meet14 program

ITRC meet14 プログラムの詳細です。

1 日目 (2003 年 11 月 26 日 (水))

WIT/ITRC 共催研究会

12:30 〜 12:45

オープニング

12:45 〜 14:15

研究発表 (3)

14:15 〜 14:30

休憩

14:30 〜 15:40

研究発表 (3)

15:40 〜 15:55

休憩

15:55 〜 17:25

研究発表 (3)

17:45 〜 20:00

懇親会

20:00 〜 22:00

[11] V6P

  1. IPv6 Address Assignment and Route Selection for End-to-End Multihoming
    Kenji Ohira (Kyoto University)
  2. LIN6 概要
    國司光宣 (慶應義塾大学)

2 日目 (2003 年 11 月 6 日 (木))

ITRC 研究会

9:00 〜 11:00

[21] JAMINA

JAMINA セッション
野川裕記 (大阪大学サイバーメディアセンター)

  1. マイクロソフトの医療情報への取り組み −InfoPathと XML について−
    大久保 順一 (マイクロソフト株式会社)
  2. 医療分野における電子タグ利用—海外の状況から
    三谷 博明 (特定非営利活動法人 日本インターネット医療協議会)
  3. 無線 LAN の公共利用における問題と課題 −医療系への応用を考えて−
    前田 幸範 (株式会社 スプライト)
  4. 医療系における情報化と戦略的防衛医療構想 −健康サービス産業創造へのチャレンジ−
    辰巳 治之 (札幌医科大学大学院医学研究科)

11:10 〜 13:00

昼食 (ITRC 幹事会)

13:00 〜 14:30

[22] NGN

次世代ネットワーク構築のための基盤技術
村瀬 勉 (NEC、NECラボラトリーズ ネットワーキング研究所)

  1. P2P ファイル共有ネットワークの現状
    亀井聡、森達哉、大井恵太、木村卓巳 (NTT サービスインテグレーション基盤研究所)
    現在のネットワークにおける実 P2P トラヒックを見積ることはネットワークの運用や設計上重要な課題であり、ネットワークレイヤでの分析は既に数多く成されている。しかし、ネットワークレイヤでの測定には TCP ポート番号を隠蔽したアプリケーションの存在や、測定自体をスケールさせることの困難性等がつきまとう。また、P2P の特徴的な機能であるネットワークレイヤから独立して大規模に存在するアプリケーションレイヤでのオーバーレイネットワークに対して、ネットワークレイヤでの測定はその一リンクを測定することに過ぎない。このため、ネットワークレイヤの測定のみで P2P アプリケーションの全貌を明らかにすることは難しい。そこで、本稿では特に影響の大きいファイル共有型 P2P アプリケーションがネットワークに及ぼす影響を評価する手法として、アプリケーションレイヤ測定とネットワークレイヤ測定を組合せたマルチレイヤ測定法を提案し、提案法を用いて国内で広くユーザを獲得している Winny と、プロトコルが広く公開されていて P2P レイヤ上での測定が容易な Gnutella への適用例を示す。また、サーバ依存型 P2P アプリケーションである WinMX も加えてアプリケーションレイヤでの測定を実施し、これらの結果から、P2P ファイル共有アプリケーションの規模、流通コンテンツの現状を俯瞰し、これらの結果を踏まえて現在起きている問題点及び、近い将来に起こると考えられる課題を整理し、これら課題への対応策について提言する。
  2. フロー単位の高スループットを実現するバッファ制御機構
    戸出英樹、南勝也、村上孝三 (大阪大学大学院情報科学研究科情報ネットワーク学専攻)
    近年インターネットではマルチメディアトラヒックが増加し、クラス優先度制御を実現するルータが普及しつつある。今後、インターネットではリアルタイム性をもったトラヒックの急増が予想されることから、高品質通信を実現するためには、高速に動作し、かつフロー毎の優先度制御機構を有するルータを実装する必要がある。そこで本研究では、フローを管理する出力バッファ制御機構を提案する。提案方式では、フロー毎に最低限使用可能なバッファ量の配分、バッファ輻輳状態に陥った場合における Pushout 機構による廃棄制御、バッファからのパケット送出スケジューリングにおける帯域配分法の 3 機構を連携させることにより、バッファ高負荷時においてもクラスに見合ったサービスを提供可能な、高度な QoS 保証の実現を目指す。本研究では、計算機シミュレーションとハードウェア実装による評価を行い、本バッファ制御方式の有効性、高速性を示している。
  3. 長距離高速通信のためのトランスポート技術の比較
    鶴 正人、熊副 和美、堀 良影、尾家 祐二 (九州工業大学)
    広域 IP 網、LAN 、さらに端末の通信能力の大容量化を背景に、Grid に代表されるような長距離高速通信への要求が高まっているが、現状の標準的 TCP は長距離高速通信に向かないことが知られており、その効率的実現のための研究開発が活発化している。本稿では、標準的な TCP、TCP のウインド制御の AIMD アルゴリズムに改良を加えた HSTCP や Scalable TCP、そして UDP 上に (従来の TCP の枠にとらわれずに) 信頼性のあるデータ転送プロトコルを実装した SABUL などを、JGN 上のテストベッドで比較評価した結果を報告する。並列コネクションの効果、UDP トラフィックの割り込みに対する挙動、受信側 OS (主に ACK の返し方) による違い、等、従来の長距離高速通信の実験ではあまり報告されていない、より実運用に近い視点の結果も紹介する。

14:30 〜 14:45

[23] ERI

インターネットの教育への応用
渡辺健次 (佐賀大学)

  1. 非情報系学生に対する情報教育の問題
    臼井義比古 ((有) 環境システム研究所)
    例えばインターネットをどう教えるか。インターネットが広がり出したときは確かにその使い方は珍しかった。しかし、未だにクリックの仕方を教えるような授業をしている授業があるのには閉口する。曰く、「インターネットでは世界中の情報が瞬時に検索できます。」なるほど、しかしそれは本当に大学の授業か? 例えばスケーラビリティへの配慮の必要性はインターネットの特徴で、これについて議論することは、非情報系の学生にとっては考え方の視野を広げるという意味で重要だと思う。そういう授業は出来ないだろうか。チェーンメール禁止というルールも例えば itrc-announce 342 を見てもわかるように大分風化しているように思われる。しかし授業では教えていたりする。RFC もそのままだ…。今回は日頃感じている不満や違和感の説明をして問題提起としたい。
  2. LIVE!UNIVERSE の活動報告
    中山雅哉 (東京大学)
    2002 年度からの LIVE! UNIVERSE の活動 (LE2002a, LE2002, LL2002, LE2003a など) の総括と、間近に迫った LE2003 を含めた今後の活動予定を報告する。
  3. DVTS を利用した日韓遠隔交流
    藤木 卓 (長崎大学)
    来年 1 月から 2 月実施予定の、DVTS を用いた日韓遠隔交流の研究計画の概要について報告する。
  4. 工業高校における IPv6 を用いた遠隔操作プロジェクトについて
    渡辺健次 (佐賀大学)
    平成 13 年度から、佐賀大学、NetCom さが推進協議会、佐賀県内の 3 高等学校 (有田工業高等学校、多久高等学校、佐賀工業高等学校) が共同で、IPv6 による遠隔操作プロジェクトに取り組んできた。このプロジェクトでは、高等学校生徒が主体的に、IPv6 を用いての遠隔ロボット操作などに取り組み、実施した。今年度より、佐賀県内の高校を新たに 4 校 (塩田工業高等学校、唐津工業高等学校、鳥栖工業高等学校、北陵高等学校)、さらに広島大学、広島大学附属福山中・高等学校、および広島市立大学、広島工業高等学校も加え、プロジェクトを実施している。本発表では、これまでの取り組みと、今後の展開について述べ、議論を行う。
  5. 中国語音声教育データベースシステム
    武田 紀子、湯山 トミ子、沈暁文、土屋肇枝、余瀾、根岸宗一郎、虻川誉之 (成蹊大学)
    中国語習得の要望と期待が増大してきている。その中で、より効果的な音声教育の実現、学習者の支援を目指して、国内外初の大規模中国語音声教育データベースシステムを開発し、Web 上で公開している。本データベースシステムの大量の音声付語彙データ、多種多量の検索機能、発音の声調波形の表示機能は、基礎学習から、専門教育、学究研究と幅広い目的に対応できる。なお、この画期的なシステムは平成 14 年度私立大学情報教育協会情報教育研究会奨励賞を受賞している。

16:15 〜 16:30

[24] INI

情報流通基盤整備 BoF
菅野浩徳 (仙台電波工業高等専門学校)
(RIBB プロジェクトを中心として当実験プロジェクトを発展させたいので、関係する皆様ぜひご出席下さい。)

  1. モバイル IP による地下鉄への接続
    真野浩 (ルート株式会社)
    無線 LAN とモバイル IP を用いた、列車移動体通信の実験と導入について発表する。
  2. 招待講演「RIBB における ring サーバ実験への取組み」
    八代一浩 (山梨県立女子短期大学)
    RIBB 参加組織間での ring サーバを用いた実験の進行について紹介する。これまでに実施したアンケートの結果や研究の進捗状況などから、現在起きている問題点及び、近い将来に起こると考えられる課題を整理し、これら課題への対応策 (今後開発の必要な技術、研究体制など) について提言する。
  3. ring/RIBB 実験システムの提案
    菅野浩徳 (仙台電波高専)、曽根秀昭 (東北大学)
    ring サーバのような広域分散型 FTP サーバ群におけるコンテンツ配送の仕組みをより効率的にし、運用管理の容易なシステムの構築について提案する。

18:00 〜 20:00

夕食

20:00 〜 22:00

[25A] IHK

インターネット放送協会
太田昌孝 (東京工業大学)

[25B] MAI

インターネット計測 BoF
小林克志 (通信総合研究所)

  1. 広帯域・高遅延ネットワークでの TCP 性能計測
    平原 正樹 (通信総合研究所)
    インターネット接続が広帯域になってきたが、光の速度は一定であるため、遠く離れた 2 点間の TCP 通信で、その帯域を生かすだけの速度を得ることは難しい。High Bandwidth-Delay Product Network での問題として知られている。これに取り組むために、ツールやTCPの変更などが提案されていて、この発表では、これらをテストベッドで、そして実際のネットワークで使用した実験の報告を行う。
  2. ルータの情報付加によるボトルネックの発見と輻輳制御方式 (その2)
    小林 克志 (通信総合研究所)
    第 12 回研究会で発表した本提案について、シミュレーションによる TCP 適用時の性能評価、モバイル環境下での有用性、およびマルチキャスト輻輳制御への適用について議論する。
  3. JGN IPv6 ネットワークモニタリング: 現状の問題点と今後の課題
    小出 和秀 (東北大学)
    全国規模での JGN-IPv6 ネットワークのモニタリングは、東北大学および Cyber Solutions Inc., が共同で開発した CpMonitor システムによって今年度 4 月から開始している。ここまでの成果を公開するとともに、全国規模でのモニタリングに際して見えてきた、システム運用上の問題点を指摘し考察する。また、取得する情報の多角化を目指して開発を推進しているマップ情報、およびセキュリティ情報の取得について、開発の概要を紹介する。

3 日目 (2003 年 11 月 7 日 (金))

ITRC 研究会

9:00 〜 11:00

[31A] DL

マルチメディアネットワークを利用した遠隔教育分科会
美濃導彦 (京都大学)

  1. Lossy なネットワーク上での遅延に敏感なアプリケーションのための Path Diversity と FEC に利用による品質向上
    川西智也 (京都大学)

[31B] Virtual Lab.BoF

Virtual Lab.BoF
後藤幸功 (九州大学)

  1. 九州大学の近況
    佐々木崇光 (九州大学)
  2. VL Kyushu Univ. Update & DVPN Service
    加島伸悟 (九州大学)
  3. VL における岩手県立大学の現状と今後
    市澤浩史、高見澤信弘
  4. VL における岩手県立大学の現状と今後 (その2)
    高見澤信弘、市澤浩史 (岩手県立大学)

11:10 〜 11:40

クロージング

問い合せ先

PC

  • 樋地正浩 ((株) 日立東日本ソリューションズ)
  • 菅野浩徳 (仙台電波工業高等専門学校)

LA

  • 菊池 豊 (高知工科大学)
  • 小林克志 ((独) 通信総合研究所)
  • 中山雅哉 (東京大学)
  • 松井博也 ((株) CSK)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet14 agenda

日程

  • 2003 年 11 月 5 日 (水) 〜 11 月 7 日 (金)

会場

  • グリーンピア土佐横浪
  • 〒785-0165 高知県須崎市浦ノ内出見字光松 71189
  • TEL: 0889-49-0141

主催

共催

テーマ

  • インターネット全般

参加費

今回の研究会より、事前割引申込みとして、振込み形式の支払を開始いたします。なお、この料金は一般料金 (2 泊 3 日) で、学生は半額となります。

  • 事前割引申込み:
    • 対象: 10 月 27 日 (月) までに振込みをされた方
    • 支払方法: 振込形式
    • 参加費: ¥30,000
  • 通常申込み:
    • 対象: 10 月 28 日 (火) 以降研究会当日までに申込みをされた方
    • 支払方法: 当日会場内受付にて現金でお支払下さい。
    • 参加費: ¥35,000

補足事項

  • 共催研究会参加 (初日のみ参加) の方:
    • 共催研究会参加の方も参加申込みを行ってください。
    • 共催研究会は懇親会前までのプログラムとなっております。
    • 共催研究会のみの参加の方は、参加費を無料とさせていただいております。
    • 宿泊が必要な方は、ご用意いたしますので、参加申込みの際にお申込み下さい。

参加申込み

参加申込みは終了いたしました。ご不明な点および、修正等は、下記問合せ先にご連絡下さい。

スケジュール

  • 8 月 29 日 (金) セッション枠〆切 (下記参照)
    • セッション枠は基本的に部会単位で割り当てます。
    • セッション枠の使い方はセッション責任者にお任せします。
    • 単一セッションを希望する場合、A, B 二つを同時に申し込んでください。例: 21A, B のような形です。
    • 希望する枠が重複する場合は変更をお願いすることがあります。
    • セッション枠希望締め切りまでに枠の希望を出さなかった場合は、PC が部会に枠に割り当てます。
    • 割当てられた枠が不都合な部会は、チェア同士で枠を交換するなりの相談をして、結論のみを PC にお知らせください。

プログラム

詳細は ITRC meet14 プログラムのページをご参照ください。

1 日目 (2003 年 11 月 5 日 (水)) WIT/ITRC 研究会

  • 12:30 〜 12:45 開会の挨拶
  • 12:45 〜 14:15 研究発表 (3 件)
  • 14:15 〜 14:30 休憩
  • 14:30 〜 15:40 研究発表 (3 件)
  • 15:40 〜 15:55 休憩
  • 15:55 〜 17:25 研究発表 (3 件)
  • 17:45 〜 20:00 懇親会
  • 20:00 〜 22:00 [11] V6P

2 日目 (2003 年 11 月 6 日 (木)) ITRC 研究会

  • 9:00 〜 11:00 [21] JAMINA
  • 11:10 〜 13:00 昼食 (ITRC 幹事会)
  • 13:00 〜 14:30 [22] NGN
  • 14:30 〜 14:45 休憩
  • 14:45 〜 16:15 [23] ERI
  • 16:15 〜 16:30 休憩
  • 16:30 〜 18:00 [24A] INI
  • 18:00 〜 20:00 夕食
  • 20:00 〜 22:00 [25A] IHK / [25B] MAI

3 日目 (2003 年 11 月 7 日 (金)) ITRC 研究会

  • 9:00 〜 11:00 [31A] DL / [31B] Virtual Lab.BoF
  • 11:10 〜 11:40 閉会

問合せ先

PC

  • 樋地正浩 ((株) 日立東日本ソリューションズ)
  • 菅野浩徳 (仙台電波工業高等専門学校)

LA

  • 菊池 豊 (高知工科大学)
  • 小林克志 ((独) 通信総合研究所)
  • 中山雅哉 (東京大学)
  • 松井博也 ((株) CSK)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet13 report

開催報告

2003 年 5 月 21 日 (水) 〜 5 月 24 日 (金)、第 13 回 ITRC 総会・研究会が京都で開かれました。今回は、情報処理学会 高品質インターネット研究会 (QAI)・電子情報通信学会インターネットアーキテクチャ研究会 (IA)・電子情報通信学会 インターネット時限研究会 (IRC) の 3 研究会との共催で、終日多くの研究者にご参加頂けました。研究発表では、初日の午後からネットワークプロセッサ関連の研究を特集したほか、各分科会のセッション、教育用インターネットに関するセッション、インターネット放送の分科会の発足へ向けた討論などが行われ、活発な論議が繰り返されていました。次回は、11 月に広島で研究会が開催される予定。

より詳しい情報

meet13 program

ITRC meet13 プログラムの詳細です。

1 日目 (2003 年 5 月 21 日 (水))

9:30 〜 18:00

QAI/IA/IRC 共催研究会

18:30 〜 20:00

夕食 (懇親会)

20:00 〜 21:30

[11] JAMINA

チェア: 辰巳治之 (札幌医科大学)
イントロダクション

  1. 医療 VPN 計画
    木内貴弘 (医療ネットワーク委員会委員長、大学病院医療情報ネットワーク研究センター長)
    インターネットプライベートアドレスの一部を医療機関専用に予約することにより、医療機関だけが接続可能な VPN ネットワーク (医療 VPN) を構築する方法を提案した。更に医療 VPN 実現のための第一段階として、全国 42 の国立大学病院を相互接続している UMIN VPN と、全国立病院が専用線で接続されている HOSPNET との間で、VPN による相互接続実験を行った。
  2. eHealth Solution for secure life
    唐川伸幸 (ホームアイランズセキュリティ協議会理事長)
  3. SSS-PC の開発とその応用の可能性
    松本 尚 (国立情報学研究所 情報基盤研究系 SSS-PC プロジェクトチーム)
    近年、コンピュータネットワーク (インターネットや企業内ネットワーク) の規模が拡大し、ネットワーク利用者が急速に増大している。ネットワークの利用方法も年々高度化して、マルチメディアデータがネットワーク上において流通し始めている。携帯電話によるデータ通信の容量もブロードバンド化によって、大幅に増強されつつある。これらの現象に伴い、ネットワークを流れるデータ量が大幅に増大し、多くの人にとってネットワークの重要性が高まっている。このため、ネットワークを介した情報処理の中核となるコンピュータ (サーバマシン) の需要も大幅に増大し、サーバを低コストしかし高性能・高信頼で実現する技術への要求が増大している。このため、1994 年より情報処理振興事業協会等の資金援助を受けてスケーラブルオペレーティングシステム SSS-CORE の研究開発した。SSS-CORE は高いスケーラビリティを有するワークステーションクラスタ向けの高性能オペレーティングシステムである。しかし、ワークステーションを対象としたクラスタ用オペレーティングシステムであるため普及に難があり、オリジナル API を採用していたため他オペレーティングシステム用アプリケーションの移植に手間がかかっていた。このため、SSS-CORE とその開発内で考案実現された MBCF 通信同期機構をベースに、PC クラスタを主対象にした新たな SSS-PC オペレーティングシステムの開発を 2001 年よりスタートした。SSS-PC では、PC による低コストのシステム構築、高可用性、冗長性を使った高信頼性、UNIX とのアプリケーション開発の互換性を、従来の並列処理による処理速度の向上に加えて目標としている。SSS-PC を利用することにより、PC クラスタによる大規模サーバ運用が低コストで可能になる。SOHO では、企業の発展に歩調を合わせて、ノード台数増強によりシステム能力をスケールアップできる。SSS-PC で構築されたサーバはメンテナンスや性能増強のために、システムはもとよりアプリケーションでさえ停止させる必要がない。
  4. 次世代ネットワークの為に
    辰巳治之、戸倉一、明石浩史、大西浩文 (札幌医科大学)、水島洋 (国立がんセンター研究所)、永田宏 (KDDI研究所)、田中博 (東京医科歯科大学)、西陰研治 (北海道総合技術研究所)

[12] V6P

チェア: 藤川 賢治 (京都大学)

  1. >End-to-End マルチホームのためのアドレシングアーキテクチャ
    大平、緒方、松本、藤川、岡部
    家電をインターネットに接続しようという動きが徐々に現れ始めている。このことを考えると各家庭がマルチホームをしたいという要求を出す日も遠くないと思われる。そのような状況においても十分スケールするようなマルチホーム方式として End-to-End マルチホームという方式が提唱されている。本発表では End-to-End マルチホーム方式について概説した上で、この End-to-End マルチホーム方式を効率よく実現するためには IP アドレス体系はいかにあるべきかを述べる。
  2. End-to-End マルチホーム対応 TCP の設計と開発
    松本 存史、藤川 賢治、 岡部 寿男
    従来のルーター間の経路制御プロトコルによって実現されてきたマルチホーム技術はいくつかの大きな問題を抱えており、この手法が IPv6 にそのまま適用できるとは考えにくい。そこで、大平らによって提案されているアドレシングアーテキクチャに基づいた End-to-End マルチホームと呼ばれる 2 端末間でのインタラクションによって実現するマルチホームが今後一般的になってくることが期待される。本研究ではこの複数のアドレスを持つホスト同士がマルチホーム環境を活かした通信を行なうための仕組みをトランスポート層で提供することを目的とする。また同様の機能を提供するものとして、同じくトランスポート層でマルチホームに対応した通信を行なう SCTP と、アプリケーション層でマルチホームに対応した通信を行なうためのフレームワークを提供する LIN6 AggressiveAPI との比較を行なう。
  3. JGN IPv6 ネットワークモニタリング環境について
    齋藤武夫 (株式会社サイバー・ソリューションズ)
    現在構築中の JGN IPv6 ネットワーク・パッシブモニタリング環境について、その構成と現在稼動中のービス、今後の予定などについて紹介させていただきます。

2 日目 (2003 年 5 月 21 日 (木))

9:00 〜11:10

[21] E-Learning

チェア: 松井 (CSK)
3 名の発表者を迎え、本格的な活用が始まる「コース管理システム」を中心とした Web ベースの教育環境にスポットを当てました。最初の発表は、名古屋大学に Web-CT を導入された梶田助教授から、今までの苦労話と今後の展望について発表して頂きます。2 番目は、いよいよ日本上陸の「ブラックボード・システム」の紹介をブラックボードジャパンの井上様より行って頂きます。そして最後に「Web-CT」をユーザの活用事例を交えながら、CSK の岩澤様より、発表して頂きます。活発な意見交換をお願いします。

  1. 大学教育とコース管理システム
    梶田 将司 (名古屋大学情報連携基盤センター助教授)
    現在、我が国に限らず世界各国における高等教育は、グローバル化の進展という新たな事態に際し、国際的な水準を視野に入れつつ、教育活動の質的な向上が求められている。その一方で、工業社会から知識社会への転換が急速に進んでおり、ビジネススクールやロースクールなどにおける高度職業人の養成や地域市民を対象とした生涯学習機能の提供も現在の高等教育機関には求められている。このような流れ中、北米では WebCT や Blackboard のようないわゆる「コース管理システム (Course Management System; CMS) 」の導入が急速に進んでおり、約 75% の大学が何らかのコース管理システムを全学的に導入し、約 20% の講義で実際に活用されている (データは 2001 Campus Computing Survey より抜粋。米国での調査結果)。本報告では、WebCT 、Blackboard 、MIT の OKI (Open Knowledge Initiative)、ミシガン大学の CHEF 、ミシガン州立大学の LON-CAPA 、JA-SIG の uPortal の話題を交えながら、コース管理システムの過去・現在・未来について語る。
  2. キャンパス IT 化の現状と Blackboard 社の取組
    井上博樹 (ブラックボードジャパン株式会社 代表取締役)
    1997 年コーネル大学発祥の Blackboard 社は、「インターネットを教育・学習活動の強力なツールにする」というスローガンを掲げ、世界で 2900 の教育機関に導入されています。日本でもその多言語版が 2003 年 4 月時点で既に 20 校程度に導入され、キャンパスポータル構築や、日々の教室における授業支援、予復習の支援、遠隔講義支援等、さまざまな形態で活用されています。今回は、US、欧州、日本における事例を元に、未来のキャンパス像について Blackboard 社の掲げるビジョンや、それを実現するためのアプローチについてご紹介させて頂きます。
  3. 実践段階に入った学校向けeラーニング− WebCT 活用事例から−
    岩澤 亮祐 (株式会社 CSK)
    高等教育機関の情報基盤のひとつとして e ラーニングシステムの導入を行う学校はますます増加し、e ラーニングの実践についても試験的な運用から本格的な活用へとシフトしつつあります。本発表では、高等教育機関向けにご好評をいただいている e ラーニングコース管理システム「WebCT」のユーザによる e ラーニングの活用事例を交えながら、「WebCT」の特徴についてご紹介いたします。

11:10 〜 13:00

昼食 (ITRC 運営委員会あり)

13:00 〜 14:30

UAI

チェア: 渡辺隆行 (東京女子大学)
セッションタイトル「モバイル・ネットワーク機器による障害者支援」
1 番目のテレサポートは、FOMA のテレビ電話を使って視覚障害者の行動支援をしようというプロジェクトです。この計画を始められ御自身でも利用されている長谷川先生にお話いただきます。2 番目のユビキタス・ラジオは、第 7 回ビジネスジャパンオープン JT 賞 (最優秀賞) (http://www.japan-open.com/) を受賞したプロジェクトです。

  1. テレサポート
    1957 年点字情報処理研究発足から外界を触覚で知るテレサポートまで
    ENIAC から 11 年を経た 1957 年に、日本で開発されたパラメトロン素子によるコンピュータが試作されました。その実用テーマに「点訳の自動化」がありました。全盲で私の先輩の尾関育三氏がこれに参加していたことが私に影響を与えました。1973 〜 1974 年に、私は共同研究者と漢字を含む日本語の自動点訳と、点字からの漢字を含む日本語入力実験を行ないました。2001 年 10 月に世界初のテレビ携帯電話、NTT ドホモ P2101V が利用できるようになりましたので、視覚障害者福祉への応用としてテレサポートの実験と普及に着手しました。将来において、富士山など外界の景色を触覚で認知できるテレサポートの実現をするための基礎的体験をしています。http://tron.um.u-tokyo.ac.jp/TRON/EnableWare/TronWare/enableware/27b.html テレサポート NET; http://www5d.biglobe.ne.jp/~sptnet/
  2. ユビキタス・ラジオ
    新聞が、いつでもどこでも読めるように、新聞を音声で、いつでもどこでも聴けるように
    高木治夫 (NPO 法人 日本サスティナブル・コミュニティ・センター (SCCJ) 代表理事)
    ユビキタス・ラジオ −声で聞きたくなる新聞− Web 上の情報 (視覚をベースとした情報) を音声的情報にトランスコーディングし、PDA などのモバイル・インターネット携帯端末を利用して、視覚障害者・高齢者・移動者に、リテラシーフリーで、ニュース・本・観光イベント情報、ライフライン情報などの情報を音声で提供する。

14:30 〜 14:50

休憩

14:50 〜 16:20

[23A] ERI

チェア: 渡辺健次 (佐賀大学)

  1. DVTS と Web-GIS を用いた日韓多地点遠隔交流
    藤木卓 (長崎大学)
    Web-GIS コンテンツによる環境教育を、日韓で DVTS を用いて多地点接続で行うことを構想している。その概要を紹介する。
  2. つないでみたものの?
    中島唯介 (京田辺市教育委員会)
  3. 非情報系学生 (大学) の情報教育
    臼井義比古

[23B]INI

チェア: 曽根秀昭 (東北大学)

  1. サーバとの連携によるルータ装置の高速・高機能化手法
    小口直樹、川崎健、須藤 俊之、児玉武司、鶴岡哲明 (富士通株式会社)
    キャリアや企業のネットワークエッジに位置するルータ装置は、ハードウェアによる高速パケット中継に加え、VPN などの多様なサービスの実現やセキュリティ確保といった制御/サービス機能を取り込むため、サービスの変化に対する柔軟性と機能や規模に応じたスケーラブルなソフトウェア処理性能が求められている。こうした要求に対応するため、ルータ装置において中継機能と制御機能を分離し、制御機能を外部の情報処理機器 (サーバ等の計算機) に配置、両者を連携させながら中継を行うことで、柔軟なサービス対応とコンピューティング性能の確保を実現する汎用的な手法を提案した。本発表ではその実現方法について述べる。
  2. 田中耕一講演会映像中継報告
    菅野浩徳 (仙台電波高専、TRIX)、曽根秀昭 (東北大学、TRIX)、木村行男 (TRIX)
    3 月 19 日東北大学にて電子情報通信学会、電気学会共催による田中耕一氏の講演会が催された。メイン会場である川内記念講堂から、さらに 3 つのサブ会場 (東北大学: 2、東北学院大学: 1) を設け映像中継を行った。本発表では、その中継プロジェクトについての概略、システムの概要、今後の課題などについて述べる。
  3. 映像・音声と資料連動遠隔プレゼン方法についての一検討
    木村行男 (TRIX)
    映像・音声による遠隔コミュニケーションシステムに遠隔資料プレゼンシステムを結合した場合、映像・音声と資料説明のシーンがずれてくる事象が発生することがある。これは、もともと異なるシステムを結合したため、クロック同期がうまくとれないことから発生するものであるが、この対処について検討を行った結果を報告する。

16:20 〜 16:40

休憩

16:40 〜 18:10

[24] 計測 BoF

チェア: 小林 (CRL)

  1. Performance of Genkai / APII Link
    平原正樹 (通信総合研究所)
  2. サーキット場におけるMIPシステムの実験
    稲田文武 (ルート株式会社)

18:20 〜 20:00

夕食

20:00 〜 21:30

[25] 地域間連携 BoF (RNA)

チェア: 中川郁夫 (インテック・ネットコア)

  1. 秋田地域IXの概要と北東北三県連携への道
    佐々木信也 (秋田県工業技術センター)
    秋田県の施策「秋田地域 IX プロジェクト」事業により、純粋な民間企業が運用し、MPLS で構成された地域 IX (DATACOA 社 ATNAP) が稼働を開始して、4 ヶ月が経過した。この地域 IX 等により、H15 年度中には県内全域にわたる低廉かつ高品質なブロードバンドサービスが実現しつつあり、また、既に企業誘致をも成功させてきている。本発表では、この「秋田地域 IX プロジェクト」事業の特徴と、今後進められていくと思われる、青森・岩手・秋田にまたがる北東北三県連携の展望について報告する。
  2. 地域連携ネットワーク協議会の活動について
    加納輝之、石田亨 (財団法人ソフトピアジャパン)
    日本まんなか共和国、中央内陸県連合、GOOD 連合県等と連携し、わが国の基幹通信網の安全確保と国民が快適に利用できるネットワーク環境の実現を検討。また、国内外への発言力を高めるとともに、産業振興・研究開発・福祉・教育・防災など幅広い分野での地域間の連携を密にし、各地域の共存並びに地域振興を図るための地域連携ネットワークのあり方等について協議する。今回の発表では、これまでの活動内容を振り返りながら現状の問題? や今後の課題等について議論する。
  3. 岡山〜隣接県
    小林和真 (倉敷芸術科学大学)
    岡山情報ハイウェイの現状と今年度に計画されている拡張計画、今後の隣接県との接続に対するこころみについて紹介します。
  4. 四国広域分散 IX
    菊池豊 (高知工科大学)
    高知や四国における地域 IX の活動について述べる。その上で、地域IXの課題点と将来展望を考察する。さらに、県単位での IX が充実した後の地域間連携について議論する。
  5. 玄海プロジェクト
    岡村耕二 (九州大学)
    日本福岡と韓国釜山を直接無中継で接続する商用の光ファイバがあるが、玄海プロジェクトではこれを研究ネットワークのリソースとして利用している。現在は APAN (Asia Pacific Advanced Netwrk) NOC を福岡においたことと、玄海プロジェクトが SINET と KOREN (韓国研究ネットワーク) のトランジット運用を開始したことにより、APAN の日韓通信、および SINET の日韓通信は全てこの回線を利用しており、定常的に 100Mbps 程度のトラフィックが流れている。また、この機会によって九州 QGPOP と韓国 KOREN 研究者間でのネットワーク研究のつよいつながりもできた。本発表では、我々玄海プロジェクトがこの日韓光ファイバを研究ネットワークとして利用できるようになったまでの道のり、現在の状況、将来の展望などについて、ネットワーク運用を中心に様々な人間模様も含めて報告する。

21:30 〜 23:00

[26] インターネット放送

チェア: 太田昌孝 (東京工業大学)
インターネット放送について、技術的、制度的、法的可能性と問題点について論じ、場合によっては新たな分科会の発足につなげる。

3 日目 (2003 年 5 月 22 日 (金))

9:00 〜 11:00

[31] NGN

チェア: 大崎 博之 (大阪大学)

  1. 高速転送を可能とする TCP の輻輳制御方式
    長谷川剛、村田正幸 (大阪大学サイバーメディアセンター)
    1 Gbps を越える帯域を持つリンク上で既存のTCP Reno を用いると、その輻輳制御方式が原因で、リンク帯域を十分使えないことがわかっている。それに対して、TCP のウィンドウサイズの増減のアルゴリズムを変更し、高スループットを得ることができる HighSpeed TCP と呼ばれる方式が最近提案されている。しかし、その性能は十分に明らかになっておらず、また従来の TCP Reno コネクションとネットワーク帯域を共有した時の性能、公平性についても考慮されていない。そこで本稿では、まず HighSpeed TCP の基本的な性能を数学的解析およびシミュレーションによって評価し、HighSpeed TCP はバースト的なパケット廃棄が原因でリンク帯域を効率的に使うことができない場合があること、また TCP Reno との公平性の観点から問題があることを明らかにする。さらに、それらの問題点を解決する新たな TCP の輻輳制御方式の提案を行い、その有効性を評価する。その結果、HighSpeed TCP に比べて高いスループットを維持しながら、TCP Reno との公平性を改善できることが明らかとなった。
  2. P2P ネットワークにおけるストリーム型情報資源共有機構
    若宮直紀、笹部昌弘、村田正幸、宮原秀夫 (大阪大学大学院情報科学研究科)
    P2P 型ファイル交換システムでは、それぞれのピアが自律的に動作し、対等の立場で情報交換することにより、スケーラビリティの高い情報資源共有機構を実現している。本研究では、検索、取得における時間制約の厳しいストリーム型情報資源を P2P ネットワーク上で効果的に共有、交換するための制御機構について検討している。P2P ネットワークのそれぞれのピアをキャッシュと見做し、必要なストリームデータを効率的に検索するための検索メカニズム、ストリーム再生の途切れを防ぐためのストリームデータ取得先ピアの決定アルゴリズムなどを提案している。シミュレーションによる評価により、提案手法を用いることで、検索オーバヘッドを既存手法の 10 分の 1 に抑えつつ、途切れのないストリーム再生を実現できることを示している。
  3. ハードウエア TCP-NIC (TCP オフロードエンジン) の TCP 動作検証と性能評価・考察
    長谷川 洋平、下西英之、村瀬 勉 (NEC)
    近年、通信回線の高速化にともない、端末においてもより高い TCP/IP 通信速度の実現が望まれる一方で、その処理負荷が無視できなくなっている。このため、端末の CPU から TCP/IP 処理を切り離し (オフロードし) NIC 上のハードウェア資源で処理する TCP オフロードエンジン (以下、TOE) が注目を集めている。しかし、TOE のハードウエア制約条件のもとでは TCP がより複雑な特性を示すと予想され、筆者らは TOE の真の性能を評価するためには端末とネットワークを両方含む統合的な性能評価手法が必要であると考えている。本発表では実際に複数の TOE を評価した結果を示した後、その評価結果から、TOE を適切に応用するための方法について考察する。
  4. TCP Reno との公平性を考慮した TCP Vegasの改善とその応用
    山口 一郎 (NEC)、甲藤 二郎 (早稲田大学)
    現在、TCP の輻輳制御方式として TCP Reno が広く利用されている。TCP Reno よりもセグメントのロスが少なく、安定したスループットが得られる TCP Vegas が提案されている。しかし、TCP Reno と混在したネットワーク環境においてはスループットが大幅に低下してしまうという問題が発生する。そこで本研究では、TCP Reno とのスループットの公平性向上を目的としてTCP Vegas の輻輳回避フェーズにおけるウィンドウサイズ更新アルゴリズムを提案する。また、シミュレーションによって提案方式の有効性を定量的に明らかにした。さらに、提案方式のリアルタイムアプリケーションへの応用にについての考察も示す。

11:10 〜 11:30

クロージング

問い合せ先

PC

  • 松井 博也 (CSK)
  • 菊池 豊 (高知工科大学)

LA

  • 野川 祐記 (大阪大学)
  • 中村 豊 (奈良先端科学技術大学院大学)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet13 agenda

日程

  • 2003 年 5 月 21 日 (水) 〜 5 月 23 日 (金)

会場

  • 亀岡ハイツ
  • 〒621-0251 京都府亀岡市本梅町平松 1-1 湯の花温泉
  • TEL: 0771-26-2345

主催

共催

テーマ

  • インターネット全般

参加費

一般の方の料金です。学生は半額となります。

  • 参加費
    • 5 月 21 日 (水) ITRC研究会・共催研究会参加費: 無料
    • 5 月 22 日 (木)、5 月 23 日 (金) ITRC 研究会参加費: ¥10,000 (2 日分)
  • 宿泊費
    • 一泊二食 (当日夕食、翌日朝食) ¥10,000 x 宿泊日数
  • 食費
    • 昼食 ¥1,000 (22 日以降の研究会に不参加の方のみ)
    • 夕食 ¥10,000 (当日宿泊されない方のみ)

※ 夕食のみの場合も宿泊費と同額 (¥10,000) となりますので、宿泊もご検討ください。
参加費は、すべて当日現金でお支払ください。

参加申込み

参加申込みは終了いたしました。

スケジュール

  • 3 月 21 日 (金) セッション枠〆切 (下記参照)
  • 4 月 11 日 (金) プログラム発表・参加申込み受付開始
  • 5 月 2 日 (金) 参加申込み〆切

プログラム

詳細は ITRC meet13 プログラムのページをご参照ください。

1 日目 (2003 年 5 月 21 日 (水)) QAI/IA/IRC 共催研究会・ITRC 研究会

  • 9:30 〜 10:00 オープニング
  • 10:00 〜 12:00 研究発表
  • 12:00 〜 13:30 昼食 (QAI/IA/IRC 合同専門委員会あり)
  • 13:30 〜 15:30 研究発表
  • 15:30 〜 16:00 休憩
  • 16:00 〜 18:00 研究発表
  • 18:30 〜 20:00 夕食 (懇親会)
  • 20:00 〜 21:30 [11] JAMINA
  • 21:30 〜 23:00 [12] V6P

2 日目 (2003 年 5 月 22 日 (木)) ITRC 研究会

  • 9:00 〜 11:00 [21] E-learning
  • 11:10 〜 13:00 昼食 (ITRC 運営委員会あり)
  • 13:00 〜 14:30 [22] UAI
  • 14:30 〜 14:50 休憩
  • 14:50 〜 16:20 [23A] ERI / [23B] INI-WG
  • 16:20 〜 16:40 休憩
  • 16:40 〜 18:10 [24] 計測 BoF
  • 18:20 〜 20:00 夕食
  • 20:00 〜 21:30 [25] RNA
  • 21:30 〜 23:00 [26] インターネット放送

3 日目 (2003 年 5 月 23 日 (金)) ITRC 研究会

  • 9:00 〜 11:00 [31] NGN
  • 11:10 〜 11:40 クロージング

問合せ先

PC

  • 松井 博也 (CSK)
  • 菊池 豊 (高知工科大学)

LA

  • 野川 祐記 (大阪大学)
  • 中村 豊 (奈良先端科学技術大学院大学)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet12 report

開催報告

2002 年 11 月 13 日 (水) 〜 2002 年 11 月 15 日、第 12 回 ITRC 総会・研究会が広島で開かれました。今回は、特定非営利活動法人中国・四国インターネット協議会 (CSI) との共催、株式会社アーバンインターネット、中国通信ネットワーク株式会社、日商エレクトロニクス株式会社の協賛で行われ、100 名ほどの研究者が集いました。研究発表では医療インターネット、キャンパスネットワークのセキュリティ、地域と密着したインターネットの構築に関するもの、音声伝送に関するものなど、さまざまな視点からの研究発表が行われたほか、デモンストレーション枠を設けたこともあってか、広島市内での開催にもかかわらず、夜遅くまで活発な議論が行われていました。次回は、2003 年 3 月に大阪で総会・シンポジウムが開催される予定。

より詳しい情報

meet12 program

ITRC meet12 プログラムの詳細です。

1 日目 (2002 年 11 月 13 日 (水))

14:00 〜 14:15

オープニング

14:15 〜 15:45

[11A] 医療インターネット

MDX2 分科会
セッション責任者: 辰巳 治之

  1. コンピュータネットワークを利用した遺伝子解析
    明石 浩史、青木文夫 (札幌医科大学附属情報センター)、豊田 実、佐々木泰史 (札幌医科大学附属がん研究所分子生物学、札幌医科大学第一内科)、大西浩文、戸倉 一、山口徳蔵、西城一翼、中村正弘 (札幌医科大学附属情報センター)、伊東文生 (札幌医科大学第一内科)、時野隆至 (札幌医科大学附属がん研究所分子生物学)、今井浩三 (札幌医科大学第一内科)、辰巳治之 (札幌医科大学附属情報センター)
    ヒトゲノムプロジェクトの進展により、ゲノムの全塩基配列データを用いた解析が可能になりつつある。また cDNA アレイ解析、SNP 解析などにより発現レベルからゲノムレベルにいたる網羅的な解析が可能になりつつある。我々は癌をはじめとする各種疾患の生物学的特長を明らかにし、遺伝子診断や分子標的薬剤開発につなげることを目的にアプリケーション開発、各種システムの構築を行っている。その 1 つとして高速並列処理技術を用いた遺伝子制御ユニット解析システムの開発を行った。具体的には癌抑制遺伝子 p53 の結合配列部位を全ゲノムで解析するシステムを開発し、これを用いて幾つかの新規 p53 標的遺伝子の単離に成功した。また平成 11 年より継続している北海道広域医療情報ネットワークプロジェクトにおいて市中病院で施行可能な cDNA アレイシステムを用いたネットワークによる遠隔遺伝子発現解析システム、テレビ会議によるカウンセリングを併用することで、遠隔地の被験者でも SNP などゲノム情報解析を可能とするシステムの開発を行っている。今後はこれらの結果と臨床データを含めたデータマイニングによりオーダーメード医療の確立、新規分子標的の同定につなげていきたいと考えている。この研究は新エネルギー・産業技術総合開発機構・平成 12・13 年度産業技術研究事業、日本学術振興会未来開拓学術研究事業「高度マルチメディア応用システム構築のための先進的ネットワークアーキテクチャーの研究」 (JSPS-RFTF97R16301) の成果の一部を含んでいる。ここに深く感謝の意を表す。
  2. 万歩計と行動科学を応用した次世代健康管理システムの試み
    大西 浩文、明石 浩史、戸倉 一、山口 徳蔵、西城 一翼 (札幌医科大学附属情報センター)、西陰 研治、中山 正志 (北海道総合技術研究所)、辰巳 治之 (札幌医科大学附属情報センター)
    今年も平均寿命世界一を更新した日本において、従来の方法による健康増進には限界があると考えられる。そこで、IT (Information Technology) を用いた健康維持管理により生活習慣を緩やかに変化させることにより、健康増進だけでなく高血圧、糖尿病などの生活習慣病の予防にもつながるのではないかと考える。生活習慣病には肥満、運動不足が大きく関与しているが、実際の日常の運動量を定量的に測定することは容易ではなく、特に多人数を対象とする調査においては、個々の対象者の運動量を一定の基準で評価することは難しい。そこでオムロン社製歩数計 (HJ-700IT) を使用することで、従来では非常に困難であった時間単位の運動量を、24 時間、365 日計測することを目標とし、電子カルテの理想型である ASP (Application Service Provider) モデルにより、次世代インターネットプロトコルである IPv6 を用い、ユビキタスコンピューティングによる住民自らの健康維持管理を目指す。また行動科学的理論を応用することで運動の継続性を高めることにより、健康増進および生活習慣病予防を目指していく。
  3. IPv6 による北海道広域医療情報ネットワークのチャレンジ
    戸倉 一、大西 浩文、明石 浩史、山口 徳蔵、西城 一翼 (札幌医科大学附属情報センター)、西陰 研治、中山 正志、辰巳 治之 (札幌医科大学附属情報センター)
    我々は広大な面積を持つ北海道における遠隔医療支援を目的に、MDX (JAMINA) の構想のもと、国土交通省北海道局のプロジェクト及び厚生科学研究費にて、平成 11 年度より北海道における広域医療情報ネットワークシステムの構築を行って一部実証実験を行ってきた。今年度は帯広市を中心とする十勝地区をフィールドに、大学病院−地域中核病院−個人病院・クリニック、一般家庭までの多段階かつ面的な接続を、次世代ネットワークのプロトコルと言われる IPv6 を使って構築し、遠隔医療支援の実証実験を行う。基本的には IPv6 global Address を使用するが、IPv6 に対応していない機器に関しては IPv4 private Address を使用しトランスレーターにて通信を行う。また患者のプライバシー保護の必要性を鑑みて、IPv6 P2P VPN を株式会社ディアイティ様との共同研究として実験を予定している。
  4. 医療情報 IDC のための患者行動調査
    永田 宏 (東京医科歯科大学)
  5. 医療系における IPv6 活用プロジェクト
    辰巳 治之 (札幌医科大学附属情報センター)

15:45 〜 16:00

休憩

16:00 〜 18:00

[12A] インターネットの構築運用技術研究の確立に向けて

セッション責任者: 渡辺健次

  1. 教育用地域ネットワークでのマルチキャスト運用開始まで
    三輪吉和、中島唯介
    京田辺市では、校内テレビアンテナの再工事が必要となる小中学校が少なくない。一方では、教育の IT 利用に伴い、校内 LAN の整備が必須となっている。そこで、校内 LAN を通じてテレビ放送の再送信を行うだけでなく、地域ネットワークを利用した放送も可能にすべく、マルチキャストを利用した映像の配送システムを構築したので紹介する。
  2. 運用を研究にしようか?
    菊池 豊 (高知工科大学)
  3. インターネットの構築運用技術研究の確立に向けて
    渡辺健次 (佐賀大学)

18:00 〜 20:00

夕食 (立食懇親会)

20:00 〜 22:00

地域インフラ、お国自慢

RNA 分科会
セッション責任者: 中川 郁夫
各地で、地域インフラの構築への動きが活発である。最近では MPLS を用いた階層型 IX 技術や、10/1GbE などに代表される高速インターフェース、あるいは DWDM や光スイッチに代表される多重化技術など、各地の地域インフラはますます高速化されつつある。本セッションでは、各地で採用される最新インフラ技術動向について語り合う。

  1. 自律的 IT 活用型社会を目指した長野県地域情報ネットワークの整備
    地域情報通信ネットワーク研究会議
  2. 北海道の情報基盤事情
    大石憲且 ((株) ネステック)
  3. 京都 ONE の概要と具体的活動
    古村隆明 ((財) 京都高度技術研究所)
    京都地域内で構築を進めている「京都 ONE」について、インフラの紹介と、このインフラを利用して行なおうとしている実験の紹介を行う。
  4. 四国広域分散 IX 構想
    菊池豊 (高知工科大)

2 日目 (2002 年 11 月 14 日 (木))

9:00 〜 10:00

研究発表 1

  1. ルータの情報付加によるボトルネックの発見と輻輳制御方式
    小林克志 (通信総合研究所)
    従来 TCP で行われていたパケットロス、RTT をもとにした端末間輻湊制御方式ではネットワークの広帯域化にともない十分な効果が得られなくなると言われている。これに対応するため、ルータがパケットの輻湊フラグを設定する ECN、輻湊状況に応じてルータが最適な window size を示す方式などが提案されている。本発表では、経路上の輻湊状況を短時間 (例えば TCP で window size が大きい状態では RTT の 2 倍以下) で検出し、端末間輻湊制御のパラメータとする方式を提案する。
  2. スムーズなハンドオーバ機構を持つ移動透過性アーキテクチャ MAT の実装
    藤田 貴大、野村 嘉洋 (広島大学工学研究科)、岸場 清悟、西村 浩二、相原 玲二 (広島大学情報メディア教育研究センター)
    ケーブルを配置する必要のない無線 LAN は学校やオフィスにおいて、急速に普及してきており、ホットスポットなど屋外で利用することのできる無線 LAN のアクセスポイントも増加してきている。このように無線 LAN 環境が増加してくると通信を継続させたままハンドオーバできる機能が必要となってくるが、これは現在の IP では実現することはできない。さらに、さまざまなサブネットに接続するノードは、サブネットごとに異なる IP アドレスをもつため、他のノードからアクセスすることが極めて困難である。本研究では、上記の様な問題を解決する、すなわち移動透過性を持つ新たな IP、MAT の設計と実装をおこなった。また、MAT はノードが複数のインターフェースを持っていた場合、通信を全く中断することなくハンドオーバできるよう設計されており、実際にノードをハンドオーバさせ、スムーズに接続しているサブネットを切替えることができることを確認した。

10:20 〜 11:40

研究発表 2

セッション責任者: 前田 香織

  1. MPEG2TS
    近藤徹 (広島大学大学院 工学系研究科)
  2. 多目的な音声伝送システム MRAT の開発
    岸田崇志 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)、河野英太郎 (広島市立大学情報処理センター)、前田香織 (広島市立大学情報処理センター)
    本研究では、多様な目的の音声伝送に要求される条件を検討し、それぞれの状況に対応できる音声伝送システムの開発をしている。システムの実装は、Mbone のツールの一つである RAT (RobustAudio Tool) を拡張し、低遅延や Reed-Solomon 符号を用いた FEC によるエラー回復機構などを選択する。
  3. 遠隔監視機能を持つホームサーバの設計
    新谷和司 (広島市立大学 情報科学研究科)、河野英太郎 (広島市立大学 情報処理センター)、前田香織 (広島市立大学 情報処理センター)
    近年、ホームサーバを用いたホームネットワーク構築の環境が整いつつある。ホームサーバに遠隔監視機能等を導入し、遠隔から家庭内やビル等の監視や制御を手軽に行うことが検討されている。本研究では遠隔監視を遠隔会議などのマルチメディア通信の一つの形態と考え、その観点から特徴をまとめる。それにより、遠隔地の映像だけでなく、様々な状態変化の取得を行うホームサーバを設計する。

11:40 〜 13:30

昼食 (ITRC 運営委員会)

13:30 〜 15:00

Web のアクセシビリティ

UAI 分科会
セッション責任者: 渡辺隆行

  1. VoiceXML と音声インタフェースの課題
    西本卓也 (東京大学)
    VoiceXML など既存の音声インタフェース記述言語の現状を概観し、人間中心デザインや開発効率などの視点から今後の課題について述べる。また、現在開発中の音声ドキュメント記述言語 RadioDoc について述べる。
  2. 文章構造化の現状と課題
    臼井 義比古
    Web の文章構造化とユーザビリティ向上、Web の表現力を維持することとアクセシビリティの確保の問題、文章の構造化の利点、電子メールのアクセシビリティ、等を議論する。

15:10 〜 16:40

インターネット計測

MAI 分科会
セッション責任者: 小林克志

  1. 高遅延/高帯域環境下での TCP 伝送の実証
    北辻佳憲 (KDDI 研究所)
    高遅延/高帯域における TCP 伝送で十分は性能を発揮するために、従来のウィンドウサイズの制限を改善する Window Scaling オプション、ロスによる輻輳機構の処理を回避する SACK (Selective Acknowledgemnt)、劣化しがちな RTT の精度を改善するためのタイムススタンプオプションが実装されてきた。本発表では、これらの拡張が施された TCP を用いた高遅延/高帯域な実ネットワークで行った高速な TCP 伝送の実証、実験で得られた知見について述べる。また、実ネットワークを対象とした、高速な TCP 伝送の動向を紹介する。
  2. 高安定 PC によるネットワーク計測
    町澤 @ 小金井
    セシウム原子時計の高精度なクロックにより駆動する高安定な PC では、標準偏差 300 ナノ秒の精度でネットワーク遅延を測定することができる。通常の PC およびハードウェアによるタイムスタンパと比較するとともに、高安定 PC による回線利用度および接続装置の負荷推定などの可能性について報告する。

16:50 〜 18:15

デモ解説セッション

PC 枠
セッション責任者: 野川裕記

  • 16:50 〜 17:20 Caw networks
  • 17:20 〜 17:50 日商エレクトロニクス
  • 17:50 〜 18:15 京大

18:15 〜 20:15

夕食

20:15 〜 22:00

キャンパスネットワークにおけるセキュリティ BoF

PC 枠
セッション責任者: 野川裕記
話題提供として、大阪大学では、文部科学省科学 技術振興調整費新興分野人材養成の助成を受け、「セキュア・ネットワーク構築のための人材育成プログラム (SecureNet プログラム)」 (http://www.cmc.osaka-u.ac.jp/SecureNet/) を行っているので、その紹介をしたいと思っています。また、実際のキャンパスネットワークでセキュリティ対策をする際に必要な L8 L9 レベルのどろどろした話をざっくばらんにできたらよい、と思っています。

22:00 〜

シンポジウム BoF

3 日目 (2002 年 11 月 15 日 (金))

9:00 〜 11:00

VL BoF

PC 枠

  1. VL プロジェクトにおける岩手県立大の現状報告および今後の計画
    井上智貴、村山優子、山根信二 (岩手県立大学)
  2. RealSystem を用いた仮想研究室監視システムの実現
    加島伸悟 (九州大学)
  3. 京都大学の VL への取り組み
    江原康生 (京都大学)
  4. 完全分散型 P2P CDN におけるリクエストルーティングの提案
    市川快、村山優子 (岩手県立大学)
  5. VL におけるインフォーマルコミュニケーションの提案
    高橋充、村山優子、山根信二 (岩手県立大学)
  6. VL におけるコミュニケーションと今後の課題
    佐々木崇光 (九州大学)
  7. 出張支援システム
    渡辺健次 (佐賀大学)

11:10 〜 11:40

クロージング

問い合せ先

PC

  • 野川 裕記 (大阪大学)
  • 中村 豊 (奈良先端科学技術大学院大学)

LA

  • 相原 玲二 (広島大学)
  • 西村 浩二 (広島大学)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet12 agenda

日程

  • 2002 年 11 月 13 日 (水) 〜 11 月 15 日 (金)

会場

  • ホテル JAL シティ広島
  • 〒730-0014 広島県広島市中区上幟町 7-14
  • Tel: 082-223-2580
  • Fax: 082-223-0100

主催

共催

  • 特定非営利活動法人 中国・四国インターネット協議会 (CSI)

協賛

  • 株式会社アーバンインターネット
  • 中国通信ネットワーク株式会社
  • 日商エレクトロニクス株式会社

テーマ

  • インターネット全般

参加費

  • 一般: ¥30,000
  • 学生: ¥15,000

スケジュール

  • 9 月 20 日 (金) セッション枠〆切
    • セッション枠は基本的に部会単位で割り当てます。
    • セッション枠の使い方はセッション責任者にお任せします。
    • 希望する枠が重複する場合は変更をお願いすることがあります。
  • 9 月 20 日 (金) 発表申込み〆切
  • 10 月 4 日 (金) プログラム発表・参加申込み受付開始
    • セッション枠と発表者がほぼ確定します。
    • http://www.itrc.net にて参加を受け付けます。
  • 11 月 1 日 (金) 参加申込み〆切

プログラム

詳細は ITRC meet12 プログラムのページをご参照ください。

問合せ先

PC

  • 野川 裕記 (大阪大学)
  • 中村 豊 (奈良先端科学技術大学院大学)

LA

  • 相原 玲二 (広島大学)
  • 西村 浩二 (広島大学)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet11 report

開催報告

2002 年 6 月 26 日 (水) 〜 6 月 28 日、第 11 回 ITRC 総会・研究会が仙台で開かれました。今回は、情報処理学会 高品質インターネット研究会 (QAI)・電子情報通信学会インターネットアーキテクチャ研究会 (IA)・電子情報通信学会 インターネット時限研究会 (IRC) の 3 研究会との共催で、終日多くの研究者にご参加頂けました。招待講演として、東北大学 吉澤 誠 先生にご講演頂いた他、デモンストレーション枠を設けたり、昨年度テレビでも放映された LiveEclipse 2001 の報告、またインスタントメッセージ、2ちゃんねるといった、現代を反映する内容のものから、医療インターネットといったものまで、幅広い発表の数々に、多くの研究者の関心が集まり、盛況のうちに幕を閉じました。次回は、11 月に広島で研究会が開催される予定。

より詳しい情報

meet11 program

ITRC meet11 プログラムの詳細です。

1 日目 (2002 年 6 月 26 日 (水))

10:00 〜 10:15

オープニング

10:15 〜 12:00

研究発表

  1. Traffic Control and Congestion Control in IP based Networks
    米田 進 (日本テレコム)
    This paper explains the contents of Recommendation, “Traffic Control and Congestion Control in IP based Networks.” Such control procedures are necessary in order to support services within QoS, where the QoS is negotiated between a user and the network. Traffic control refers to all network actions aiming to meet the negotiated performance objectives in an IP based network and to allow the avoidance of congested conditions. Congestion control refers to all network actions to minimize the intensity, spread and duration of congestion. This paper also provides a general description as well as objectives and procedures for traffic control and congestion control for IP based networks. In particular, it describes the concepts of the traffic contract between a user and the network. It specifies the IP transfer capabilities including the service model, the associated traffic patterns and conformance definition. Furthermore, it addresses the future extensions of this work.
  2. 汎用的なパラメータフィルタの設計と実装
    垣内 正年、砂原 秀樹 (奈良先端科学技術大学院大学)
    通信を制御するには、対象となる通信のデータの流れ、フローを識別し、それに適応する操作を決定しなければならない。End-to-End で複雑なポリシによる通信制御を行うためには、End-to-End で一貫した転送制御が必要だが、複雑なポリシを反映できる一般化したモデルがないことが問題となる。本研究では、ポリシに基づいてフローを分類し適用する処理を決定する機構を、一般化したモデルで設計および実装した。
  3. MPLS を用いた次世代 IX における転送能力評価
    楠田 友彦、石原 丈士 (東芝)、西内 一馬 (高知工科大学)、永見 健一 (東芝)、中川 郁夫 (インテック・ウェブ・アンド・ゲノム・インフォマティクス)、江崎 浩 (東京大学)、菊池 豊 (高知工科大学)
    ISP を相互に接続する技術として IX がある。我々は MPLS を用いた次世代 IX として MPLS-IX 技術を提案し、JGN を用いたテストベッドを構築して運用を行っている。本稿では、ルータのパケット転送能力比較を中心に、MPLS-IX と既存 IX 技術との比較を行う。

12:00 〜 13:30

昼食 (IA (+ QAI + IRC) 研究専門委員会 (別館第 10 会議室))

13:30 〜 14:30

招待講演

  1. 循環系の推定・制御・監視
    吉澤 誠 (東北大学)
    生体は無数の自動制御系の塊である。それらの機能を十分解明できれば、従来にはない優れた制御機能を持つ工学システムを作り出すことが可能になるかもしれない。ところが、人工心臓のように、生体を人工的なシステムで駆動することを本来の目的とするような場合には、生体システムの機能の解明を待っていては遅く、その前に人工心臓の制御方法を決定しなければならない。本講演では、人工心臓の開発において生じるこのような問題を、これまでどう取り扱ってきたかについて述べるとともに、生体循環系および人工循環系の計測・制御・推定の概要について紹介する。また、インターネットを利用した人工臓器の広域的制御・監視システムの最近の話題についても解説する。

14:30 〜 14:40

休憩

14:40 〜 17:00

研究発表

  1. QoS 機能を有するネットワークの性能評価
    藤原 裕久、Tamrat Bayle、西村 浩二、相原 玲二 (広島大学)
    近年、VOD サービスなどサービス品質 (QoS) の保証を要求するアプリケーションがネットワーク上で提供されるようになってきている。それに伴い、QoS 機能を持つネットワーク機器 (ルータ) も増加傾向にある。将来、多くのサービスプロバイダや大学などでこれらの QoS 機能を利用し、利用者との間でサービスレベル契約 (SLA) を交わすことが予想される。しかし、これらのルータが提供する QoS 機能は多種多様であり、場合よっては想定しない結果が得られることがある。そこで、広島県情報トライアングル (メイプルネット) や JGNv6 などのネットワークにおける QoS 機能を測定し、その結果および考察を示す。
  2. 自動トンネル技術 (6to4) を利用した IPv6 ネットワークの運用
    屏 雄一郎 (KDDI 研究所)
    6to4 は IPv6 over IPv4 トンネル接続の一手法であり、点在する IPv6 ネットワーク同士が、明示的なトンネル設定をすることなく IPv6 通信を行うことを可能とする手法である。そのため、IPv6 網への接続性を持つ組織が 6to4 に対応したリレールータを設置することにより、ユーザに手軽に IPv6 網への接続性を提供することができる。利用者を限定しないオープンな 6to4 リレールータは現在世界で十数台程度稼動しているが、これまで日本には存在しなかった。そこで筆者らは、6to4 技術の調査検討を目的として、2002 年 3 月よりオープンな 6to4 リレールータの運用実験を開始した。本稿ではその実験内容の紹介、運用上の問題点等について述べる。
  3. インスタントメッセージ技術の最新動向とその応用
    菅野 博靖、岩山 登 (富士通研究所)
    インターネットにおけるリアルタイムコミュニケーションのための基盤技術となりつつあるインスタントメッセージ技術について、IETF をはじめとする各方面の標準化動向、SIP (Session Initiation Protocol) をベースとしたコミュニケーションサービス基盤技術、さまざまな分野への応用の可能性等について論じる。
  4. フレーミングは議論を阻害するか 〜 2 ちゃんねるは何故面白い? 〜
    大澤 幸生 (筑波大学)、松村 真宏、中村 洋 (科学技術振興事業団)
    感情的な言葉に誘発されるやりとりは、知的な議論を阻害する要因として否定的に扱われて来た。しかし、本当にフレーミングは議論を阻害するのか? 実は、喧嘩が楽しいのは知的快感なのではないのか。ここでは、Web コミュニティ上の会話へのテキストマイニングの結果から、この問いについて新たなアプローチをかける。

17:00 〜 18:00

デモンストレーション

  1. WebCT について
    岩澤 亮祐 ((株) CSK)
    北米を中心とした高等教育機関において広く利用されている WBT システムである WebCT の日本語版について、デモ機を用いた機能紹介を行います。実際に WebCT を操作していただくことも可能です。
  2. IP テレフォニー・サービスについて
    高橋 義直 (ユニアデック (株))
  3. B フレッツサービスについて
    豊川 幸夫 (東日本 NTT (株))
    当日の構成のご説明とアンケートのお願い

18:00 〜 21:00

夕食 (懇親会)

20:00 〜 21:30

[11A] 地域における情報化の試み

RNA 分科会
セッション責任者名: 中川 郁夫 (インテック)
近年、全国各地で地方自治体、研究機関、あるいは民間を主体として、地域 IX やデータセンター、ホットスポット等対する積極的な取り組みが進められている。本セッションでは、これらの地域情報化の取り組みに関する最新情報についての情報交換を行い、今後の方向性について議論する。

  1. インターネットによる不用品リサイクル実験と今後の展望
    田中 憲一、及川 篤、大地山 武彦、木村 行男
  2. 京都街中無線インターネットプロジェクト みあこネット (Mobile Internet Access in KyotO) の取り組みについて
    高木 治夫 (SCCJ)、岡部 寿男、藤川 賢治 (京都大学)、古村 隆明 (京都高度技術研究所)、隅岡 敦史 (SCCJ)
  3. GCIX と中部地域連携
    石田 亨 (情報科学芸術大学院大学)、丹羽 義典、伊藤 義仁
  4. 地域間相互接続実験 RIBB の活動と今後の課題
    菊池 豊 (高知工科大学)

21:30 〜 23:00

[12A] APAN 福岡ミーティング準備会

執行部
セッション責任者: 岡村 耕二 (九州大学)
2003 年 1 月 22 日 〜 1 月 24 日に、福岡で APAN (http://www.apan.net) の全体会議が開催される予定である。また、APAN 会議にあわせて、第 3 回 PRAGMA 会議 (環太平洋におけるグリッドアプリケーションに関するコラボレーション)、もその直前に同じ場所で開催される予定である。ITRC には APAN や PRAGMA に関わる多くの研究者が集まっているので、福岡での APAN と PRAGMA を成功させるための打ち合せをするには絶好の機会である。さらに、まだ APAN や PRAGMA をご存知でない ITRC メンバーにアジアのこのようなネットワーク、コンピューティング研究活動を周知させることも目的とする。セッションは二つ希望しているが、一つは発表に重点をおいて、APAN、PRAGMA の紹介や、関連する日本の活動、例えば、日本の GRID アクティビティや、日韓国際ネットワーク協同研究である玄海プロジェクトなどの紹介をする予定である。もう一つのセッションでは、福岡会議の実現に重点をおいて意見交換その他を行う予定である。

  1. APAN
    小林 克志 (通総研)
  2. APGRID/PRAGMA
    関口 智嗣、田中 良夫 (産総研)
  3. BIOGRID
    下條 真司 (大阪大学)
  4. GENKAI Project
    岡村 耕二 (九州大学)

2 日目 (2002 年 6 月 27 日 (木)) ITRC 研究会

9:00 〜 11:00

[21A] 次世代ネットワーク構築のための基盤技術

次世代ネットワーク構築のための基盤技術研究分科会 (NGN)
セッション責任者: 村瀬 勉 (NEC)
次世代ネットワーク構築のための基盤技術に関する研究発表および議論を行う。

  1. パケット毎認証によるアクティブネットでのセキュリティ向上
    江川 尚志、久保田 文人 (NEC ネットワーキング研究所)
    データパケットをパケット毎に認証することにより、安全、かつ経済学的なトラフィック制御を行いやすいアクティブネットワークを提案する。本提案方式では、パケットロスに強いワンタイムパスワード方式を用いることで認証処理を 1 パスとしており、またパケットの認証情報を格納したアドレスはパケット内の情報から容易に算出されるため認証に伴う DB 検索が不要、各ノードが保持すべき一ユーザ当たりのデータ量は 30byte 前後と小さく、またコアノードではシグナリングが集約されるため、高速かつスケーラブルな認証が実現される。
  2. 異種クライアント混在環境における動画像配信
    若宮 直紀、村田 正幸、宮原 秀夫 (大阪大学)
    通信環境、システム性能、ユーザの好みなどが様々に異なる多数のクライアントに対して、それぞれのクライアントにあった動画像を効率よく配信するための制御技術について述べ、いくつかの性能評価、実験結果を示す。
  3. CWDM によるメトロネットワークの構築
    中村 一太 (フォトニクスネット (株))
    ADSL や FTTH に代表されるアクセス網の高速化に伴い、メトロ領域での帯域不足が具現化している。そのソリューションとして、コストパフォーマンスの高い CWDM (Coarse Wavelength Division Multiplexing) 技術が注目されている。本発表では、CWDM を中心とした光通信技術および適用例について述べる。
  4. Grid Computing におけるプロセス割り当て手法の性能評価
    山本 寛、川原 憲治 (九州工業大学)、滝根 哲哉 (京都大学)、尾家 祐二 (九州工業大学)
    インターネットに点在する計算機を共有する Grid 環境において、大規模なプロセスを複数のサブプロセスに分割して並列に処理を行う Grid computing に対する期待が高まっている。Grid を形成する各計算機は異なる CPU 性能やメモリ容量を持ち、系内のプロセス数は時々刻々と変化する。そのため、これらの要素を考慮したプロセスの割り当て方法を検討する必要がある。そこで、本研究では、各計算機を M/G/1-PS (Processor Sharing) 待ち行列によりモデル化し、理論的に導出される平均処理時間を性能指標として、プロセスを割り当てる際に考慮すべき特性を明らかにする。
  5. IPv6 ネットワークにおけるエニーキャスト通信実現のためのプロトコル設計と実装
    土居 聡 (大阪大学)、阿多 信吾 (大阪市立大学)、北村 浩 (NEC ネットワークス開発研究所)、村田 正幸、宮原 秀夫 (大阪大学)
    IPv6 の持つ新しい機能の 1 つとして、エニーキャスト通信機能がある。エニーキャスト通信を実現するために規定されているエニーキャストアドレスは、特定の機能 (サービス) に対して割り当てられるアドレスであり、クライアント側はエニーキャストアドレスを指定しさえすれば、対応する機能を提供する複数のサーバの中から 1 台の適切なサーバが自動的に選ばれ、そのサーバに対して通信することが可能となる。しかし、エニーキャスト通信については基本的仕様が規定されているのみで、その実装、実現方法について解決すべき問題が多く存在する。そこで本稿では、エニーキャストアドレスを利用する場合の制限事項を明らかにし、その解決のための手法を設計、実装し、既存のアプリケーションがプログラムを変更することなく、エニーキャストアドレスを利用できることを検証した。

[21B] 医療インターネット

MDX2
セッション責任者: 辰巳 治之 (札幌医科大学)
医療系における IPv6 を中心としたインターネット利用。

  1. 光ファイバーネットワーク経由の遅延映像を用いた外科手術支援ロボットシステムにおける基礎的手技の評価
    福山 尚治、渋谷 和彦、砂村 眞琴、武田 和憲、松野 正紀 (東北大学)
    背景: 一部では臨床応用が始まっている外科手術支援ロボットシステムと仙台サンノゼ間の光ファイバーネットワークを用いて、映像を遅延させた状態と通常の状態とで基礎的外科手技の成績を比較、評価した。方法: 5 人の外科医が参加し、1. Rope passing, 2. Needle capping, 3. Bead dropping, 4. Suturing and knot tying の基礎的手技の所要時間と正確性を評価した。結果: 遅延のある状態とない状態とでは所要時間と正確性には有意差を認めなかった。送信した画像データは損失が認められなかった。考察: この結果は今後、遅延映像を想定した超長距離遠隔手術の feasibility を裏付けるものと考えられる。
  2. 十勝地区における IPv6 による医療情報ネットワークの構築プロジェクト: 医療アプリケーション編
    明石 浩史、戸倉 一、大西 浩文、西城 一翼、山口 徳蔵、西陰 研司、中山 正志、辰巳 治之 (札幌医科大学/NORTH)
    我々は広大な北海道における遠隔医療支援を目的に、平成 11 年度より北海道における広域医療情報ネットワークシステムの構築を行ってきた。今年度は帯広市を中心とする十勝地区をフィールドに大学病院−地域中核病院−クリニック、一般家庭までの多段階かつ面的なネットワークを構築する。そのネットワーク上で在宅患者診療支援、在宅リハビリテーション、遠隔障害児療育支援、医師等医療関係者を対象にした遠隔講義、一般健常人を対象にした遠隔健康管理支援、疫学調査を行う。また従来的な DICOM 通信、眼科、皮膚科等の遠隔画像診断支援をクリニックレベルまで範囲を拡大して施行する。
  3. 十勝地区における IPv6 による医療情報ネットワークの構築プロジェクト: ネットワーク編
    戸倉 一、辰巳 治之、明石 浩史、大西 浩文、西城 一翼、山口 徳蔵、西陰 研司、中山 正志 (札幌医科大学/NORTH)
  4. FreeBSD4.5 環境での IPv6 ネットワーク構築
    大江 洋介、金田 康秀 (国立大阪病院)
    FreeBSD は IPv6 の実験環境としてもっとも整備された OS の一つである。今回、我々は FreeBSD4.5-R を導入した PC 数台を用いて、IPv6 ルータ、IPv6/v4 トンネルルータ、X-window 端末、Web ブラウザ (mozilla 0.9.9)、WWW サーバ (Apache2.0)、DNS サーバ (bind 9) を作成し、IPv4、IPv6 混在環境で実験を行なった。医療応用では、如何に容易にかつ安全に接続できるか、ということが大きな課題である。その意味で、クライアントの設定が重要である。特にユーザが多い Windows と Macintosh での IPv6 の普及が鍵になると思われる。Macintosh は OS X は IPv6 対応であると言われているが、ほとんどのユーザは現行の OS 9 を利用しており、まだ移行は困難な状況である。Windows は Windows2000 と WindowsXP で対応可能であり、新規購入者は迷わず WindowsXP を購入するであろうから、IPv6 利用は進むと考えられる。今回、Win2K/XP 系においても IPv6 接続実験を行なったが、参考資料の少なさから、困難を強いられている。とくに v6 での DNS 設定など、ハードルは高い。IPsec が容易に運用可能となれば、秘匿性の高い通信に使えるようになるため、さらに医療現場での IPv6 の有用性が増すと思われる。

11:10 〜 13:00

昼食 (ITRC 運営委員会 (別館第 10 会議室))

13:00 〜 14:30

[22A] インターネット計測 BoF

インターネット計測解析分科会 (MAI)
セッション責任者: 小林 克志 (通信総合研究所)
インターネット計測に関する BoF。

  1. Design for PC-based Internet measurement system on OC-3/12 and 48 packet over SONET link
    小林 克志 (通信総合研究所)
  2. インターネットトラフィックにおける Torrent の自動検出
    小出 和秀 (東北大学)、Glenn Mansfiled Keeni (CSI)、白鳥 則郎 (東北大学)
    インターネットトラフィックの分析にあたっては、トラフィックがどのようなフローから構成されているかを分析する手法がとられる事が多い。フローの集合を Torrent と呼ぶが、本論文ではこの Torrent を自動的に定義し検出する場合の手法について考察する。

[22B] Web のアクセシビリティ

UAI
セッション責任者: 渡辺 隆行 (東京女子大学)
だれもが使いやすい Web サイト構築や視覚障害者の Web 利用に関する活動の発表・議論。

  1. 日英 2 ヶ国語音声化システム BEP の紹介と Web の問題
    渡辺 隆行 (東京女子大学)
    視覚障害者用音声化システム BEP の Linux 版を一般公開したのでこれについて紹介する。BEP は、日本人用のバイリンガル音声化システムとして 3 種類の発音モード (日英自動切換え、日本語とジャパニーズ英語、前 2 者の混在) を持ったオープンソースシステムである。また Web で乱用されている TABLE 要素を音声化するとどうなるかについても述べる。
  2. Web アクセシビリティを意識した Web の作成
    湊 規生 (武蔵野美術大学)
    日本の公共機関の Web ページには、障害者に対する配慮のないページが多数あるにもかかわらず、ほとんどの場合、それが問題視されていない。これは、Web アクセシビリティに対する社会的な知識の無さと、意識の低さが起因していものと思われる。そこで、Web アクセシビリティを意識した Web 製作の作成方法を提案する。
  3. 障害者のウエブアクセシビリティ向上の為のユーザビリティ
    臼井 義比古
    障害者のウエブアクセシビリティのことを考えてみると、技術的にも、社会的にも、心情的にも、哲学的にも考えこんでしまうことが多くおもしろい。

14:30 〜 14:50

休憩

14:50 〜 16:30

[23A] 研究発表 (1)

セッション責任者: PC
一般応募の研究発表。1 件当たり持ち時間 25 分 (発表 20 分 + 質疑 5 分 (目安))。

  1. 広域ネットワークにおけるボトルネック検出システムに関する研究
    宇津江 康太、和泉 勇治、太田 耕平、加藤 寧、根元 義章 (東北大学)
    現在インターネットでは多種多様なコンテンツが存在している。しかし、ネットワークにおけるコンテンツ転送においてボトルネックの存在はそのパフォーマンスを低下させる原因となる。本稿では RTT を用いてボトルネック箇所を検出するシステムを提案し、その利用法について検討する。
  2. 統計的クラスタリング手法によるネットワーク異常状態の検出
    及川 達也、和泉 勇治、太田 耕平、加藤 寧、根元 義章 (東北大学)
    インターネットの普及に伴い、不正アクセスの増加が社会問題化している。このような状況下、ネットワークの異常検知/侵入検知に関する研究が盛んに行なわれている。本研究では、パケット情報を統合してネットワークの状態を定義し、統計的なクラスタリング手法を用いることにより、多角的かつ管理の容易な異常検知手法を提案する。
  3. 2 次計画法に基づいたトラヒックパターンの比較による DDoS の追跡
    坂口 薫、太田 耕平、和泉 勇治、加藤 寧、根元 義章 (東北大学)
    インターネットにおけるセキュリティ上の脅威の 1 つとして DoS (Denial of Service) が深刻な問題となっている。DoS の対策には攻撃元の特定を行う事が重要であるが、一般に攻撃元の情報は改竄されるため追跡は困難である。有力な DoS の追跡手法の一つであるトラヒックパターンを用いた追跡方式では、各ネットワークの出入り口でパケット数の時間的変動 (パターン) を観測し、それらの形状を比較する事でトラヒックの流れを追跡する。しかし複数のホストから一斉に攻撃を行う DDoS (Distributed DoS) の場合、パターンの比較過程が組合せ問題となり、十分な性能が得られない。本研究では、パターンによる DDoS の追跡を目的とし、この組合せ問題をシミュレーションにより検証し、パターンの比較過程を 2 次計画問題として扱う事で追跡を行う手法を提案する。
  4. 学校間テレビ会議支援システムの構築 −簡単アクセス テレビ会議システム−
    伊藤 綾子、小寺 勉、青谷 啓二 (TIS)、久保田 広、佐藤 慎一 (三菱総合研究所)、影戸 誠 (日本福祉大)、中山 雅哉 (東大)
    インターネットを用いた学校間交流では、電子メールや電子掲示板による交流に加え、テレビ会議システムを用いた交流が望まれている。しかし、これまでのテレビ会議システムでは、導入及び操作方法が複雑なため、利用を躊躇する先生が多かった。また、学校間交流を行った結果をまとめる時に、テレビ会議の記録を保存することができず、形に残すことが困難であった。そこで、これらの問題を解決する学校間テレビ会議支援システムを構築したので、それについて報告する。

16:30 〜 16:50

休憩

16:50 〜 18:20

[24A] コンテンツネットワーク

NM
セッション責任者: 曽根 秀昭 (東北大学)
コンテンツ配信ネットワーク (CDN) 技術など。

  1. RS 符号化を用いた MP3 音楽配送の品質向上に関する評価
    加島 伸悟、後藤 幸功、荒木 啓二郎 (九州大学)
    Icecast を用いた音楽配信が普及している。現在 Icecast では中継サーバを用いて多数へのユーザへ実時間で音楽を配信している。しかし、サーバと中継サーバ間では TCP を用いているためネットワークの状況により接続が切れ、ユーザへサービスを提供をできないことがある。本研究では、TCP の代わりに UDP を用いてサーバと中継サーバ間の通信を行い、また通信品質を保証するために Reed Solomon 符号化を用いることを提案するとともに実際のネットワーク上で評価を行った。
  2. ストリーミング転送におけるコンテンツ配信ネットワーク (CDN) のリクエストルーティングと P2P 型 CDN の検討
    市川 快、村山 優子 (岩手県立大学)
    CDN とは Contents Delivery Network、又は Contents Distribution Network と呼ばれるものであり、コンテンツを複数のサーバに分散し、ユーザに一番近いサーバからユーザへ、コンテンツを提供するシステムである。本稿では、CDN の比較検討を行い、Peer-to-Peer (P2P) 型 CDN について述べる。

18:30 〜 20:00

夕食

20:00 〜 21:30

[25A] Live! Eclipse 2001 報告

セッション責任者: 中山 雅哉 (東京大学情報基盤センター)
2001 年 6 月 21 日の日食中継に関連して行われた各種の実験/イベントに関する報告を行う。

第一部

  1. LIVE! ECLIPSE 2001 の全体概要
    中山 雅哉 (東京大学)
  2. LIVE! ECLIPSE 2001 における Web サーバ選択
    下川 俊彦 (九州産業大学) 他
  3. Stream server へのアクセス統計とその評価 (仮題)
    相川成周 (日本大学)
  4. インターネット日食中継の評価 −科学技術館での中継結果との比較−
    縣 秀彦 (国立天文台) 他

21:30 〜 23:00

[26A] Live! Eclipse 2001 報告

第二部

  1. MPEG2 over IP システムと日食中継ネットワーク構成
    相原 玲二 (広島大学)
  2. 広島地域の小学校の日食中継実験参加報告
    前田 香織 (広島市立大学)
  3. 高知での MEPG2/IP 中継の利用 (仮題)
    豊島 修平 (高知工科大学)
  4. Live! Eclipse 2001 中継、岐阜での取り組み
    石田 亨 (岐阜県立・情報科学芸術大学院大学)
  5. 2.4GHz 無線リンクによる仙台市天文台での皆既日食ライブ中継
    脇山 俊一郎 (仙台電波工業高等専門学校)
  6. 日食中継実験−東北大学内での配信について−
    木村 行男 (NTT 東北研究開発センタ)

[26B] IPv6 促進分科会

IPv6 促進分科会 (V6P)
セッション責任者: 藤川 賢治 (京都大学)
本セッションでは、IPv6 の利用を促進し、世間一般に広く普及させることを目的とする。ここでは新たな技術開発よりは、主に IPv6 の有効な利用方法及び促進・普及方法関して議論していく。

  1. IPv6 ネットワーク管理の現状とその対応
    齋藤 武夫、阿部 勝久、小出 和秀、土井 一夫、Glenn ((株) サイバー・ソリューションズ)
    IPv6 によるネットワーキング技術およびアプリケーションの整備状況に対して、その管理技術は大幅に立ち遅れている。そこで本稿では、IPv6 における管理技術の問題を挙げ、我々が行った IPv4/IPv6 併用ネットワークにおける標準管理プロトコルの設計と実装、および新たに開発したマルチプロトコル対応トラヒック情報収集プローブについて述べる。
  2. 京都での無線IPv6インターネット環境の構築
    藤川 賢治、松本 存史、岡部 寿男 (京都大学大学院)
    京都市内、府内において、100 局以上の無線基地局を用いた、世界最大級規模の無線インターネット環境を構築した。ネットワーク構成や利用方法について報告する。

3 日目 (2002 年 6 月 28 日 (金)) ITRC 研究会

9:00 〜 11:10

[31A] 研究発表 (2)

セッション責任者: PC
一般応募の研究発表。1 件当たり持ち時間 25 分 (発表 20 分 + 質疑 5 分 (目安))。

  1. 企業における技術教育
    松井 博也 (CSK)
    昨年 1 年間、技術教育の責任者を担当した経験の中から、知識と実習をどのように組み合わせて効率よく教育していくかについてのまとめと今後の展開に関して考察して見たい。
  2. インターネットラジオにおけるプライベートチャネル
    荒川 健介、市川 快、和野 惠介、村山 優子 (岩手県立大学)
    これまでのインターネットラジオ (音声ストリーミング配信) は、一つのチャネル、または楽曲のジャンル毎の限られた数のチャネルしか設けていない。本研究では、利用者の好みにあったコンテンツ内容を提供し、動的に生成され、利用者が管理できるチャネル、プライベートチャネルについて提案する。プライベートチャネルは利用者が専有するだけではなく、グループ間で共有を行ったり、公開することもできる。
  3. Peer-to-Peer での地域通貨交換プロトコルの提案
    並河 岳史、秋山 和隆、手塚 一郎、菊池 宏徳、山根 信二、村山 優子 (岩手県立大学)
    地域通貨は世界各地で急速に普及しており、インターネット上で決済を行う試みは日本でも行われている。特殊な例として、ファイル交換に独自の通貨を用いたソフトウェアも存在するが、現実世界での取引に用いられる地域通貨を Peer-to-Peer (P2P) で実装した例はまだない。それは、P2P においてはユーザーがプログラムを改変して通信を行ったとしてもそれを察知する方法はなく、さまざまな不正行為に対して脆弱であるためである。我々は、P2P で安全に地域通貨を交換するためのプロトコルを提案する。我々のプロトコルは、送受信の否認、通信の切断、虚偽のデータの送信に対応し、それらの不正行為を無効にする。我々はこのプロトコルを実装した地域通貨交換システムを設計中であり、2002 年の 10 月より岩手県立大学のキャンパス内で運用実験を行う予定である。
  4. 音と影のアウェアネスを用いた戸口チャットシステム
    鈴村 圭史、権藤 広海、荒川 健介、村山 優子 (岩手県立大学)
    本研究では、www 上で戸口をメタファとした戸口チャットシステムを提案する。戸口チャットシステムの目的は、影と音のアウェアネスを用いて、ユーザにとってわかりやすいインタフェースを提供することと、現実世界とネット上のドアの違いを明らかにすることである。戸口チャットシステムは、チャットシステムとドアの画像により構成される。チャットシステムに接続したユーザは、ドアの画像をマウスでクリックすることで、ノック音を他のユーザに伝える。ノック音を聞くことにより、他のユーザの存在を知ることができる。また、ユーザの存在を影で表現することで視覚によるアウェアネスを実現する。ネット上に構築されたドアは、他のユーザとコミュニケーションをとるためのメディアとして利用される。
  5. JGN 経由での阪大・北大間 高圧電子顕微鏡遠隔操作実験
    笹川 浩達 (ネクステック)
    離れた場所から資料の様子をリアルタイムで確認しながら電子顕微鏡を遠隔操作する方法はこれまでにもあったが、問題点が多かった。本稿では DV を用いた JGN 経由での遠隔操作とその利点について述べる。

11:10 〜 11:40

クロージング

問い合せ先

PC

  • 1 日目
    • 永見 健一 (東芝)
    • 吉田 健一 (筑波大学)
  • 2, 3 日目
    • 穴水 弘光 (医療情報システム開発センター)
    • 村 浩二 (広島大学)

LA

  • 曽根 秀昭 (東北大学)
  • 佐伯 田鶴 (東北大学)
  • 中山 雅哉 (東京大学)
  • 樋地 正浩 (日立東北ソフトウェア)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。