meet16 report

開催報告

2004 年 11 月 25 日 (木) 〜 11 月 27 日 (土)、第 16 回 ITRC 研究会が以下のように韓国大田市で開かれました。今回は、日本学術振興会/韓国科学財団 拠点大学交流 インターネット分野 (CoreNGI) との共催で、ITRC 研究会としては初めての海外開催となりました。3 日間の研究会は多くの参加者で賑わい、活発な議論が行われていました。研究発表では、どの分科会のセッションも多くの発表があり、韓国の研究者との質疑応答も行われていました。今回の研究会は、参加者の関心の高い発表が多くあったせいか、150 名以上の参加者が会場に集まり、終始活気に満ちた研究会となりました。

より詳しい情報

meet16 agenda

日程

  • 2004 年 11 月 25 日 (木) 〜 11 月 27 日 (土)

会場

主催

テーマ

  • インターネット全般

参加費

  • 参加費: ¥15,000
    • 今回は振込み形式のみの受付となります。なお、この料金は一般料金で、学生は半額となります。研究会参加日等に応じて食事をご用意いたします。 (有料、当日清算)
  • 宿泊費: ¥6,000
    • 今回は予約のみの受付となり、お支払いは各自でホテルと行っていただきます。原則二人部屋 (ツインルーム) となりますので、1 人部屋・3 人部屋等希望がありましたら参加申込みの備考欄に記載していただくか、ITRC スタッフまでご連絡下さい。

旅費の希望について

旅費の補助を希望される方は参加申込みの際に、チェックをお願いいたします。但し申込みが多い場合など、ご希望に添えない場合がありますので、ご了承ください。なお、学術振興会 拠点大学方式による旅行手続きについては、ITRC の申し込みとは全く別に行ないます。

補足事項

いままで学術振興会拠点大学方式 に参加されて、ITRC には参加してない人も ITRCの参加申込みwebをご利用ください。

参加申込み

参加申込み〆切が過ぎましたので受付けは終了致しました。以降の参加に関する問い合わせは、PC/LA までお願いします。但し、宿は同じ場所になる保証はありません。可能ならば、各自で宿を確保して下さい。拠点方式も含め、発表者であっても旅費支援は行われませんので、御了承下さい。

スケジュール

  • 2004 年 9 月 7 日 (月) 参加申込み受付開始
  • 2004 年 10 月 15 日 (金) 参加申込み〆切
  • 2004 年 11 月 12 日 (金) 参加費振込み〆切

問合せ先

PC

  • 岡部寿男 (京都大学)
  • 小林克志 (独立行政法人通信総合研究所)

LA

  • 岡村耕二 (九州大学)
  • 笠原義晃 (九州大学)
  • 下川俊彦 (九州産業大学)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet15 report

開催報告

2004 年 5 月 26 日 (水) 〜 5 月 28 日 (金)、第 15 回 ITRC 研究会が以下のように福島で開かれました。今回は、下記の研究会・団体と共催・協賛ということもあり、終日多くの研究者にご参加頂きました。

研究発表では、1 日目前半は共催研究会の発表が行われ、通信の品質に関する技術発表などがなされていました。また、後半は、4 月より新しく開始された JGN II に関する招待講演、パネルディスカッションなどが行われ、活発な議論がなされていました。夕食後のセッションでも、夜遅くまで質疑応答が繰り広げられ、関心の深さを物語るものでした。夜のセッションでは、情報系の教育に関する問題点の情報交換、ネットワークの計測に関する技術の発表などが行われ、深夜まで、内容のある議論がなされていました。2 日目、3 日目には、大学の情報処理教育に関するもの、今後の地域ネットワークの方向に関するもの、W3C・ウェブアクセシビリティに関するもの、次世代ネットワークに関するもの、医療ネットワークへの取り組み、情報流通に関する実験・調査に関するもの、大学情報ポータルに関するもの、IPv6 技術に関するもの、インターネットを用いた地上波放送への取り組みなど、数多くのセッションが行われ、朝早くから夜遅くまで、大変興味深い発表がなされていました。今回の研究会は、参加者の関心の高い発表が多くあったせいか、150 名以上の参加者が会場に集まり、終始活気に満ちた研究会となりました。

より詳しい情報

meet15 program

ITRC meet15 プログラムの詳細です。

1 日目 (2004 年 5 月 26 日 (水))

IA/QAI/TAI 共催研究会

10:00 〜 10:30

オープニング

10:30 〜 12:00

研究発表 (3)

12:00 〜 13:30

昼食 (IA/QAI/TAI 研究会の合同専門委員会)

13:30 〜 15:30

研究発表 (3)

15:30 〜 16:00

休憩

16:00 〜 18:00

研究発表 (3)

18:30 〜 20:00

懇親会

20:00 〜 21:30

[11A] ユビキタス研究の最先端

セッション責任者名: 下條真司 (代理: 山崎克之)

  1. ユビキタス社会における超小型チップネットワーキング技術の研究開発
    小林 真輔 (YRP)
  2. ユビキタスネットワーク認証・エージェント技術の研究開発
    須永 宏 (NTT)
  3. 異なる情報源から集約された個人環境プロファイル統合手法
    本庄 勝 (KDDI)
  4. 自律適応型ネットワーク分散サービス合成技術
    武本 充治 (NTT)
  5. アドホック CUG
    登内 敏夫 (NEC)
  6. ビデオ「Small Stories in 2008」
    大橋 正良 (KDDI)

21:30 〜 23:00

[12A]一般情報処理教育 BOF (ERI 分科会)

セッション責任者名: 渡辺健次

情報系の学生の教育と一般の学生の教育内容は違ってくると思います。大学におけるスタートラインは同じかも知れませんが、裂ける時間数も違いますし目指すゴールも違うのではないかと考えています。この点を皆さんがどう対処されているのか情報を交換したいというのがそもそもの発端です。また、一般の学生を教えていてカリキュラムの作成で悩んだというのもあります。例えば二進数を一般の学生に教える必要があるとはとても思えません。一方で、エクセルの使い方だけじゃあ– 確かに、何でもできて便利でしょうが– 大学の授業としてなんだか違う気がします。ぶつぶつと議論が出来ればと思います。

  • CFP
  • そこで、皆様の、今まで一般の学生に教えていたけど、最近教えるのを止めた内容とか、「エクセルだけいい」とか、「二進数もいるぞ」とか、うちはこれだけに絞ったとか、を発表資料にして持ってきて頂けないでしょうか。よろしくお願い致します。時間を調整したいと思いますので、特にまとまった論点がある方は、私までメール下さい。usui [atmark] cap.or.jp です。よろしくお願い致します。

  • FYI
  • ちなみに私は更に 2 点ほど話したいことがあります。

    1. ケースメソッドの紹介とそれを用いた情報教育の可能性。ケースメソッドとはロースクールやビジネススクール、メディカルスクールの一部で用いられている教育方法です。知識を教える講義形式 (レクチャーメソッド) の授業と違い、学生が自分で考えるように仕向ける仕組みが用意されています。
    2. 小中学校における文章の構造化教育の提案小学校では原稿用紙の使い方を習います。例えば、「題」は 4 マス落し、「段落」は 1 マス落し。シンプルですが、これは文章の構造化です。Web では、「題」や「段落」以外のアイテムが使用可能です。例えば、「見出し」や「引用」、「囲い記事」などです。これらのアイテムだけで原稿を書くと、適切に構造化された、Web に親和性の高い原稿を書くことができます。これはきっと大学や高校で教えることではないでしょう。(HSI 2003 での発表内容です。)

[12B] インターネット計測解析分科会 (MAI)

セッション責任者名: 小林克志

  1. 無線 LAN-PHS 間のバーティカルハンドオーバー実験報告
    森岡仁志 (ISIT)、鶴田亮 (ルート)
    JR九州の鹿児島本線において、Mobile IP を使用した無線 LAN と PHS の間のバーティカルハンドオーバー実験を行った。この実験で得られた測定結果について報告する。
  2. トランスポートの検証を目的としたギガビットネットワークエミュレーションの実装
    小林克志 ((独) 情報通信研究機構)

23:00 〜

[B] 次回 16th ITRC の打合せ

セッション責任者名: 岡村耕二

11 月に予定されている ITRC 韓国の準備 BoF を開催します。

  • 日本各地から韓国会場 (大田) へのアクセス方法の確認
  • 企業の人が参加しやすくするためには?
  • 学生の旅費どうしましょう?
  • その他

2 日目 (2004 年 5 月 27 日 (木))

ITRC 研究会

9:00 〜 11:00

[21A] インターネットを用いた教育革命に関する分科会 (仮題) (ERI)

セッション責任者名: 渡辺健次

  1. DVTS を用いた 3 地点接続による日韓遠隔交流・学習の実践と評価
    藤木卓 (長崎大学)
    DVTS の 3 地点接続により今年 2 月に実施した、中学校間での日韓遠隔交流・学習の実践とその評価について報告する。内容としては、3 地点のシステム構成から、授業の構成、ネットワーク負荷と関連させた画質の評価および教育的な評価等についてである。
  2. 次の大学における情報処理教育システムはどうあるべきか?
    渡辺健次 (佐賀大学)
    教科情報などで、初等中等学校段階で情報を学んだ学生が、まもなく大学に入学する。そのような時代に向けて、次の、大学の情報処理教育用計算機システムはどうあるべきかということについて、意見を交換したい。

[21B] 地域ネットワーク活動分科会 (RNA)

セッション責任者名: 中川郁夫、菊池豊、長田智和

JGN が終わり新たに JGN II が始まりました。これに対応して RIBB の活動も RIBB II として継続したいと思います。今後の研究活動の方向性について議論する BoF に致します。継続して活動をする方、これから新規に考えている方の参加を歓迎します。

  1. はじめに
    菊池豊 (高知工科大学)
  2. JGN II について
    曽根秀昭 (東北大学)
  3. Distix II について
    中川郁夫 (インテックネットコア)
  4. 具体的な実験予定案について
    案をお持ちの方
  5. RIBB II の組織について
    中川郁夫 (インテックネットコア)
  6. フリーディスカッション

11:10 〜 13:00

昼食 (ITRC 運営委員会)

13:00 〜 14:30

[22] W3C 活動紹介 (UAI)

セッション責任者名: 渡辺隆行

  1. W3C 活動紹介
    萩野 達也 (慶應義塾大学環境情報学部、W3C Deputy Director for Asia)
    W3C の紹介 (概要、各種活動内容)、W3C 会員のメリット、Semantic Web の概要 (枠組み、どのような技術や仕様があるか、今何ができるのか) などをお話します。

14:30 〜 14:50

休憩

[23A] Semantic Webは Web アクセシビリティをどう変えうるか (UAI)

セッション責任者名: 渡辺隆行

  1. Semantec Web は Web アクセシビリティをどう変えうるか
    萩野 達也 (慶應義塾大学環境情報学部、W3C Deputy Director for Asia)
    Webのアクセシビリティ向上に関連しそうな Semantic Web の技術 (RDF, Ontology) の紹介と、Device Independence (CC/PP) の紹介
  2. EARL の概要と、これを利用した web アクセシビリティ関連の活動
    渡辺隆行 (東京女子大学)
    W3C/WAI の Evaluation and Repair Tools WG が策定している EARL (Evaluation and Report Language) の概要と、これを利用した Web アクセシビリティ関連の活動について紹介する。
  3. 脚注、解説のメタデータ化
    梅垣 まさひろ (日本障害者協議会)
    メタデータを活用してウェブのアクセシビリティを高める新しい技術の動向について報告する。
  4. アクセシビリティの支援ツール開発で問題となるHTMLのセマンティクス
    湊 規生 (ソシオメディア (株))
    ウェブアクセシビリティツールを開発する上で問題となる HTML のセマンティックスについて紹介する。

[23B] 次世代ネットワーク構築のための基盤技術研究分科会 (NGN)

セッション責任者名: 大崎 博之 (大阪大学)

  1. Cache Replacement Algorithm for P2P Media Streaming
    Masahiro Sasabe (Osaka University)
  2. AIMD を用いた IP-VPN 間公平性制御機構
    本田 治 (大阪大学)
  3. 高品位マルチキャスト放送システム
    地引 昌弘 (NEC システムプラットフォーム研究所)

16:40 〜 18:10

[24A] 医療とネットワーク (JAMINA)

セッション責任者: 主査: 水島 洋、副主査: 辰巳 治之

  1. 諸外国における医療ネットワークの動向と、ゲノム情報の健康・医療への利用
    水島 洋 (国立がんセンター研究所)
  2. 12 誘導心電図テレモニタ
    魏 大名 (会津大学)
  3. やまぐち健康福祉ネットワーク −運用実験から地域の情報基盤へ
    井上裕二 (山口大学)
  4. リアルタイム処理を活かす情報システムとネットワーク
    秋山昌範 (国立国際医療センター)
  5. 医学界における医学病克服の為に −高度情報化における形而上学的諸問題の解明−
    辰巳治之 (札幌医科大学)

[24B] 遠隔講義に適した映像伝送方式 (DL)

セッション責任者名: 美濃導彦

発表の順番、題名、発表者は変更になる場合があります。

  1. IEEE1394 カメラを用いた高精細映像伝送の実装方式
    中村素典 (京都大学学術情報メディアセンター)
  2. 高精細映像と NTSC 映像を併用した遠隔講義
    波部斉 (京都大学大学院工学研究科電子工学専攻)
  3. 講義状況とネットワーク帯域に適応する講義映像伝送方式
    森村吉貴 (京都大学大学院情報学研究科知能情報学専攻)

18:20 〜 20:00

夕食

20:00 〜 21:30

[25A] 情報流通基盤の整備と実践 (INI)

セッション責任者名: 曽根秀昭、菅野浩徳

  1. 地域沿岸情報システムに関する調査研究会報告
    錦部政朋 (東北総合通信局)
    東北総合通信局では、平成 15 年 6 月から「地域沿岸情報システムに関する調査研究会 (座長: 柴田義孝 岩手県立大学教授)」を開催し、アワビ等の密漁監視や非常災害時における一斉通報機能等を有する地域沿岸情報システムの実用化に向けて検討を行ってきた。この調査研究会の概要及び成果について報告する。
  2. 東北における IT ベンチャー集積地向け情報通信ユビキタス環境モデルに関する調査研究会報告
    錦部政朋 (東北総合通信局)
    東北総合通信局では、企業活動におけるユビキタスな情報通信環境について検討するため、「東北における IT ベンチャー集積地向け情報通信ユビキタス環境モデルに関する調査研究会」を設置し、平成 14 年 2 月から 1 ヵ年にわたり調査研究を実施した。その中では、個人・企業のモニター 400 名の参加を得て、仙台駅東口地区 (仙台 IT アベニュー) において実証実験 (MASAMUNE・trial) を実施し、技術的な課題等の検討を行い、ユビキタス環境の構築に向けた提言を行っている。この調査研究会の概要及び成果について報告する。
  3. キャンパス間周回 VLAN を用いた動画像伝送実験
    林優一 (TRIX/ 東北大学情報シナジーセンター)
    東北大学学内ネットワーク TAINS において、TAINS で接続される複数のキャンパス間をぐるっと周回する VLAN を設定した。この VLAN を用いた動画像伝送実験について報告する。

[25B] 大学情報ポータル BoF

セッション責任者名: 梶田将司

  1. 大学情報ポータルとは?
    梶田将司 (名古屋大学情報連携基盤センター)
    北米の大学を中心に構築が進んでいる大学情報ポータルは、単なる情報集積ポイントではなく、大学における教育・研究を支える様々なアプリケーションシステムを開発するためのプラットフォームとして認識されつつあります。現在は、大学情報ポータルを構築するためのフレームワーク開発、ユーザ認証・ユーザ識別・セキュリティ管理機構などのミドルウェア開発、教育用アプリケーション、研究活動支援アプリケーション開発など、オープンソースベースの取り組みが大学間連携のもとで盛んになっています。この潮流をきちんとウオッチしフォローすることは、大学における情報基盤整備の観点からだけでなく、我が国における情報技術活用のためのミドルウェア・アプリケーション開発の観点からも、重要であると思われます。今回の BOF は、そのきっかけになればと思っております。

    • 北米の動向
      • uPortal (www.ja-sig.org)
      • SAKAI (www.sakaiproject.org)
      • Internet2 Middleware, Middleware Architecture Committee for Education (http://middleware.internet2.edu/MACE/)
    • 日本の現状 (名古屋大学を例に)
  2. 大学におけるミドルウェア・アプリケーションの今後 (ディスカッション)

21:30 〜 23:00

[26A] Human.Society@Internet 2005 開催に関する BOF

セッション責任者名: 一井信吾

インターネットの技術と社会的なインパクトについて総合的に議論する国際会議 Human.Society@Internet が ITRC 主催により来年 7 月東京で開催されます。既に実行部隊は JAMINA 穴水さんを中心に立ち上がっていますが、ITRC が一丸となって取り組むことが期待されています。この BOF をきっかけに多くの方々のご協力を頂ければと思います。

[26B] IPv6 促進分科会 (V6P)

セッション責任者名: 藤川賢治

  1. アドレス変換によるモバイルネットワークの実現
    藤田貴大、西村浩二、相原玲二 (広島大学)
    ネットワーク単位での移動透過性を保証するプロトコルとして、Mobile IP を元にした NEMO などのプロトコルが提案されているが、パケットサイズの増加や経路の冗長化など、ベースとなっている Mobile IP の問題を拡大して引き継いでいる。本発表では、Mobile IP の問題を解消するために我々が設計した移動透過性ネットワークアーキテクチャ MAT (Mobile IP Address Translation) を、ネットワークの移動へ適用した MAT-MONET (MAT-Mobile Network) を紹介し、IPv6 の動作について述べる。
  2. TCP マルチホームオプションの実装と SOCKS サーバへの応用
    藤川 賢治、松本 存史、小塚 真啓、岡部 寿男 (京都大学)
    複数の上流回線を用いて耐障害性のある通信を実現するマルホーミングをトランスポート層で実現する TCP マルチホームオプションを提案し実装した。TCP マルチホームオプションは IPv4/IPv6 の両方に対応し、一つの TCP コネクションで両方の上流を利用することができる。今回 TCP マルチホームオプションを SOCKS サーバに応用することで、端末が TCP マルチホームオプションに直接対応していなくとも、SOCKS サーバを経由することでマルチホームの恩恵を受けることができるようになった。
  3. 公開鍵暗号による電子署名を用いた公衆無線インターネットアクセス方式の提案
    黄 穎、中村素典、岡部寿男(京都大学)
    公衆無線ネットワークでは様々な利用が実用できた半面、盗聴、改ざん、なりすまし、否認など多くのリスクが多く存在する。従来の公衆無線インターネットでは、VPN を利用していたが、経路の煩雑化やパケットのオーバーヘッドなどの問題がある。また、接続先の基地局 (Forigen Security Gateway) 側に管理情報も大になってしまう。セキュアな通信を保証し、かつ基地局 (FSG) の管理コストをほぼゼロにするために、本研究では IPsec の拡張として公開鍵暗号方式による電子署名を利用して、セキュアなネットワークを提案する。
  4. Hop-by-Hop Address Assignment and Source Address Based Routing for IPv6 End-to-End Multihoming
    大平 健司、小塚 真啓、小山 洋一、藤川 賢治、岡部 寿男(京都大学)
    本発表では、Hop-by-Hopな アドレス自動割当プロトコルを提案する。また、このプロトコルと Source Address Based Routing (SABR) を組み合わせることにより、IPv6 エンドツーエンドマルチホームを実施する際に、サイト内の各ルータが持つ経路表の大きさを抑えられることを述べる。

3 日目 (2004 年 5 月 28 日 (金))

9:00 〜 11:00

[31A] インターネット放送協会 (IHK)

セッション責任者名: 太田昌孝

  1. インターネットを用いた地上波放送の遠隔録画、再生システム
    真野浩 (ルート株式会社)
    昨年より、インターネット経由で TV 放送の録画、再生が行なえる家庭用 HDD 録画装置が市販されています。また、本年同様の機能をもつ TV 受信装置なども家電メーカーより発されました。これらの機器は、TV 放送の私的利用の範囲での録画、再生ををインターネット経由で行なうものです。これらの機器を用いて、遠隔地の TV 放送をインターネット経由で録画、再生するときの品質や方法、また各種法令との整合性などについての検証について、解説します。
  2. (仮題) 長野県での地上波放送のインターネットへの再送信の現状と課題
    佐藤千明 (長野県共同電算株式会社)、平宮康広 (信州大学)
    長野県内には地上波 TV 放送の難視聴地域があり、その解消に向けて平成 15 年度の総務省補助事業適用を受けて、IP 放送実証実験を行った。村の有線放送電話の ADSL 回線上で、県内民放ローカル 4 局の番組を、専用 STB に対して IP マルチキャスト、WindowsMedia 形式、480X480X30f、最大 1.3Mbps で配信した。この間の民放や所管官庁との交渉経過を通して、事業化に必要な課題を整理し、今後の展開方法を議論したい。
  3. その他

11:10 〜 11:40

クロージング

問い合せ先

PC

  • 藤川和利 (奈良先端科学技術大学)
  • 梶田将司 (名古屋大学)

LA

  • 樋地正浩 (株式会社日立ソリューションズ)
  • 菅野浩徳 (仙台電波工業高等専門学校)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet15 agenda

日程

  • 2004 年 5 月 26 日 (水) 〜 5 月 28 日 (金)

会場

  • 福島県郡山市磐梯熱海温泉 青稜山倶楽部
  • 〒963-1309 福島県郡山市熱海町五丁目 18 番地

主催

共催

協賛団体

テーマ

  • インターネット全般

参加費

事前割引申込みとして、振込み形式の支払を行います。なお、この料金は一般料金 (2 泊 3 日) で、学生は半額となります。

  • 事前割引申込み:
    • 対象: 5 月 14 日 (金) までに振込みをされた方
    • 支払方法: 振込形式
    • 参加費: ¥30,000
  • 通常申込み:
    • 対象: 5 月 15 日 (土) 以降研究会当日までに申込みをされた方
    • 支払方法: 当日会場内受付にて現金でお支払下さい。
    • 参加費: ¥35,000

補足事項

  • 共催研究会参加 (初日のみ参加) の方:
    • 共催研究会参加の方も参加申込みを行ってください。
    • 共催研究会は懇親会前までのプログラムとなっております。
    • 共催研究会のみの参加の方は、参加費を無料とさせていただいております。
    • 宿泊が必要な方は、ご用意いたしますので、参加申込みの際にお申込み下さい。

参加申込み

参加申込みは終了いたしました。定員 (100名) が超えますと、宿泊をお受けできないこともございますので、早めにお申込みをお願いいたします。

スケジュール

  • 4 月 9 日 (金) セッション枠〆切 (下記参照)
    • セッション枠は基本的に分科会単位で割り当てます。
    • セッション枠の使い方はセッション責任者にお任せします。
    • 希望する枠が重複する場合は変更をお願いすることがあります。
  • 4 月 23 日 (金) 研究発表申込み〆切 (下記参照)
  • 4 月 26 日 (月) プログラム発表・参加申込み受付開始
    • セッション枠と発表者がほぼ確定します。
    • http://www.itrc.net にて参加を受け付けます。
  • 5 月 11 日 (火) 事前参加申込み〆切
  • 5 月 14 日 (金) 事前申し込み振込み〆切
  • 5 月 20 日 (木) 参加申し込み最終〆切

プログラム

詳細は ITRC meet15 プログラムのページをご参照ください。

1 日目 (2004 年 5 月 26 日 (水)) QAI/IA/IRC 研究会・ITRC 研究会

  • 10:00 〜 10:30 オープニング
  • 10:30 〜 12:00 研究発表
  • 12:00 〜 13:30 昼食
  • 13:30 〜 14:30 研究発表
  • 14:30 〜 15:00 休憩
  • 15:00 〜 15:45 招待講演
  • 15:45 〜 16:00 休憩
  • 16:00 〜 18:00 パネルディスカッション
  • 18:30 〜 20:00 夕食
  • 20:00 〜 21:30 [11A] ユビキタス研究の最先端 / [11B] 空
  • 21:30 〜 23:00 [12A] 一般情報処理教育 BOF (ERI 分科会) / [12B] インターネット計測解析分科会 (MAI)
  • 21:30 〜 23:00 [A] 空 / [B] 次回 16th ITRC の打合せ

2 日目 (2004 年 5 月 27 日 (木)) ITRC 研究会

  • 9:00 〜 11:00 [21A] インターネットを活用した教育実践 (仮題) (ERI 分科会) / [21B] 地域ネットワーク活動分科会 (RNA)
  • 11:10 〜 13:00 昼食 (ITRC 運営委員会)
  • 13:00 〜 14:30 [22] W3C (UAI)
  • 14:30 〜 14:50 休憩
  • 14:50 〜 16:20 [23A] 高齢者・障害者のインターネット利用分科会 (UAI) / [23B] 次世代ネットワーク構築のための基盤技術研究分科会 (NGN)
  • 16:20 〜 16:40 休憩
  • 16:40 〜 18:10 [24B] 医療情報ネットワーク相互接続分科会 (JAMINA) / [24B] マルチメディアネットワークを利用した遠隔教育分科会 (DL)
  • 18:20 〜 20:00 夕食
  • 20:00 〜 21:30 [25A] 情報流通分科会 (INI) / [25B] 大学情報ポータル BoF
  • 21:30 〜 23:00 [26A] HS@I2005 BOF / [26B] IPv6 促進分科会 (V6P)

3 日目 (2004 年 5 月 28 日 (金)) ITRC 研究会

  • 9:00 〜 11:00 [31A] インターネット放送協会 (IHK) / [31B] 空
  • 11:10 〜 11:40 クロージング

問合せ先

PC

  • 藤川和利 (奈良先端科学技術大学)
  • 梶田将司 (名古屋大学)

LA

  • 樋地正浩 (株式会社日立ソリューションズ)
  • 菅野浩徳 (仙台電波工業高等専門学校)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet14 report

開催報告

2003 年 11 月 5 日 (水) 〜 11 月 7 日 (金)、第 14 回 ITRC 研究会が以下のように高知で開かれました。今回は、日本ソフトウェア科学会 インターネットテクノロジワークシプ 2003 (JSSSTWIT 2003) 共催ということもあり、終日多くの研究者にご参加頂きました。研究発表では、Multi-Home の一手法の提案、LINAforIPv6 である LIN6 の紹介、医療現場でのデータ権利やネットワーク利用の重要性と現状、今後の展望、P2P トラフィックの問題、QoS 保証の必要性、長距離高速通信に関する技術、非情報系の学生に対する情報教育や、日韓での教育交流、中国語のデータベースの現状と課題、遠隔操作プロジェクトや LIVE!UNIVERSE の活動報告、モバイル IP による香港の地下鉄への接続実験に関する発表、RING on RIBBの実験に関する招待講演と研究発表、JGNIPv6 のネットワーク情報収集、ルータ輻輳制御方式に関する報告、高性能な伝送を行うための TCP 性能計測、Virtual Lab の現状報告と新サービスについて、マルチメディアコンテンツの遅延を解消する方法等が発表され、BOF 形式のセッションとなっていたため、どのセッションも活発な質疑応答が行われました。研究会の合間では、懇親会やバーベキューなどもあり、終始和やかな雰囲気の研究会となりました。

より詳しい情報

meet14 program

ITRC meet14 プログラムの詳細です。

1 日目 (2003 年 11 月 26 日 (水))

WIT/ITRC 共催研究会

12:30 〜 12:45

オープニング

12:45 〜 14:15

研究発表 (3)

14:15 〜 14:30

休憩

14:30 〜 15:40

研究発表 (3)

15:40 〜 15:55

休憩

15:55 〜 17:25

研究発表 (3)

17:45 〜 20:00

懇親会

20:00 〜 22:00

[11] V6P

  1. IPv6 Address Assignment and Route Selection for End-to-End Multihoming
    Kenji Ohira (Kyoto University)
  2. LIN6 概要
    國司光宣 (慶應義塾大学)

2 日目 (2003 年 11 月 6 日 (木))

ITRC 研究会

9:00 〜 11:00

[21] JAMINA

JAMINA セッション
野川裕記 (大阪大学サイバーメディアセンター)

  1. マイクロソフトの医療情報への取り組み −InfoPathと XML について−
    大久保 順一 (マイクロソフト株式会社)
  2. 医療分野における電子タグ利用—海外の状況から
    三谷 博明 (特定非営利活動法人 日本インターネット医療協議会)
  3. 無線 LAN の公共利用における問題と課題 −医療系への応用を考えて−
    前田 幸範 (株式会社 スプライト)
  4. 医療系における情報化と戦略的防衛医療構想 −健康サービス産業創造へのチャレンジ−
    辰巳 治之 (札幌医科大学大学院医学研究科)

11:10 〜 13:00

昼食 (ITRC 幹事会)

13:00 〜 14:30

[22] NGN

次世代ネットワーク構築のための基盤技術
村瀬 勉 (NEC、NECラボラトリーズ ネットワーキング研究所)

  1. P2P ファイル共有ネットワークの現状
    亀井聡、森達哉、大井恵太、木村卓巳 (NTT サービスインテグレーション基盤研究所)
    現在のネットワークにおける実 P2P トラヒックを見積ることはネットワークの運用や設計上重要な課題であり、ネットワークレイヤでの分析は既に数多く成されている。しかし、ネットワークレイヤでの測定には TCP ポート番号を隠蔽したアプリケーションの存在や、測定自体をスケールさせることの困難性等がつきまとう。また、P2P の特徴的な機能であるネットワークレイヤから独立して大規模に存在するアプリケーションレイヤでのオーバーレイネットワークに対して、ネットワークレイヤでの測定はその一リンクを測定することに過ぎない。このため、ネットワークレイヤの測定のみで P2P アプリケーションの全貌を明らかにすることは難しい。そこで、本稿では特に影響の大きいファイル共有型 P2P アプリケーションがネットワークに及ぼす影響を評価する手法として、アプリケーションレイヤ測定とネットワークレイヤ測定を組合せたマルチレイヤ測定法を提案し、提案法を用いて国内で広くユーザを獲得している Winny と、プロトコルが広く公開されていて P2P レイヤ上での測定が容易な Gnutella への適用例を示す。また、サーバ依存型 P2P アプリケーションである WinMX も加えてアプリケーションレイヤでの測定を実施し、これらの結果から、P2P ファイル共有アプリケーションの規模、流通コンテンツの現状を俯瞰し、これらの結果を踏まえて現在起きている問題点及び、近い将来に起こると考えられる課題を整理し、これら課題への対応策について提言する。
  2. フロー単位の高スループットを実現するバッファ制御機構
    戸出英樹、南勝也、村上孝三 (大阪大学大学院情報科学研究科情報ネットワーク学専攻)
    近年インターネットではマルチメディアトラヒックが増加し、クラス優先度制御を実現するルータが普及しつつある。今後、インターネットではリアルタイム性をもったトラヒックの急増が予想されることから、高品質通信を実現するためには、高速に動作し、かつフロー毎の優先度制御機構を有するルータを実装する必要がある。そこで本研究では、フローを管理する出力バッファ制御機構を提案する。提案方式では、フロー毎に最低限使用可能なバッファ量の配分、バッファ輻輳状態に陥った場合における Pushout 機構による廃棄制御、バッファからのパケット送出スケジューリングにおける帯域配分法の 3 機構を連携させることにより、バッファ高負荷時においてもクラスに見合ったサービスを提供可能な、高度な QoS 保証の実現を目指す。本研究では、計算機シミュレーションとハードウェア実装による評価を行い、本バッファ制御方式の有効性、高速性を示している。
  3. 長距離高速通信のためのトランスポート技術の比較
    鶴 正人、熊副 和美、堀 良影、尾家 祐二 (九州工業大学)
    広域 IP 網、LAN 、さらに端末の通信能力の大容量化を背景に、Grid に代表されるような長距離高速通信への要求が高まっているが、現状の標準的 TCP は長距離高速通信に向かないことが知られており、その効率的実現のための研究開発が活発化している。本稿では、標準的な TCP、TCP のウインド制御の AIMD アルゴリズムに改良を加えた HSTCP や Scalable TCP、そして UDP 上に (従来の TCP の枠にとらわれずに) 信頼性のあるデータ転送プロトコルを実装した SABUL などを、JGN 上のテストベッドで比較評価した結果を報告する。並列コネクションの効果、UDP トラフィックの割り込みに対する挙動、受信側 OS (主に ACK の返し方) による違い、等、従来の長距離高速通信の実験ではあまり報告されていない、より実運用に近い視点の結果も紹介する。

14:30 〜 14:45

[23] ERI

インターネットの教育への応用
渡辺健次 (佐賀大学)

  1. 非情報系学生に対する情報教育の問題
    臼井義比古 ((有) 環境システム研究所)
    例えばインターネットをどう教えるか。インターネットが広がり出したときは確かにその使い方は珍しかった。しかし、未だにクリックの仕方を教えるような授業をしている授業があるのには閉口する。曰く、「インターネットでは世界中の情報が瞬時に検索できます。」なるほど、しかしそれは本当に大学の授業か? 例えばスケーラビリティへの配慮の必要性はインターネットの特徴で、これについて議論することは、非情報系の学生にとっては考え方の視野を広げるという意味で重要だと思う。そういう授業は出来ないだろうか。チェーンメール禁止というルールも例えば itrc-announce 342 を見てもわかるように大分風化しているように思われる。しかし授業では教えていたりする。RFC もそのままだ…。今回は日頃感じている不満や違和感の説明をして問題提起としたい。
  2. LIVE!UNIVERSE の活動報告
    中山雅哉 (東京大学)
    2002 年度からの LIVE! UNIVERSE の活動 (LE2002a, LE2002, LL2002, LE2003a など) の総括と、間近に迫った LE2003 を含めた今後の活動予定を報告する。
  3. DVTS を利用した日韓遠隔交流
    藤木 卓 (長崎大学)
    来年 1 月から 2 月実施予定の、DVTS を用いた日韓遠隔交流の研究計画の概要について報告する。
  4. 工業高校における IPv6 を用いた遠隔操作プロジェクトについて
    渡辺健次 (佐賀大学)
    平成 13 年度から、佐賀大学、NetCom さが推進協議会、佐賀県内の 3 高等学校 (有田工業高等学校、多久高等学校、佐賀工業高等学校) が共同で、IPv6 による遠隔操作プロジェクトに取り組んできた。このプロジェクトでは、高等学校生徒が主体的に、IPv6 を用いての遠隔ロボット操作などに取り組み、実施した。今年度より、佐賀県内の高校を新たに 4 校 (塩田工業高等学校、唐津工業高等学校、鳥栖工業高等学校、北陵高等学校)、さらに広島大学、広島大学附属福山中・高等学校、および広島市立大学、広島工業高等学校も加え、プロジェクトを実施している。本発表では、これまでの取り組みと、今後の展開について述べ、議論を行う。
  5. 中国語音声教育データベースシステム
    武田 紀子、湯山 トミ子、沈暁文、土屋肇枝、余瀾、根岸宗一郎、虻川誉之 (成蹊大学)
    中国語習得の要望と期待が増大してきている。その中で、より効果的な音声教育の実現、学習者の支援を目指して、国内外初の大規模中国語音声教育データベースシステムを開発し、Web 上で公開している。本データベースシステムの大量の音声付語彙データ、多種多量の検索機能、発音の声調波形の表示機能は、基礎学習から、専門教育、学究研究と幅広い目的に対応できる。なお、この画期的なシステムは平成 14 年度私立大学情報教育協会情報教育研究会奨励賞を受賞している。

16:15 〜 16:30

[24] INI

情報流通基盤整備 BoF
菅野浩徳 (仙台電波工業高等専門学校)
(RIBB プロジェクトを中心として当実験プロジェクトを発展させたいので、関係する皆様ぜひご出席下さい。)

  1. モバイル IP による地下鉄への接続
    真野浩 (ルート株式会社)
    無線 LAN とモバイル IP を用いた、列車移動体通信の実験と導入について発表する。
  2. 招待講演「RIBB における ring サーバ実験への取組み」
    八代一浩 (山梨県立女子短期大学)
    RIBB 参加組織間での ring サーバを用いた実験の進行について紹介する。これまでに実施したアンケートの結果や研究の進捗状況などから、現在起きている問題点及び、近い将来に起こると考えられる課題を整理し、これら課題への対応策 (今後開発の必要な技術、研究体制など) について提言する。
  3. ring/RIBB 実験システムの提案
    菅野浩徳 (仙台電波高専)、曽根秀昭 (東北大学)
    ring サーバのような広域分散型 FTP サーバ群におけるコンテンツ配送の仕組みをより効率的にし、運用管理の容易なシステムの構築について提案する。

18:00 〜 20:00

夕食

20:00 〜 22:00

[25A] IHK

インターネット放送協会
太田昌孝 (東京工業大学)

[25B] MAI

インターネット計測 BoF
小林克志 (通信総合研究所)

  1. 広帯域・高遅延ネットワークでの TCP 性能計測
    平原 正樹 (通信総合研究所)
    インターネット接続が広帯域になってきたが、光の速度は一定であるため、遠く離れた 2 点間の TCP 通信で、その帯域を生かすだけの速度を得ることは難しい。High Bandwidth-Delay Product Network での問題として知られている。これに取り組むために、ツールやTCPの変更などが提案されていて、この発表では、これらをテストベッドで、そして実際のネットワークで使用した実験の報告を行う。
  2. ルータの情報付加によるボトルネックの発見と輻輳制御方式 (その2)
    小林 克志 (通信総合研究所)
    第 12 回研究会で発表した本提案について、シミュレーションによる TCP 適用時の性能評価、モバイル環境下での有用性、およびマルチキャスト輻輳制御への適用について議論する。
  3. JGN IPv6 ネットワークモニタリング: 現状の問題点と今後の課題
    小出 和秀 (東北大学)
    全国規模での JGN-IPv6 ネットワークのモニタリングは、東北大学および Cyber Solutions Inc., が共同で開発した CpMonitor システムによって今年度 4 月から開始している。ここまでの成果を公開するとともに、全国規模でのモニタリングに際して見えてきた、システム運用上の問題点を指摘し考察する。また、取得する情報の多角化を目指して開発を推進しているマップ情報、およびセキュリティ情報の取得について、開発の概要を紹介する。

3 日目 (2003 年 11 月 7 日 (金))

ITRC 研究会

9:00 〜 11:00

[31A] DL

マルチメディアネットワークを利用した遠隔教育分科会
美濃導彦 (京都大学)

  1. Lossy なネットワーク上での遅延に敏感なアプリケーションのための Path Diversity と FEC に利用による品質向上
    川西智也 (京都大学)

[31B] Virtual Lab.BoF

Virtual Lab.BoF
後藤幸功 (九州大学)

  1. 九州大学の近況
    佐々木崇光 (九州大学)
  2. VL Kyushu Univ. Update & DVPN Service
    加島伸悟 (九州大学)
  3. VL における岩手県立大学の現状と今後
    市澤浩史、高見澤信弘
  4. VL における岩手県立大学の現状と今後 (その2)
    高見澤信弘、市澤浩史 (岩手県立大学)

11:10 〜 11:40

クロージング

問い合せ先

PC

  • 樋地正浩 ((株) 日立東日本ソリューションズ)
  • 菅野浩徳 (仙台電波工業高等専門学校)

LA

  • 菊池 豊 (高知工科大学)
  • 小林克志 ((独) 通信総合研究所)
  • 中山雅哉 (東京大学)
  • 松井博也 ((株) CSK)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet14 agenda

日程

  • 2003 年 11 月 5 日 (水) 〜 11 月 7 日 (金)

会場

  • グリーンピア土佐横浪
  • 〒785-0165 高知県須崎市浦ノ内出見字光松 71189
  • TEL: 0889-49-0141

主催

共催

テーマ

  • インターネット全般

参加費

今回の研究会より、事前割引申込みとして、振込み形式の支払を開始いたします。なお、この料金は一般料金 (2 泊 3 日) で、学生は半額となります。

  • 事前割引申込み:
    • 対象: 10 月 27 日 (月) までに振込みをされた方
    • 支払方法: 振込形式
    • 参加費: ¥30,000
  • 通常申込み:
    • 対象: 10 月 28 日 (火) 以降研究会当日までに申込みをされた方
    • 支払方法: 当日会場内受付にて現金でお支払下さい。
    • 参加費: ¥35,000

補足事項

  • 共催研究会参加 (初日のみ参加) の方:
    • 共催研究会参加の方も参加申込みを行ってください。
    • 共催研究会は懇親会前までのプログラムとなっております。
    • 共催研究会のみの参加の方は、参加費を無料とさせていただいております。
    • 宿泊が必要な方は、ご用意いたしますので、参加申込みの際にお申込み下さい。

参加申込み

参加申込みは終了いたしました。ご不明な点および、修正等は、下記問合せ先にご連絡下さい。

スケジュール

  • 8 月 29 日 (金) セッション枠〆切 (下記参照)
    • セッション枠は基本的に部会単位で割り当てます。
    • セッション枠の使い方はセッション責任者にお任せします。
    • 単一セッションを希望する場合、A, B 二つを同時に申し込んでください。例: 21A, B のような形です。
    • 希望する枠が重複する場合は変更をお願いすることがあります。
    • セッション枠希望締め切りまでに枠の希望を出さなかった場合は、PC が部会に枠に割り当てます。
    • 割当てられた枠が不都合な部会は、チェア同士で枠を交換するなりの相談をして、結論のみを PC にお知らせください。

プログラム

詳細は ITRC meet14 プログラムのページをご参照ください。

1 日目 (2003 年 11 月 5 日 (水)) WIT/ITRC 研究会

  • 12:30 〜 12:45 開会の挨拶
  • 12:45 〜 14:15 研究発表 (3 件)
  • 14:15 〜 14:30 休憩
  • 14:30 〜 15:40 研究発表 (3 件)
  • 15:40 〜 15:55 休憩
  • 15:55 〜 17:25 研究発表 (3 件)
  • 17:45 〜 20:00 懇親会
  • 20:00 〜 22:00 [11] V6P

2 日目 (2003 年 11 月 6 日 (木)) ITRC 研究会

  • 9:00 〜 11:00 [21] JAMINA
  • 11:10 〜 13:00 昼食 (ITRC 幹事会)
  • 13:00 〜 14:30 [22] NGN
  • 14:30 〜 14:45 休憩
  • 14:45 〜 16:15 [23] ERI
  • 16:15 〜 16:30 休憩
  • 16:30 〜 18:00 [24A] INI
  • 18:00 〜 20:00 夕食
  • 20:00 〜 22:00 [25A] IHK / [25B] MAI

3 日目 (2003 年 11 月 7 日 (金)) ITRC 研究会

  • 9:00 〜 11:00 [31A] DL / [31B] Virtual Lab.BoF
  • 11:10 〜 11:40 閉会

問合せ先

PC

  • 樋地正浩 ((株) 日立東日本ソリューションズ)
  • 菅野浩徳 (仙台電波工業高等専門学校)

LA

  • 菊池 豊 (高知工科大学)
  • 小林克志 ((独) 通信総合研究所)
  • 中山雅哉 (東京大学)
  • 松井博也 ((株) CSK)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。

meet13 report

開催報告

2003 年 5 月 21 日 (水) 〜 5 月 24 日 (金)、第 13 回 ITRC 総会・研究会が京都で開かれました。今回は、情報処理学会 高品質インターネット研究会 (QAI)・電子情報通信学会インターネットアーキテクチャ研究会 (IA)・電子情報通信学会 インターネット時限研究会 (IRC) の 3 研究会との共催で、終日多くの研究者にご参加頂けました。研究発表では、初日の午後からネットワークプロセッサ関連の研究を特集したほか、各分科会のセッション、教育用インターネットに関するセッション、インターネット放送の分科会の発足へ向けた討論などが行われ、活発な論議が繰り返されていました。次回は、11 月に広島で研究会が開催される予定。

より詳しい情報

meet13 program

ITRC meet13 プログラムの詳細です。

1 日目 (2003 年 5 月 21 日 (水))

9:30 〜 18:00

QAI/IA/IRC 共催研究会

18:30 〜 20:00

夕食 (懇親会)

20:00 〜 21:30

[11] JAMINA

チェア: 辰巳治之 (札幌医科大学)
イントロダクション

  1. 医療 VPN 計画
    木内貴弘 (医療ネットワーク委員会委員長、大学病院医療情報ネットワーク研究センター長)
    インターネットプライベートアドレスの一部を医療機関専用に予約することにより、医療機関だけが接続可能な VPN ネットワーク (医療 VPN) を構築する方法を提案した。更に医療 VPN 実現のための第一段階として、全国 42 の国立大学病院を相互接続している UMIN VPN と、全国立病院が専用線で接続されている HOSPNET との間で、VPN による相互接続実験を行った。
  2. eHealth Solution for secure life
    唐川伸幸 (ホームアイランズセキュリティ協議会理事長)
  3. SSS-PC の開発とその応用の可能性
    松本 尚 (国立情報学研究所 情報基盤研究系 SSS-PC プロジェクトチーム)
    近年、コンピュータネットワーク (インターネットや企業内ネットワーク) の規模が拡大し、ネットワーク利用者が急速に増大している。ネットワークの利用方法も年々高度化して、マルチメディアデータがネットワーク上において流通し始めている。携帯電話によるデータ通信の容量もブロードバンド化によって、大幅に増強されつつある。これらの現象に伴い、ネットワークを流れるデータ量が大幅に増大し、多くの人にとってネットワークの重要性が高まっている。このため、ネットワークを介した情報処理の中核となるコンピュータ (サーバマシン) の需要も大幅に増大し、サーバを低コストしかし高性能・高信頼で実現する技術への要求が増大している。このため、1994 年より情報処理振興事業協会等の資金援助を受けてスケーラブルオペレーティングシステム SSS-CORE の研究開発した。SSS-CORE は高いスケーラビリティを有するワークステーションクラスタ向けの高性能オペレーティングシステムである。しかし、ワークステーションを対象としたクラスタ用オペレーティングシステムであるため普及に難があり、オリジナル API を採用していたため他オペレーティングシステム用アプリケーションの移植に手間がかかっていた。このため、SSS-CORE とその開発内で考案実現された MBCF 通信同期機構をベースに、PC クラスタを主対象にした新たな SSS-PC オペレーティングシステムの開発を 2001 年よりスタートした。SSS-PC では、PC による低コストのシステム構築、高可用性、冗長性を使った高信頼性、UNIX とのアプリケーション開発の互換性を、従来の並列処理による処理速度の向上に加えて目標としている。SSS-PC を利用することにより、PC クラスタによる大規模サーバ運用が低コストで可能になる。SOHO では、企業の発展に歩調を合わせて、ノード台数増強によりシステム能力をスケールアップできる。SSS-PC で構築されたサーバはメンテナンスや性能増強のために、システムはもとよりアプリケーションでさえ停止させる必要がない。
  4. 次世代ネットワークの為に
    辰巳治之、戸倉一、明石浩史、大西浩文 (札幌医科大学)、水島洋 (国立がんセンター研究所)、永田宏 (KDDI研究所)、田中博 (東京医科歯科大学)、西陰研治 (北海道総合技術研究所)

[12] V6P

チェア: 藤川 賢治 (京都大学)

  1. >End-to-End マルチホームのためのアドレシングアーキテクチャ
    大平、緒方、松本、藤川、岡部
    家電をインターネットに接続しようという動きが徐々に現れ始めている。このことを考えると各家庭がマルチホームをしたいという要求を出す日も遠くないと思われる。そのような状況においても十分スケールするようなマルチホーム方式として End-to-End マルチホームという方式が提唱されている。本発表では End-to-End マルチホーム方式について概説した上で、この End-to-End マルチホーム方式を効率よく実現するためには IP アドレス体系はいかにあるべきかを述べる。
  2. End-to-End マルチホーム対応 TCP の設計と開発
    松本 存史、藤川 賢治、 岡部 寿男
    従来のルーター間の経路制御プロトコルによって実現されてきたマルチホーム技術はいくつかの大きな問題を抱えており、この手法が IPv6 にそのまま適用できるとは考えにくい。そこで、大平らによって提案されているアドレシングアーテキクチャに基づいた End-to-End マルチホームと呼ばれる 2 端末間でのインタラクションによって実現するマルチホームが今後一般的になってくることが期待される。本研究ではこの複数のアドレスを持つホスト同士がマルチホーム環境を活かした通信を行なうための仕組みをトランスポート層で提供することを目的とする。また同様の機能を提供するものとして、同じくトランスポート層でマルチホームに対応した通信を行なう SCTP と、アプリケーション層でマルチホームに対応した通信を行なうためのフレームワークを提供する LIN6 AggressiveAPI との比較を行なう。
  3. JGN IPv6 ネットワークモニタリング環境について
    齋藤武夫 (株式会社サイバー・ソリューションズ)
    現在構築中の JGN IPv6 ネットワーク・パッシブモニタリング環境について、その構成と現在稼動中のービス、今後の予定などについて紹介させていただきます。

2 日目 (2003 年 5 月 21 日 (木))

9:00 〜11:10

[21] E-Learning

チェア: 松井 (CSK)
3 名の発表者を迎え、本格的な活用が始まる「コース管理システム」を中心とした Web ベースの教育環境にスポットを当てました。最初の発表は、名古屋大学に Web-CT を導入された梶田助教授から、今までの苦労話と今後の展望について発表して頂きます。2 番目は、いよいよ日本上陸の「ブラックボード・システム」の紹介をブラックボードジャパンの井上様より行って頂きます。そして最後に「Web-CT」をユーザの活用事例を交えながら、CSK の岩澤様より、発表して頂きます。活発な意見交換をお願いします。

  1. 大学教育とコース管理システム
    梶田 将司 (名古屋大学情報連携基盤センター助教授)
    現在、我が国に限らず世界各国における高等教育は、グローバル化の進展という新たな事態に際し、国際的な水準を視野に入れつつ、教育活動の質的な向上が求められている。その一方で、工業社会から知識社会への転換が急速に進んでおり、ビジネススクールやロースクールなどにおける高度職業人の養成や地域市民を対象とした生涯学習機能の提供も現在の高等教育機関には求められている。このような流れ中、北米では WebCT や Blackboard のようないわゆる「コース管理システム (Course Management System; CMS) 」の導入が急速に進んでおり、約 75% の大学が何らかのコース管理システムを全学的に導入し、約 20% の講義で実際に活用されている (データは 2001 Campus Computing Survey より抜粋。米国での調査結果)。本報告では、WebCT 、Blackboard 、MIT の OKI (Open Knowledge Initiative)、ミシガン大学の CHEF 、ミシガン州立大学の LON-CAPA 、JA-SIG の uPortal の話題を交えながら、コース管理システムの過去・現在・未来について語る。
  2. キャンパス IT 化の現状と Blackboard 社の取組
    井上博樹 (ブラックボードジャパン株式会社 代表取締役)
    1997 年コーネル大学発祥の Blackboard 社は、「インターネットを教育・学習活動の強力なツールにする」というスローガンを掲げ、世界で 2900 の教育機関に導入されています。日本でもその多言語版が 2003 年 4 月時点で既に 20 校程度に導入され、キャンパスポータル構築や、日々の教室における授業支援、予復習の支援、遠隔講義支援等、さまざまな形態で活用されています。今回は、US、欧州、日本における事例を元に、未来のキャンパス像について Blackboard 社の掲げるビジョンや、それを実現するためのアプローチについてご紹介させて頂きます。
  3. 実践段階に入った学校向けeラーニング− WebCT 活用事例から−
    岩澤 亮祐 (株式会社 CSK)
    高等教育機関の情報基盤のひとつとして e ラーニングシステムの導入を行う学校はますます増加し、e ラーニングの実践についても試験的な運用から本格的な活用へとシフトしつつあります。本発表では、高等教育機関向けにご好評をいただいている e ラーニングコース管理システム「WebCT」のユーザによる e ラーニングの活用事例を交えながら、「WebCT」の特徴についてご紹介いたします。

11:10 〜 13:00

昼食 (ITRC 運営委員会あり)

13:00 〜 14:30

UAI

チェア: 渡辺隆行 (東京女子大学)
セッションタイトル「モバイル・ネットワーク機器による障害者支援」
1 番目のテレサポートは、FOMA のテレビ電話を使って視覚障害者の行動支援をしようというプロジェクトです。この計画を始められ御自身でも利用されている長谷川先生にお話いただきます。2 番目のユビキタス・ラジオは、第 7 回ビジネスジャパンオープン JT 賞 (最優秀賞) (http://www.japan-open.com/) を受賞したプロジェクトです。

  1. テレサポート
    1957 年点字情報処理研究発足から外界を触覚で知るテレサポートまで
    ENIAC から 11 年を経た 1957 年に、日本で開発されたパラメトロン素子によるコンピュータが試作されました。その実用テーマに「点訳の自動化」がありました。全盲で私の先輩の尾関育三氏がこれに参加していたことが私に影響を与えました。1973 〜 1974 年に、私は共同研究者と漢字を含む日本語の自動点訳と、点字からの漢字を含む日本語入力実験を行ないました。2001 年 10 月に世界初のテレビ携帯電話、NTT ドホモ P2101V が利用できるようになりましたので、視覚障害者福祉への応用としてテレサポートの実験と普及に着手しました。将来において、富士山など外界の景色を触覚で認知できるテレサポートの実現をするための基礎的体験をしています。http://tron.um.u-tokyo.ac.jp/TRON/EnableWare/TronWare/enableware/27b.html テレサポート NET; http://www5d.biglobe.ne.jp/~sptnet/
  2. ユビキタス・ラジオ
    新聞が、いつでもどこでも読めるように、新聞を音声で、いつでもどこでも聴けるように
    高木治夫 (NPO 法人 日本サスティナブル・コミュニティ・センター (SCCJ) 代表理事)
    ユビキタス・ラジオ −声で聞きたくなる新聞− Web 上の情報 (視覚をベースとした情報) を音声的情報にトランスコーディングし、PDA などのモバイル・インターネット携帯端末を利用して、視覚障害者・高齢者・移動者に、リテラシーフリーで、ニュース・本・観光イベント情報、ライフライン情報などの情報を音声で提供する。

14:30 〜 14:50

休憩

14:50 〜 16:20

[23A] ERI

チェア: 渡辺健次 (佐賀大学)

  1. DVTS と Web-GIS を用いた日韓多地点遠隔交流
    藤木卓 (長崎大学)
    Web-GIS コンテンツによる環境教育を、日韓で DVTS を用いて多地点接続で行うことを構想している。その概要を紹介する。
  2. つないでみたものの?
    中島唯介 (京田辺市教育委員会)
  3. 非情報系学生 (大学) の情報教育
    臼井義比古

[23B]INI

チェア: 曽根秀昭 (東北大学)

  1. サーバとの連携によるルータ装置の高速・高機能化手法
    小口直樹、川崎健、須藤 俊之、児玉武司、鶴岡哲明 (富士通株式会社)
    キャリアや企業のネットワークエッジに位置するルータ装置は、ハードウェアによる高速パケット中継に加え、VPN などの多様なサービスの実現やセキュリティ確保といった制御/サービス機能を取り込むため、サービスの変化に対する柔軟性と機能や規模に応じたスケーラブルなソフトウェア処理性能が求められている。こうした要求に対応するため、ルータ装置において中継機能と制御機能を分離し、制御機能を外部の情報処理機器 (サーバ等の計算機) に配置、両者を連携させながら中継を行うことで、柔軟なサービス対応とコンピューティング性能の確保を実現する汎用的な手法を提案した。本発表ではその実現方法について述べる。
  2. 田中耕一講演会映像中継報告
    菅野浩徳 (仙台電波高専、TRIX)、曽根秀昭 (東北大学、TRIX)、木村行男 (TRIX)
    3 月 19 日東北大学にて電子情報通信学会、電気学会共催による田中耕一氏の講演会が催された。メイン会場である川内記念講堂から、さらに 3 つのサブ会場 (東北大学: 2、東北学院大学: 1) を設け映像中継を行った。本発表では、その中継プロジェクトについての概略、システムの概要、今後の課題などについて述べる。
  3. 映像・音声と資料連動遠隔プレゼン方法についての一検討
    木村行男 (TRIX)
    映像・音声による遠隔コミュニケーションシステムに遠隔資料プレゼンシステムを結合した場合、映像・音声と資料説明のシーンがずれてくる事象が発生することがある。これは、もともと異なるシステムを結合したため、クロック同期がうまくとれないことから発生するものであるが、この対処について検討を行った結果を報告する。

16:20 〜 16:40

休憩

16:40 〜 18:10

[24] 計測 BoF

チェア: 小林 (CRL)

  1. Performance of Genkai / APII Link
    平原正樹 (通信総合研究所)
  2. サーキット場におけるMIPシステムの実験
    稲田文武 (ルート株式会社)

18:20 〜 20:00

夕食

20:00 〜 21:30

[25] 地域間連携 BoF (RNA)

チェア: 中川郁夫 (インテック・ネットコア)

  1. 秋田地域IXの概要と北東北三県連携への道
    佐々木信也 (秋田県工業技術センター)
    秋田県の施策「秋田地域 IX プロジェクト」事業により、純粋な民間企業が運用し、MPLS で構成された地域 IX (DATACOA 社 ATNAP) が稼働を開始して、4 ヶ月が経過した。この地域 IX 等により、H15 年度中には県内全域にわたる低廉かつ高品質なブロードバンドサービスが実現しつつあり、また、既に企業誘致をも成功させてきている。本発表では、この「秋田地域 IX プロジェクト」事業の特徴と、今後進められていくと思われる、青森・岩手・秋田にまたがる北東北三県連携の展望について報告する。
  2. 地域連携ネットワーク協議会の活動について
    加納輝之、石田亨 (財団法人ソフトピアジャパン)
    日本まんなか共和国、中央内陸県連合、GOOD 連合県等と連携し、わが国の基幹通信網の安全確保と国民が快適に利用できるネットワーク環境の実現を検討。また、国内外への発言力を高めるとともに、産業振興・研究開発・福祉・教育・防災など幅広い分野での地域間の連携を密にし、各地域の共存並びに地域振興を図るための地域連携ネットワークのあり方等について協議する。今回の発表では、これまでの活動内容を振り返りながら現状の問題? や今後の課題等について議論する。
  3. 岡山〜隣接県
    小林和真 (倉敷芸術科学大学)
    岡山情報ハイウェイの現状と今年度に計画されている拡張計画、今後の隣接県との接続に対するこころみについて紹介します。
  4. 四国広域分散 IX
    菊池豊 (高知工科大学)
    高知や四国における地域 IX の活動について述べる。その上で、地域IXの課題点と将来展望を考察する。さらに、県単位での IX が充実した後の地域間連携について議論する。
  5. 玄海プロジェクト
    岡村耕二 (九州大学)
    日本福岡と韓国釜山を直接無中継で接続する商用の光ファイバがあるが、玄海プロジェクトではこれを研究ネットワークのリソースとして利用している。現在は APAN (Asia Pacific Advanced Netwrk) NOC を福岡においたことと、玄海プロジェクトが SINET と KOREN (韓国研究ネットワーク) のトランジット運用を開始したことにより、APAN の日韓通信、および SINET の日韓通信は全てこの回線を利用しており、定常的に 100Mbps 程度のトラフィックが流れている。また、この機会によって九州 QGPOP と韓国 KOREN 研究者間でのネットワーク研究のつよいつながりもできた。本発表では、我々玄海プロジェクトがこの日韓光ファイバを研究ネットワークとして利用できるようになったまでの道のり、現在の状況、将来の展望などについて、ネットワーク運用を中心に様々な人間模様も含めて報告する。

21:30 〜 23:00

[26] インターネット放送

チェア: 太田昌孝 (東京工業大学)
インターネット放送について、技術的、制度的、法的可能性と問題点について論じ、場合によっては新たな分科会の発足につなげる。

3 日目 (2003 年 5 月 22 日 (金))

9:00 〜 11:00

[31] NGN

チェア: 大崎 博之 (大阪大学)

  1. 高速転送を可能とする TCP の輻輳制御方式
    長谷川剛、村田正幸 (大阪大学サイバーメディアセンター)
    1 Gbps を越える帯域を持つリンク上で既存のTCP Reno を用いると、その輻輳制御方式が原因で、リンク帯域を十分使えないことがわかっている。それに対して、TCP のウィンドウサイズの増減のアルゴリズムを変更し、高スループットを得ることができる HighSpeed TCP と呼ばれる方式が最近提案されている。しかし、その性能は十分に明らかになっておらず、また従来の TCP Reno コネクションとネットワーク帯域を共有した時の性能、公平性についても考慮されていない。そこで本稿では、まず HighSpeed TCP の基本的な性能を数学的解析およびシミュレーションによって評価し、HighSpeed TCP はバースト的なパケット廃棄が原因でリンク帯域を効率的に使うことができない場合があること、また TCP Reno との公平性の観点から問題があることを明らかにする。さらに、それらの問題点を解決する新たな TCP の輻輳制御方式の提案を行い、その有効性を評価する。その結果、HighSpeed TCP に比べて高いスループットを維持しながら、TCP Reno との公平性を改善できることが明らかとなった。
  2. P2P ネットワークにおけるストリーム型情報資源共有機構
    若宮直紀、笹部昌弘、村田正幸、宮原秀夫 (大阪大学大学院情報科学研究科)
    P2P 型ファイル交換システムでは、それぞれのピアが自律的に動作し、対等の立場で情報交換することにより、スケーラビリティの高い情報資源共有機構を実現している。本研究では、検索、取得における時間制約の厳しいストリーム型情報資源を P2P ネットワーク上で効果的に共有、交換するための制御機構について検討している。P2P ネットワークのそれぞれのピアをキャッシュと見做し、必要なストリームデータを効率的に検索するための検索メカニズム、ストリーム再生の途切れを防ぐためのストリームデータ取得先ピアの決定アルゴリズムなどを提案している。シミュレーションによる評価により、提案手法を用いることで、検索オーバヘッドを既存手法の 10 分の 1 に抑えつつ、途切れのないストリーム再生を実現できることを示している。
  3. ハードウエア TCP-NIC (TCP オフロードエンジン) の TCP 動作検証と性能評価・考察
    長谷川 洋平、下西英之、村瀬 勉 (NEC)
    近年、通信回線の高速化にともない、端末においてもより高い TCP/IP 通信速度の実現が望まれる一方で、その処理負荷が無視できなくなっている。このため、端末の CPU から TCP/IP 処理を切り離し (オフロードし) NIC 上のハードウェア資源で処理する TCP オフロードエンジン (以下、TOE) が注目を集めている。しかし、TOE のハードウエア制約条件のもとでは TCP がより複雑な特性を示すと予想され、筆者らは TOE の真の性能を評価するためには端末とネットワークを両方含む統合的な性能評価手法が必要であると考えている。本発表では実際に複数の TOE を評価した結果を示した後、その評価結果から、TOE を適切に応用するための方法について考察する。
  4. TCP Reno との公平性を考慮した TCP Vegasの改善とその応用
    山口 一郎 (NEC)、甲藤 二郎 (早稲田大学)
    現在、TCP の輻輳制御方式として TCP Reno が広く利用されている。TCP Reno よりもセグメントのロスが少なく、安定したスループットが得られる TCP Vegas が提案されている。しかし、TCP Reno と混在したネットワーク環境においてはスループットが大幅に低下してしまうという問題が発生する。そこで本研究では、TCP Reno とのスループットの公平性向上を目的としてTCP Vegas の輻輳回避フェーズにおけるウィンドウサイズ更新アルゴリズムを提案する。また、シミュレーションによって提案方式の有効性を定量的に明らかにした。さらに、提案方式のリアルタイムアプリケーションへの応用にについての考察も示す。

11:10 〜 11:30

クロージング

問い合せ先

PC

  • 松井 博也 (CSK)
  • 菊池 豊 (高知工科大学)

LA

  • 野川 祐記 (大阪大学)
  • 中村 豊 (奈良先端科学技術大学院大学)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。