプロトコルを実装した地域通貨交換システムを設計中であり、2002 年の 10 月より岩手県立大学のキャンパス内で運用実験を行う予定である。
  4. 音と影のアウェアネスを用いた戸口チャットシステム
    鈴村 圭史、権藤 広海、荒川 健介、村山 優子 (岩手県立大学)
    本研究では、www 上で戸口をメタファとした戸口チャットシステムを提案する。戸口チャットシステムの目的は、影と音のアウェアネスを用いて、ユーザにとってわかりやすいインタフェースを提供することと、現実世界とネット上のドアの違いを明らかにすることである。戸口チャットシステムは、チャットシステムとドアの画像により構成される。チャットシステムに接続したユーザは、ドアの画像をマウスでクリックすることで、ノック音を他のユーザに伝える。ノック音を聞くことにより、他のユーザの存在を知ることができる。また、ユーザの存在を影で表現することで視覚によるアウェアネスを実現する。ネット上に構築されたドアは、他のユーザとコミュニケーションをとるためのメディアとして利用される。
  5. JGN 経由での阪大・北大間 高圧電子顕微鏡遠隔操作実験
    笹川 浩達 (ネクステック)
    離れた場所から資料の様子をリアルタイムで確認しながら電子顕微鏡を遠隔操作する方法はこれまでにもあったが、問題点が多かった。本稿では DV を用いた JGN 経由での遠隔操作とその利点について述べる。

11:10 〜 11:40

クロージング

問い合せ先

PC

  • 1 日目
    • 永見 健一 (東芝)
    • 吉田 健一 (筑波大学)
  • 2, 3 日目
    • 穴水 弘光 (医療情報システム開発センター)
    • 村 浩二 (広島大学)

LA

  • 曽根 秀昭 (東北大学)
  • 佐伯 田鶴 (東北大学)
  • 中山 雅哉 (東京大学)
  • 樋地 正浩 (日立東北ソフトウェア)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet10 program

ITRC meet10 プログラムの詳細です。

1 日目 (2001 年 10 月 29 日 (月))

15:00 〜 15:15

オープニング

15:15 〜 18:00

A-TRAIN

チェア: 一井信吾 (東京大学)

  1. A-TRAIN の紹介
    一井信吾 (東京大学)
  2. 招待講演 遠隔講義の現状と将来
    相原玲二 (広島大学)
  3. パネルディスカッション 遠隔授業の光と影
    パネラー: 相原玲二 (広島大学)、野部栄 (聖徳大学)、小野成志 (武蔵大学)
    時間や空間の制約を離れて、従来行われていた教室での授業とは異なった新しい教育の形として、ネットワークを使った遠隔授業 (ごく広い意味で使っています) が現実のものとなってきました。これを可能にする基盤としては、Web や電子メールはもとより、テレビ会議や高品質のビデオ伝送、ビデオオンデマンドシステムなどさまざまな技術が使われています。ITRC では主に技術を取り扱ってきましたが、実際に教育現場でこれらの技術を用いて授業を展開するにあたっては、クリアしなければならないさまざまな課題があります。またその中から新たな技術的要求が生じてくることも考えられます。今回は、関東地区の大学関係者の情報交換のための団体である TRAIN 協会が初めて ITRC と共催する研究会として、実験段階を離れて本格的に遠隔授業が展開され始めている時期を捉え、さまざまな試みをしておられる大学の方々をお招きして、遠隔授業の実際について率直な議論を行いたいと思います。これから遠隔授業を行う方々、それを技術的にサポートしなければならない立場の方々、また企業等で大学とは違った立場で e-Learning を推進している方々に積極的に議論に参加していただきたいと思います。

18:00 〜 19:15

夕食

19:15 〜 21:30

萌芽的研究

チェア: 古村隆明 ((財)京都高度技術研究所)

  1. passive な情報を用いた AS 間の転送性能の推定に関する考察
    宇津江 康太 (東北大学大学院情報科学研究科システム情報学専攻根元研究室)
    計測用トラヒックを発生させることなく、ネットワークの転送性能の計測が可能である passive な計測手法として、世界規模の広がりをもつ DNS (Domain Name System) を計測対象とする。そして、client/DNSserver 間の RTT (Round Trip Time) から、隣接する AS (Autonomous System) 間の RTT を推定する手法を提案する。
  2. インターネットラジオの課題
    市川 快 (岩手県立大学)
    The World-wide Web (WWW) はインターネット上のマルチメディアアプリケーションの一つとして位置づけられている。インターネットラジオもそのようなアプリケーションの一つであり、現在著しく成長している。本研究では 2000 年 4 月からインターネットラジオ局を開設している。インターネットラジオは従来のラジオと違いインターネットを使うので地理的な制約にとらわれずに音楽を配信できるが, インターネットを使う為に起りうる問題もある。本発表では実際の運用の報告と問題、課題や方向性について述べていく。
  3. 複数台のカメラの自動連携に関する研究
    冷水 明 (九州大学システム情報科学府情報工学専攻)、岡村 耕二 (九州大学情報基盤センター)、有川 正俊 (東京大学空間情報科学研究センター)、荒木 啓二郎 (九州大学大学院システム情報科学研究院)
    近年、マルチメディアデータの配信が浸透しつつあり、インターネットに接続された定点観測カメラも多数存在する。そして、このようなカメラからの画像を利用するアプリケーションの作成も有意義な事になってきている。我々は、様々なカメラの中でも雲台制御が可能なカメラに着目し、研究を進めている。カメラを制御して目的の場所に素早くカメラを向けることは、カメラの制御に慣れていないと困難である。複数台のカメラを制御する場合は、さらに難しい。もし、多数のカメラを一意に選択、制御できると非常に便利であり、アプリケーション開発も容易になる。我々の研究において、複数のカメラを中心向きに円形に並べて撮影した画像を用いて仮想空間を作ることに成功した。仮想空間中の見たい地点と角度を指定することで、複数のカメラの中から最適なカメラを選択し、その画像を見ることができる。これにより、仮想空間中のどの地点においても、その地点を中心に回転する映像を容易に生成することもできる。位置情報を把握してカメラを設置すれば、複数台のカメラを一意に選択、制御することが可能になっている。これを応用し、広範囲にカメラを設置すると、更に多目的な活用が可能になる。その場合、それぞれのカメラ PC をインターネットに接続し、管理することになると考えられる。しかし、広範囲にカメラを設置すると、その制御や各カメラの関係を把握することが非常に難しくなってしまう。そこで、本研究ではインターネットに接続された複数台のカメラを自動的に連携させるための手法を提案する。自分の位置情報を把握した分散カメラ群から自動的に仮想的なカメラ空間を構成する。これにより、広範囲にカメラを設置した場合の問題が解消され、実用性が向上する。
  4. 多段ドメインにまたがる帯域確保の迅速化手法の提案
    細川 裕司 (大阪大学大学院工学研究科)、八木 輝 (Genesis プロジェクト)、吉田 幹 (新日鉄ソリューションズ)、馬場 健一 (大阪大学サイバーメディアセンター)、下條 真司 (大阪大学サイバーメディアセンター)
    大規模なインターネットに適応可能であり、かつ多くのユーザのサービス要求に対応できる Diffserv (Differentiated Service) 技術は、インターネット上で QoS を実現する上で最も将来性有望な技術であると考えられている。その中において、ネットワーク資源の動的設定を可能とするシステムが、BB (Bandwidth Broker) である。その BB の主要機能の一つとして、インタードメイン交渉がある。これはユーザのサービス要求が複数ドメインにまたがっていた場合に、ユーザに代わって BB 間で帯域予約等を行う機能である。しかし、ユーザ要求ごとにインタードメイン交渉を行った場合、BB に大きな負担がかかるため、これを回避することを目的として、トンネルと呼ばれる一定量の帯域をあらかじめ特定ドメイン間で確保しておく手法が考えられている。しかし、その特定ドメイン間を中継するドメインが多段である場合、トンネルが利用可能となるまでには時間がかかることになり、結果としてその間ユーザがサービスを利用できない、あるいは個別にインタードメイン交渉を行うため、再び BB に負担がかかるといったことが生じうる。そこで本研究では、voucher とよばれるクーポンを BB 間で取引することで、多段ドメインでの帯域確保を迅速化する手法を提案する。さらに、その有効性の評価を行う。
  5. Secure DNSのための共有鍵管理手法の提案 – TKEY Secret Key Renewal Mode –
    上手祐治 (東京大学大学院工学系研究科 電子工学専攻)、中山雅哉 (東京大学情報基盤センター)
    近年 DNS (Domain Name System) に対してもセキュリティーを求める声が高まるに従い、IETF において TSIG (Transaction SIGnature) [RFC2845] および TKEY (Transaction KEY) [RFC2930] といった技術が提案・標準化されている。TSIG は、サーバとクライアントで共通の秘密鍵を保有し、それを用いて DNS メッセージ全体に署名を行ない、メッセージの完全性の保証やリクエスト認証等を提供する機能であり、TKEY は、TSIG の共通鍵をオンラインでセットアップするプロトコルである。実際の運用においては、DNS サーバ間のセキュリティー強度を保つために、TSIG の共通鍵を一定期間の利用毎に次々と更新・変更していく必要がある。しかし現実には、既存の TKEYは、鍵の定期更新という観点では十分な機能を提供しているとは言い難い。そこで本研究では、具体的なプロトコルとして、既存の TKEY に Secret Key Renewal Mode という新しいモードを追加・定義し、従来は出来なかった鍵のスムーズな更新を実現する方法を提案する。

21:40 〜 23:00

BOF: ウイルス & アタック実演・デモ

チェア: 大塚秀治 (麗澤大学/A-TRAIN)
ブロードバンド化が急速にすすむなか、セキュリティ対策も重要なキーワードとなっている。本 BOF では不正侵入の試みや攻撃を検知するシステムやウィルス対策システムについて実演をまじえてプレゼンテーションを行い討論を行なう。同時に総会期間中 (一部 10 月 29 日 (水) のみ) 展示も行い、被攻撃ホストを用意し、期間中の不正攻撃などの検知を実際に行なうことを予定している。なお、被攻撃ホストへのアタックは可能ですが、会場内ネットワークへの DoS 攻撃はご遠慮ください。

  1. 「不正侵入検知システム」 Enterasys Dragon
    インターナショナル・ネットワーク・セキュリティ会社
    不正アクセス対策を実施している教育/研究機関は増えてきましたが、重要インフラ資産や共有資源は本当に無事でしょうか? 無許可の侵入や攻撃はどのようにやってきているか把握できているでしょうか? 「今日・この時、攻撃を受けているかどうか分からない!」そんな不安に襲われている管理者の方々もいらっしゃるでしょう。今回は高性能な不正侵入検知システム「Entersys Dragon」をご紹介しながら不正侵入対策について簡単にご紹介いたします。
  2. CiscoIDS
    伊藤忠テクノサイエンス株式会社、シスコシステムズ株式会社
    1. IDS デーモンを止めておいての Win2k に対する以下攻撃実施
    2. 検証項目

      • a) Web DAV サーチ DoS
      • b) Printer Buffer Over Flow (Web の書換え)
      • c) Port Scan
      • d) CGI Duble Decode ← NIMDAもこの一部を使用
      • e) flood 系 (syn, udp, ICMP)
    3. IDS デーモンを起動しての上記 Win2k に対する攻撃実施 *今回は PIX に対して TCP Reset/Shun を実行予定
    4. 2. と同時にアタックをかけない外側の端末から Ping を流しておき、Shun されたのがアタックをかけた端末のみであることを確認
    5. といった a-e 項のデモを予定しております。

  3. 最新ウィルス情報とウィルス感染デモ
    トレンドマイクロ株式会社
    1. 最新のウイルス情報 (今ですと NIMDA になりますかね) 10 分
    2. ウイルスデモ (スクリーンカムにて発病画面の紹介) 10 分
    3. 電子メール対策の重要性 10 分
    4. ISVW のご紹介 10 分
    5. フリーディスカッション 概ね 30 分 (時間の許す限り)
      • デモ機と SE を用意しますので実機を前にし、ご質問やご確認事項などのできる場を用意したいと思います。

2 日目 (2002 年 10 月 30 日 (火))

9:00 〜 11:00

[21A] 次世代ネットワーク構築のための基盤技術

チェア: 村田正幸、大崎 博之 (大阪大学)
発表時間 23 分、質疑応答 7 分

  1. QoS 保証指向インターネット通信の為の「伝送資源連鎖の動的取引」実現可能性 — 単方向性 多元速度「固定接続賃貸+交換」集成運用による —
    島崎 誠彦 (学校法人東海大学総合科学技術研究所)
    マルチメディア情報ネットワーキングシステムの全体鳥瞰像や通信ノードシステムの一般構造に留意して、QoS の中で特に「低遅延時間」保証を指向しつつ、「単方向伝送Link連鎖」を運用単位にとっての、インターネット通信指向の動 的な伝送資源割当方式を問題提起型に提案する。通信料金政策に関する新可能性についての討論材料も提供することになる。
    dynamic transmission resources chains trading、QoS-guaranteed Internet communications、Uni-directional and multi-rate transmission channel、「低遅延時間」保証、「固定接続賃貸+交換」集成運用
  2. QoS サーバの LSP 設計手法
    磯山和彦、斎藤博幸、長尾泰孝、吉田万貴子 (NEC ネットワークス開発研究所、第二ネットワークソリューション開発事業部)
    IP ネットワークにおいて QoS 保証を提供するための最適な資源割当を行なう QoS サーバをこれまで提案している。本発表では、QoS サーバで用いるトラヒックデマンドの要求を満たす最適経路の設計法を提案する。この設計法により遅延要求や負荷分散要求などサービスごとに異なる要求に対応可能とし、障害時の迂回経路の設定も可能とする。また、提案する設計法の定量評価を行った結果、従来方式に比べトラヒックの収容効率が高くなることが分かった。
    トラヒックエンジニアリング、QoS、経路設計、MPLS、Diffserv
  3. Wireless 環境における TCP の性能評価: FER に応じた伝送レート割り当て
    福田 豊、古閑 宏幸、池永 全志、尾家 祐二 (九州工業大学 情報工学部 電子情報工学科)
    Wireless 環境で高速にデータ通信を行うことができる次世代移動体通信システム IMT-2000 が注目されており、今後さらに TCP を用いたインターネットと携帯端末間のデータ通信が増加すると考えられる。IMT-2000 では無線伝搬路状況に応じて伝送レートを変更することが定められており、次世代移動体通信システムにおいても無線伝搬路状況に応じた伝送レートの動的な制御は必要不可欠であると考えられる。そこで本研究は無線伝搬路状況に応じて伝送レートを制御することによって、総スループット特性を改善する方法について検討する。特に、TCP フローが複数本送信される環境において、FER の値に応じて各フローへの伝送レートを動的に制御することの効果を調査する。
    IMT-2000、TCP、性能評価
  4. 流体近似法および待ち行列理論を組み合わせた TCP のモデル化と特性解析
    久松 潤之、大崎 博之、村田 正幸 (大阪大学大学院基礎工学研究科)
    TCP (Transmission Control Protocol) においてウィンドウ型のフロー制御方式が用いられている。これまで、さまざまな研究者らによって TCP の解析が行われている。従来の研究では、ネットワークにおけるパケット棄却率を一定と仮定し、この時の TCP の平均的な特性を解析したものがほとんどである。しかし現実のネットワークでは、TCP のウィンドウサイズが変化すれば、それによってネットワークにおけるパケット棄却率は変化する。そこで本稿では、TCP の輻輳制御機構とネットワークをフィードバックシステムとしてモデル化し、TCP の過渡特性を解析する。つまり、TCP はネットワークでのパケット棄却率を入力とし、ウィンドウサイズを出力とするシステムとしてモデル化する。一方、ネットワークは TCP のウィンドウサイズを入力とし、パケット棄却率を出力とする一つのシステムとしてモデル化する。なお、ネットワークは、TCP 以外のバックグラウンドトラヒックをも考慮した、待ち行列としてモデル化する。得られたモデルに対して制御理論による過渡特性解析を行い、バックグラウンドトラヒックの量や、TCP のコネクション数などによって、TCP の過渡特性がどのように変化するかを明らかにする。
    TCP、流体近似法、待ち行列理論、制御理論、過渡特性

9:30 〜 11:00

[21B] MDX 分科会 (1)

チェア: 辰巳治之 (札幌医科大学)、水島 洋 (国立がんセンター研究所 疾病ゲノムセンター)

  1. Mobile Internet with IPv6 (仮のタイトル)
    太田 昌孝 (仮) (東京工業大学大学院)
  2. MicroNode with IPv6
    米沢 正明 (インターネットノード株式会社 取締役)
  3. IPv6 普及・高度化推進協議会について
    澤部 直太 (株式会社三菱総合研究所 ビジネスソリューション事業本部 IT ソリューション事業部 メディア & ネットワークグループ、IPv6 普及・高度高度化推進協議会事務局
    平成 13 年 3 月に策定された「e-Japan 重点計画」では、「2005 年までにすべての国民が、場所を問わず、自分の望む情報の入手・処理・発信を安全・迅速・簡単に行えるIPv6 が実装されたインターネット環境を実現する。」と記されている。IPv6 普及・高度化推進協議会は、この国家方針の実現に向けて民間等広く力を結集し最大限の貢献を果たすことを目指している。本セッションでは、協議会の取り組みとともに、今年度の主要な活動の一つである、「情報家電インターネット技術研究開発事業」 (TAO 事業) について紹介する。

11:10 〜 13:00

昼食 / ITRC 運営委員会

13:00 〜 14:30

[22A] ITRC Network 運用ミーティング (前半)

チェア: 岡村耕二 (九州大学)
トピックス

  • 133.69/16 Network オペレーション
    • QGPOP 現状報告
    • ITRC-infra 進捗状況
  • マルチキャスト実験ネットワーク
  • distix との連係
  • フリーディスカッション
    • もしも国際生線があったら
    • SuperSINET を L2 で使うためには
  • その他

[22B] MDX 分科会 (2)

チェア: 辰巳治之 (札幌医科大学)、水島 洋 (国立がんセンター研究所 疾病ゲノムセンター)
医療情報インフラについて (仮タイトル)

  1. MDX 関連プロジェクトの総括と展望
    辰巳 治之 (札幌医科大学付属情報センター長)
  2. IPv6 の応用分野と新たなサービスの可能性
    南 政樹 (慶應義塾大学環境情報学部)
    IPv6 (Internet Protocol Version 6) は、地球上の全ての電子機器を接続するのに十分なアドレスと機能を持った次世代情報インフラ技術である。基礎技術としての IPv6 研究は既に実証実験・本格運用のフェーズを迎えたが、応用分野やサービスについてはこれからの展開が期待されている。本セッションでは、まず IPv6 の特徴を IPv4 と比較しながら紹介した後、既に開発が進められている応用領域やサービスについて紹介する。
  3. 次世代インターネットによる医療 IT 実験
    大塚 拓 (KDDI 株式会社 企業営業統括部 ソリューション営業第一部 2グループ)
    2001 年 10 月 17 日 〜 20 日に開催された日本消化器関連学会機構 (DDW2001 京都) において、IPv6 マルチキャストを用いた映像伝送実験を行った。本実験の概要及び、今回得られた成果を発表する。

14:30 〜 15:00

休憩

15:00 〜 16:30

[23A] ITRC Network 運用ミーティング (後半)

[23B] MDX 分科会 (3)

チェア: 辰巳治之 (札幌医科大学)、水島 洋 (国立がんセンター研究所 疾病ゲノムセンター)
医療アプリについて

  1. 秋山 昌範 (国立国際医療センター 情報システム部長)
  2. 北海道における医療情報ネットワークの構築と問題点
    明石 浩史 (札幌医科大学)
  3. MDX-IPv6 の過去・現在・未来
    宮司 正道 (札幌医科大学)

16:30 〜 16:45

休憩

16:45 〜 18:15

[24A] V6P 分科会 + MIS (Mobile Internet Services)

チェア: 藤川賢治 (京都大学大学院情報学研究科)

  1. Mobile Internet Service (MIS) の紹介とデモ
    大森 幹之 (九大)
  2. エニキャストによる位置依存サービス
    朝長 康介 (九大)
  3. バックボーンが IPv6 化されていることを前提としない、無線 LAN ルータを使った LIN6 環境の構築
    藤川賢治 (京大)
  4. end-to-end multihoming
    太田昌孝 (東工大)

18:20 〜 20:00

懇親会

20:00 〜 21:30

[25A] キャンパスネットワークの整備計画と運用状況

チェア (コーディネータ): 曽根 秀昭 (東北大学)
各地で一斉に進んでいる次世代キャンパス LAN の整備について、高速化、セキュリティ対策及び移行などに重点を置き、設計検討や運用開始後の評価の事例をパネル形式で発表し、比較論的討論を行い、知識共有をすすめたい。

  • 発表 (各 10 分以内)
    1. 九州大学のキャンパスネットワークの整備計画と運用状況 (仮)
      岡村耕二 (九州大学 情報基盤センター)
    2. 京都大学の新キャンパスネットワーク KUINS-III
      岡部寿男 (京都大学大学院 情報学研究科)、中村素典 (京都大学 総合情報メディアセンター)、江原康生、沢田篤史、高倉弘喜 (京都大学 大型計算機センター)
    3. 東京大学のキャンパスネットワークの整備計画と運用状況 (仮)
      中山雅哉 (東京大学 情報基盤センター)
    4. ODINS4 の設計と現状について
      野川裕記 (大阪大学 サイバーメディアセンター)
    5. 佐賀大学の新しいキャンパスネットワーク
      渡辺健次 (佐賀大学 理工学部)
    6. 東北大学の次世代キャンパス LAN について
      佐伯田鶴、曽根秀昭、水木敬明 (東北大学 情報シナジーセンター)
    7. 企業キャンパスにおけるネットワーク構成の変化
      松嶋保和 (富士通)
  • 総合討論 (20 分)

[25B] 計測セッション

チェア: 小林克志 (CRL)

  1. PC ベースの POS 対応インターネット計測システム
    小林 克志 (CRL)
    POS は広域ネットワークでは今も広く利用されている。しかしながら従来の PC ベースの計測システムではシステムのパフォーマンス以前にラインカードすらままならないのが現状である。現在構築している PC ベースの POS 対応インターネット計測システムについて紹介する。
  2. APAN JP および APAN における measurement 技術
    北村 泰一、北辻 佳憲、小西 和憲、後藤 滋樹
    APAN Tokyo XP では、実験プロジェクト用トラフィックが正常に流れていることの確認、あるいは、実験トラフィックの状態の追跡を行う必要がある。本報告では、Tokyo XP で運営しているツール及びそれによって公開されているデータについて報告する。また、APAN 内で行われているネットワーク計測に関しての試みについても報告する。

21:40 〜 23:00

[26A] DMP BoF

チェア: 岡村耕二 (九州大学)

  • 京大の進捗
  • 九大の進捗
  • 今後について

[26B] 計測 BOF

チェア: 小林克志 (CRL)

  1. バックバーンネットワークにおけるトラヒックの計測と応用
    森 工 (Juniper Networks)
    バックボーンネットワークでのトラヒック計測のための技術とルータにおける実装の紹介。また、計測からえられた情報による、セキュリティの強化およびネットワーク帯域の有効活用等の応用例の紹介。

3 日目 (2002 年 10 月 31 日 (水))

9:00 〜 11:00

第 2 期 ITRC における各 WG の展望

チェア: 尾家祐二 (九州工業大学)

  • 発表 各 WG (10 分以内)
    • 医療情報ネットワーク相互接続分科会 (MDX)
    • 分散型マルチメディア基盤分科会 (DMP)
    • マルチメディアネットワークを利用した遠隔教育分科会 (DL)
    • 地域ネットワーク活動分科会 (RNA)
    • 高齢者・障害者のインターネット利用分科会 (UAI)
    • インターネットを用いた教育革命に関する分科会 (ERI)
    • 次世代ネットワーク構築のための基盤技術研究分科会 (NGN)
    • ネットワークマネージメント分科会 (NM)
    • インターネット計測解析分科会 (MAI)
    • IPv6 促進分科会 (V6P)
  • 総括 尾家祐二

11:10 〜 11:40

クロージング

問い合せ先

PC

  • 下川俊彦 (九州大学)
  • 古村隆明 ((財) 京都高度技術研究所)
  • 田島 孝一 (新日鉄ソリューションズ株式会社)
  • 臼井 義比古 ( (有)環境システム研究所)

LA

  • 一井信吾 (東京大学)
  • 地引 昌弘 (NEC)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。